秋の庭をおしゃれに彩るおすすめの花をご紹介します。カラーバリエーションが豊富で丈夫で育てやすいマム、鮮やかな色彩が目をひくサルビア、色変わりがワクワクするマリーゴールドなど、魅力的な花がいろいろ! 秋もガーデニングは楽しみがいっぱいです。

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マムとは

クリサンセマムは、ラテン語で「金の花」。黄色の花が多いキクの学名ですが、英国では略して「マム」と呼ばれます。かつて日本から海外へ渡ったキクは、品種改良によって多種多様に変化し、おしゃれに洗練されて里帰りしました。キクといえば、日本では仏花や伝統園芸植物としての印象が強く、渋いイメージをもたれがちですが、それはもう過去のこと。帰国子女の「マム」は、今や秋の庭をおしゃれに彩る花の代表選手です。ライムグリーンやアプリコット、グラデーションにバイカラー(2色咲き)、覆輪など繊細なカラーバリエーションが次々に登場し、近年の注目度は右肩上がり。

ポットマムの特徴

ポットマム ゼンブラライム
エム・アンド・ビー・フローラ社の「ゼンブラライム」。白い花弁をライムグリーンが縁取るおしゃれな花。

ガーデン用のマムは枝がよく分枝し、花をたくさん咲かせるのが特徴です。開花期間の長さもピカイチ。茎が長く伸びる切り花品種のキクと異なり、ガーデン用のマムは草丈が30〜40cmで、鉢植えにも重宝するためポットマムとも呼ばれます。初霜にも負けず咲き続け、地域によっては12月まで庭を彩ってくれます。マムはもともと日本の気候によく合っているため、病害虫に強いのも魅力。マムと並んで秋にガーデンを彩ってくれるダリアも華やかで人気ですが、うどんこ病にかかるため対策が必要です。一方、マムはその心配がなく、非常に丈夫で初心者でも難なく育てられます。

ポットマムの寄せ植え

ポットマムの寄せ植え
左上/ゼンブラライム。左下/ノバライム。右/ノバライムを主役にした寄せ植え。制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ)

世界的なマムのブランドから、特に育てやすく魅力的な品種をセレクトしているエム・アンド・ビー・フローラ社では、寄せ植えで新たなマムの楽しみ方を提案しています。同社のポットマムは、存在感のある中輪の花で、ブーケのように株の上部にきれいに揃って花が咲きます。株元がすっきりとしているため、小花やリーフ類など他の植物と合わせやすいのが特徴です。上の写真の寄せ植えは「ノバライム」というライムグリーンのマムが主役。株元にはリシマキア リッシーやオレガノ・ミルフィーユリーフなど同色のリーフ類を合わせています。背後に配したヤブランの紫の花や、鮮やかなピンクのサルビア・ミラージュ ローズバイカラーも効果的です。

ポットマムの寄せ植え
矮性のマム、マウントオービスクシリーズのパープルの花が目を引く寄せ植え。ブラックリーフのトウガラシと合わせてシックに。制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ)
ポットマムの寄せ植え
マウントオービスクシリーズのバーガンディの寄せ植え。カラーリーフとのコーディネートで見頃が長くおしゃれな一鉢に。制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ)

鮮やかな色が目を引くサルビア ミラージュ

サルビア ミラージュ

サルビア ミラージュは草丈が30〜40cmのコンパクトなサルビア。鮮やかな花色のバリエーションがありますが、一際目を引くのがこのローズバイカラー。フューシャピンクとピーチピンクのコントラストが鮮やかで、まるでドレスの裾をひるがえしたような花形も愛らしさ抜群。使い方次第で主役にも名脇役にもなれる使い勝手のよさも魅力です。耐暑性に優れ、近年の暑さにも強く、夏から晩秋までよく咲きます。

サルビア ミラージュ ローズバイカラー
サルビア ミラージュ ローズバイカラーを主役にした寄せ植え。制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ)
サルビア ミラージュ バーガンディも目の覚めるような花色。寄せ植え制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ)

花色の変化が楽しいマリーゴールド

マリーゴールド

マリーゴールドは夏に咲く丈夫な一年草で、畑の作物を害虫から守るコンパニオンプランツとしても有名です。非常に丈夫でローメンテナンスで済むことから、沿道などにも植栽され、ずらりとオレンジや黄色の花が並ぶ姿を目にすることも多い花です。そんな親しみ深いマリーゴールドも、近年はおしゃれに進化しています。‘ファイヤーボール’、‘ストロベリーブロンド’などの品種は、春から冬まで咲き続ける驚異的な花もちのよさもさることながら、四季を通じて花色が変化するのがユニーク。気温が高いとソフトオレンジからイエローへと色が淡くなり、気温が低くなるとブロンズやチョコレートブラウンのように色が深まり、グッとシックな雰囲気に。花が咲き進むにつれて色も変化するため、1種類でさまざまな表情が楽しめます。花がらをこまめに摘むとよく花が上がります。

コスモスとマリーゴールド
コスモスやサルビアなどと組み合わせた花壇(面谷内科循環器内科クリニック)。

開花期間の長い花の育て方のコツ

ご紹介したマムやサルビア、マリーゴールドは、長期間次々に花を咲かせるロングランタイプの花です。植物が花を咲かせ続けるにはとても体力を使うため、定期的に液肥や置き肥などを与えましょう。花もちがよくなり、花色もきれいに保てます。耐寒性、耐暑性に優れ、病害虫にも強い植物たちですが、環境によってはマムにサビ病などが発生することがあります。サビ病はカビの一種で蒸れなどが原因で発生するため、日当たりと風通しを確保しましょう。鉢植えなら花台を使ったり、地植えの場合はやや盛土をして高さを上げるなどするとよいでしょう。地面が10cm上がっただけでも風通しは変わります。

花後の手入れ

ポットマムは多年草なので、屋外で冬越しすることができます。サルビアは半耐寒性のため、地域によりますが冬越しする場合もあります。11月下旬から12月にかけて、花が終わったら株元を10〜15cm残してバッサリと茎を切ります。これを「切り戻し」といいます。翌春、また葉っぱが芽吹いて、きれいな株姿で育ちます。一年草のマリーゴールドは、寒くなって花が上がらなくなってきたら抜き取りましょう。

ハロウィンをかわいい草花で演出しよう!

ハロウィン
ハロウィンの演出にも鮮やかな花色のマム(写真中央の鉢)。左の鉢はペチュニア‘ゆうやけこやけ’。右後ろはマリーゴールド‘ファイヤーボール’とトウガラシ ブラックパールの寄せ植え。制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ)

ご紹介した花々は秋によく似合う鮮やかで個性的なものばかり。魅力的な寄せ植えを作ったり、ガーデンをハロウィン風に演出して、季節を楽しみましょう!

協力/エム・アンド・ビー・フローラ

https://www.instagram.com/m_b_flora_official/

Credit

写真・文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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