各国の花には固有の“色”がある。異国の花の持つ色彩や造形は、インパクトにあふれて鮮烈だ。ここでは美しく神秘的なオーストラリアの思い出の花と住宅街の庭での栽培ポイントをご紹介します。

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グレヴィレア‘ムーンライト’

梅雨の合間の青空にグレヴィレア‘ムーンライト’(Grevillea ‘moonlight’)が浮かび、オーストラリアの風が吹く。この花が庭に咲くと「気分はオーストラリア」になれる、不思議なパワーのある花木だ。毎年、梅雨がやってくると開花が始まる、最も好きなオージープランツの一つだ。

我が家の庭のムーンライトは樹齢20年近くになるが、最近は、日本でも入手できるようになった。流通しているものは接ぎ木苗が多いようだが、挿し木もできるし、タネ播きから栽培された実生苗でも3〜4年で開花する。

強い霜に当たると、枝先の花芽が被害にあい、咲かない年があったが、横浜では、ほぼ毎年咲いてくれる。温暖な地域である静岡・浜名湖ガーデンパークでも見事に咲いていた。このムーンライトも他のグレヴィレア同様に、関東南部が開花の北限のようだ。

7~8mの高さになるので、一般家庭で地植えする場合は、花後にしっかり剪定をして、樹形を保つように注意が必要だが、鉢でも育てることができる。ほかのオージープランツと同様に水はけのよい土を使用し、肥料は少なめに。花も葉も美しく素晴らしい。細い葉がサラサラと風に揺れて美しいのだ。花がない季節も、葉だけで十分庭木として活躍してくれる。

iSKYDANCER/Shutterstock.com

優雅で気品のある花木なので、僕はこの花木を「オーストラリアの貴婦人」と呼んでいる。ひと房の大きさは20㎝ほどあり、クルクルとカールしてかわいい。以前Grevillea ‘Moonlight’とwebで検索をしたら<One of the most fashionable grevilleas in Australia is Grevillea ‘Moonlight’ with creamy white flowers.> なんていう表記に出くわした。最もファッショナブルなグレビレアなのだ。確かに日本でも、最近ファッショナブルな街のスポットで、このグレビレア‘ムーンライト’に出合うようになった。感度のよい人たちに注目される花木になったことが、とても嬉しい。

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Credit


写真&文/遠藤 昭
「あざみ野ガーデンプランニング」ガーデンプロデューサー。
30代にメルボルンに駐在し、オーストラリア特有の植物に魅了される。帰国後は、神奈川県の自宅でオーストラリアの植物を中心としたガーデニングに熱中し、100種以上のオージープランツを育てた経験の持ち主。ガーデニングコンテストの受賞歴多数。川崎市緑化センター緑化相談員を8年務める。コンテナガーデン、多肉植物、バラ栽培などの講習会も実施し、園芸文化の普及啓蒙活動をライフワークとする。趣味はバイオリン・ビオラ・ピアノ。著書『庭づくり 困った解決アドバイス Q&A100』(主婦と生活社)。
ブログ「Alex’s Garden Party」http://blog.livedoor.jp/alexgarden/

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