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- 【上野砂由紀さんが選ぶ】マストバイ宿根草‘神8’かわいい!新鮮!コスパ優秀!
おしゃれな景色づくりに役立ち、咲くとワクワクする育てがいのある植物を探している人へ、プロが選ぶマストバイ植物8種を大公開! 日本全国から多くの人が訪れる人気のガーデン、北海道旭川の「上野ファーム」のガーデナー、上野砂由紀さんが選ぶのは、花がたくさん咲いて、葉が彩りに貢献し、タネ姿になっても可愛いものなど、見頃が長く続く宿根草。栽培場所や組み合わせのヒントも参考に。宿根草はこの秋冬が買い時、植え時です!
目次
花束のように咲き誇る「クランべ・マリティマ」
クランべ・マリティマ(Crambe maritima)/宿根草/ 草丈40~50cm/開花:春
真っ白な小花が集まって、まるでブーケのように咲きます。花が咲く前からマットなグリーンの葉が美しく、乾燥にもとても強い植物です。水はけのよい乾燥気味の環境を好むため、ロックガーデンなどにも向いています。
美しい大きな葉も特徴的なので、広がることも想定して、ほかの植物との隙間をあけて植栽することをおすすめします。花後のタネは、直径5mmほど。タネが枯れ色になる前の緑色の間に切って乾かすと、とても可愛いドライフラワーになります。
花後のまん丸なタネ姿もとても魅力的。ドライにすると白っぽくなり、フラワーアレンジなどの装飾としても使えてお得な宿根草です。
新鮮な風景が簡単に作れる「アリウム・ニグルム」
アリウム・ニグルム(Allium Nigrum)/宿根草/ 草丈40~50cm/開花:初夏
ホワイトにうっすらとグリーンが混じるエレガントな白いアリウムです。まん丸になるアリウムとは違い、ドーム形で控えめな印象。どんな花とも組み合わせやすく、秋に球根を既存の宿根草の隙間に植え付けるだけで、新鮮な風景を簡単に作ることができます。紫色のアリウムに少し飽きてきた方におすすめの品種です。
サルビア・カラドンナ、ルピナス、ヘスペリスなどの直線的な植物と組み合わせることで、アリウム・ニグルムのドーム形の花の存在感が際立ちます。
大人カラー&コンパクトで組み合わせやすい「モナルダ ‘ビートゥルー’」
モナルダ ‘ビートゥルー’(Monarda ‘Bee-True’)/宿根草/ 草丈30~40cm/開花:初夏
落ち着いた赤紫の花と黒い茎が、庭の雰囲気を大人っぽくまとめてくれます。通常のタイプよりもコンパクトなので、背の高いモナルダが苦手な方にもおすすめです。このモナルダ ‘ビートゥルー’なら、手前のほうに配置しても奥が隠れず、これまで組み合わせが難しかった植物とのコラボが楽しめちゃいます。
色変(いろへん)が楽しめる! 新品種「エキナセア‘プリティー・パラソル’」
エキナセア‘プリティー・パラソル’(Echinacea purpurea ‘Pretty Parasols’)/宿根草/ 草丈70~90cm/開花:夏
まるで傘のように花びらが下がって咲く、新品種のエキナセアです。見た目はシンプルですが、咲き始めは花びらが白く、咲き進むにつれてピンクのグラデーションが入ります。さらに日が経つと、どんどん花色が変化していきます。
花色が変わることで、1株でも2種類の花を楽しんでいるような、お得な気分になれるのも魅力。一重咲きなので、自然風な植栽にも合わせやすいです。
巨大輪の青花が夏を涼しく彩る「ストケシア‘メガ・メルズ’」
ストケシア‘メガ・メルズ’(Stokesia laevis ‘ Mega Mels ‘)/宿根草/ 草丈40~60cm/開花:夏
透き通るような青紫の花色が夏の庭を涼しげに彩ります。なによりもびっくりするのは直径10cmを超える巨大輪。花が大きいので、どこに植えても目立つ存在に。数株まとめて植えると、コーナーが華やぎます。
ストケシア‘メガ・メルズ’は、花後すぐに切り戻すことで二番花も楽しめます。左奥に咲くのは、前出のモナルダ ‘ビートゥルー’。中央奥のピンク花は、コンパクトタイプのエキナセア。ストケシア‘メガ・メルズ’の花が大きいので、エキナセアと合わせても引けをとりません。
純白の雨粒が降りそそぐように開花「タリクトラム‘スプレンダイド・ホワイト’」
タリクトラム‘スプレンダイド・ホワイト’(Thalictrum ‘Splendide White’)/宿根草/ 草丈約150cm/開花:夏
上野ファームでも、咲き始めると「あの花は何ですか!」と人々が驚き、毎年大人気となる大型のカラマツソウです。さまざまな品種がある中でも、この品種はとても花つきがよく、真っ白な雨粒のような花が庭に降りそそぐように咲き、ロマンチックな風景になります。
ほかの花にはない特徴をもって咲くため、開花が始まり存在感が増すと、何度も名前を聞かれます。花後すぐに、草丈の半分ほどを切り戻すと、また花を楽しむことができるのも嬉しい性質です。
同じ種類で、藤色の花が咲くタリクトラム‘スプレンダイド’(Thalictrum ‘Splendide’)も、ホワイト同様に人気があります。
過酷な夏も花盛り「アリウム‘メデゥーサズ・ヘア’」
アリウム‘メデゥーサズ・ヘア’(Allium ‘Medusa’s Hair’)/宿根草/ 草丈40〜65cm/開花:晩夏〜初秋
最近よく見かけるようになった非球根性のアリウムで、過酷な暑さと乾燥が続く夏のガーデンの救世主です。乾燥にも非常に強く、真夏に咲く紫系の花が少ないなか、このアリウムの登場で真夏の植栽デザインの幅が大きく広がりました。
現在は同じ性質を継ぐ多くの品種が出てきていますが、アリウム‘メデゥーサズ・ヘア’は、その中でも遅咲きで、晩夏から初秋まで咲き続けます。開花前から美しいマットグリーンの葉は、名前の通りメデューサの髪のようにうねり、オーナメンタルグラスと合わせても自然風な雰囲気になります。
庭シーズンのフィナーレを白花で盛り上げる「クジャクアスターホワイト」
クジャクアスターホワイト 別名:シロクジャク(Symphyotrichum pilosum Hyb.)/宿根草/ 草丈80〜120cm/開花:秋
昔からある馴染み深い品種なのですが、ナチュラリスティックな庭が増えてきた今、この野生的な咲き方はとても魅力的。ぜひ再注目してほしい品種としてセレクトしました。現在はアスター属ではなく、「シンフィオトリクム」として扱われていますが、純白の小花が1株でも見事なボリュームで咲きます。
開花が遅いので、フィナーレを迎える秋の庭を再度盛り上げてくれる貴重な存在です。素朴な花はどんな植物とも合わせやすく、オーナメンタルグラスと混植しても美しいです。
カラマグロスティス・ブラキトリカの穂から透かして見る、白花がなんとも美しい。この季節だからこそのコラボレーションを、ぜひあなたの庭でも再現してください。
Credit
写真&文 / 上野砂由紀 - ガーデナー -
うえの・さゆき/北海道旭川にある「上野ファーム」のガーデナー。大学卒業後、アパレル会社に勤務し、園芸を学ぶため退社して渡英。2001年から実家である「上野ファーム」で庭づくりを始め、旭川ではいち早くオープンガーデンをスタート。2008年に放送されたTVドラマの舞台となった富良野の「風のガーデン」や「大雪 森のガーデン」の植栽デザインのほか、全国で講演会・トークショーなども行う。二男の母。
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