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パキラの育て方!インテリアで人気の観葉植物の手入れ法から風水効果までご紹介!

パキラの育て方!インテリアで人気の観葉植物の手入れ法から風水効果までご紹介!

Robert MacMillan/Shutterstock.com

代表的な観葉植物、パキラ。園芸店やホームセンターの観葉植物コーナーに行くと、必ずと言ってよいほど販売されているので、見たことがある、もしくは育てたことがある方も多いのではないでしょうか。風水的には運気を上げる縁起のよい植物として知られ、贈り物にもぴったり。環境に適応する力が強くて丈夫なので、手軽に育てることができます。本記事では、そんなパキラの特徴から育て方までを詳しく解説します。

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パキラの特徴

パキラ
Lynn Bulgrin/Shutterstock.com

パキラは熱帯のジャングルの川沿いなどに自生しています。樹高は最大で約20m。成長すると幹がとっくり状にずんぐりと太くなり、葉の軸を長く伸ばして、その先端に5~7枚の小さな葉をつけます。葉は長楕円形で皮革質の光沢のある緑色で、やや厚めです。比較的乾燥に強いのですが、雨期には水没するような場所に自生しているため、多湿な土壌でも育ちます。園芸店などで水耕栽培のようにして販売もされているのは、そのため。とても丈夫で、初心者におすすめの観葉植物です。

パキラの基本データ

パキラの実
feralflower/Shutterstock.com

パキラの園芸分類は観葉植物。耐陰性にも優れるため、室内に飾って楽しまれることが多い植物です。形態は低木から高木に分類され、学名をPachira glabra といい、パンヤ科パキラ属の木本植物です。原産地は中南米で、メキシコから中米の熱帯アメリカにかけて分布しています。株が成熟し、適した環境で育つと、パンヤ科らしい可憐な花が咲きます。英名ではカイエンナッツともいわれ、現地では炒って食用にされることも。熱帯域に自生しているため耐暑性は強く、日本の夏の暑さも平気ですが、その反面、耐寒性は弱く、耐えられる最低気温は5~10℃前後です。パキラを売ったらお金持ちになったという言い伝えから、「快活」や「勝利」という花言葉があります。

パキラには風水効果も!

風水
finallast/Shutterstock.com

室内に観葉植物としてパキラを置くことで、風水的にもよい効果をもたらすといわれています。葉の形からよい気を発し、悪い気を鎮めてくれるのだとか。得たい運気の流れが活発なところに置くと効果があるそうで、金運や商売繁盛の運気を強めたい場合は西、または北西に、仕事運を強めたい場合は東、北西、南西に飾るとよいとされています。また調和をもたらしてほしい場合は、人通り(出入り)の多い場所に飾りましょう。

パキラの育て方

観葉植物
Vladimirova Julia/Shutterstock.com

この段落では、パキラの育て方について順を追って説明します。パキラはとても丈夫な植物ですが、適した環境で健やかに育てることで、長期にわたってより丈夫で枝ぶりのよい姿が楽しめます。ここではそのポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

温度管理

温度
Tenkorys/Shutterstock.com

熱帯原産の植物なので比較的高い温度を好み、16〜25℃が栽培適温です。高温を好みますが暑すぎると高温障害も起きるので、夏場に閉め切った部屋などに置くことはやめましょう。また耐寒性は弱いので、春〜秋はベランダなどの戸外で育てている株も、冬は室内に取り込みましょう。冬も生育させたい場合は最低15〜16℃以上、落葉させないためには最低10℃以上の室温が必要です。室温が10℃を下回ると落葉して活動が止まり、休眠状態になります。

日当たり・置き場

パキラ
mokjc/Shutterstock.com

春から秋にかけては、屋外であれば、明るくて風通しのよい場所に置くようにしましょう。ただし日本の真夏の直射日光下では葉焼けを起こすことがあるので、午後からは直射日光が避けられる場所に置くとよいでしょう。そうした置き場所がない場合は、西側に簡易なフェンスを設けたり、より大きくて強い日光にも耐えるオリーブなどの鉢植えを置くなど、日差しを遮る工夫をするのがおすすめです。

ある程度の耐陰性もあるため、屋内で通年育てることもできます。その場合は徒長しやすくなるので、週に2、3回は窓際などの明るい場所や、屋外の日当たりのよい場所に移動しましょう。エアコンの風は苦手なので、風が直接当たらない場所で管理します。また、室内から戸外に急に移動すると、環境の違いについていけず葉を落とすことがあります。それまで室内に置いていた株をいきなり直射日光に当てると葉焼けを起こすこともあるので、戸外に出す際は、最初は直射日光が当たらない場所で1週間ほど明るさに慣らしながら徐々に移動させるようにしましょう。葉焼けしてしまったときはその葉を切り取り、新しい葉が出るのを待ちます。

用土・肥料

植え替え
santypan/Shutterstock.com

用土は水はけのよいものが適しています。観葉植物用に配合された用土も販売されているので、それを使うのもいいですし、室内管理でもう少し乾きやすい土がよいということであれば、観葉植物用の用土に赤玉土と鹿沼土を2:1:1程度の割合で配合するなどして、生育環境に合わせて調整するのがよいでしょう。観葉植物用の用土には腐葉土やピートモスなどの有機質が使われており、場合によってはコバエなどが発生することがあります。気になる場合は、赤玉土や軽石、化粧砂など無機質の用土で表面を覆うことで、発生をある程度抑えることができます。また、前述のようにパキラは水への耐性も高いことから、水に浸したセラミスやハイドロボールなど無機質の用土に植え付けて栽培することも可能です。

肥料はあまり必要としませんが、緩効性肥料や液体肥料を生育期に少量与えると生育が早くなります。ただし、適正量を超えると肥料焼けを起こして根が傷んでしまい、最悪の場合枯れてしまうこともあるので、肥料の容器などに書かれた規定量と頻度を守って与えるようにしましょう。

水やり

水やり
Taras Garkusha/Shutterstock.com

生育期は、用土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。乾燥にも強いので、用土が乾ききってしまったあとでも大丈夫。生育が緩慢になる冬や、葉が落ちてしまったときなどは、水やりを控えめにしましょう。鉢の大きさにもよりますが、乾かし気味に管理し、水やりの間隔は2週間から1カ月に1回程度でかまいません。また定期的な葉水(霧吹きなどで葉に水をかける)を行い、埃や病害虫を予防しましょう。

病気・害虫

葉水
Chubykin Arkady/Shutterstock.com

パキラは病害虫に強く、栽培適地で健康に育っている株であれば、あまり心配することはありません。ただ空気の乾燥する時期や屋内管理で風通しが悪いときなどは、ハダニやアブラムシ、カイガラムシなどの害虫が発生することがあります。葉色が悪くなったり、葉の色が抜け落ちる、あるいは葉の基部などに白い物が付いていたりしたら害虫の可能性があるので、葉裏などもしっかり観察しましょう。害虫がいた場合は早めの対処が肝心です。早期であれば葉水などで害虫を洗い流したり、捕殺したりしましょう。ある程度広がっている場合は、薬剤を散布するのもよいでしょう。その際は、葉裏にもしっかりと散布します。

パキラのお手入れ方法

観葉植物
Toyakisphoto/Shutterstock.com

パキラは生育が早く、環境が適していると大きくなりすぎて手に負えなくなってしまうことがあります。反対に、大きくしたいのに適切な管理ができていないと生育が緩慢になることも。ここでは、思い描くサイズ感や枝ぶりにするためのお手入れの方法について解説します。

苗選び

パキラ
topimages/Shutterstock.com

パキラは、園芸店に行くと小さな苗から大きく育った大型のものまで、さまざまなサイズが並んでいます。価格もそれに応じて変わるので、自分の好みに合ったものを選びましょう。また選ぶ際は、葉が青々としてよく茂り、幹のしっかりしたものがおすすめです。

植え替え(植え付け)

植え替え
Sokolov Olleg/Shutterstock.com

パキラは根の生育も早いため、定期的な植え替えが必要となります。植え替えをしないと根詰まりが起き、生育が緩慢になってしまうので、大きく育てたい場合は1〜2年に1回、一回り大きな鉢に植え替える「鉢増し(はちまし)」をしましょう。コンパクトに育てたいのであれば、植え替えの時に鉢サイズは変えずに植え直します。根の周りの古い土を1/3程度落とし、傷んで黒ずんだ根を取り除いた後、新しい土を補充してください。植え替え直後は微細な土の粒がたくさんあり、そのままにしていると土が目詰まりする原因に。鉢底から流れ出る水が透明になるまで、たっぷりと水やりをしてください。

剪定(せんてい)・切り戻し

剪定
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パキラの枝が大きく伸びてしまったり、屋内管理で徒長(枝が間のびすること)してだらしなくなってしまったときは、剪定をしましょう。伸びた枝の根元で切り取ると、切った場所から新しい枝が出てきて更新ができます。パキラは挿し木で増やすことができ、また切った枝を水につけておくと根が出てくるので、そのまま水耕栽培用として育てたり、鉢植えにすることもできます。その際は、切り取った枝の葉を切り落としておくと、その後の生育が順調に進みます。

パキラの増やし方

挿し木
KITKAT903/Shutterstock.com

増やす手段は、主に挿し木と種子繁殖です。

挿し木の適期は5~9月。挿し木用の土は、バーミキュライトや鹿沼土、挿し木専用の用土も市販されているので、それらを使うのもよいでしょう。挿し木用のトレーにまとめて挿したり、ポリポットに1本ずつ挿してもよいでしょう。水を切らすと発根が遅くなるので、水切れさせないように管理を。また種子繁殖(実生/みしょう)は、海外から種子を輸入する必要があり、入手はやや困難です。

パキラを育てて素敵な空間を楽しもう

観葉植物
Alliance Images/Shutterstock.com

この記事では、パキラの特徴から具体的な育て方までをご紹介しました。パキラは育てやすく風水的にも縁起がよいとされ、大変人気のある植物です。サイズや樹形もさまざまで、自分のお気に入りのものを選ぶ楽しさもあります。部屋にグリーンがあるとみずみずしい空間になり、緑が日々の生活に癒やしを与えてくれますよ。この記事を参考にして、ぜひ素敵にパキラを育ててみてください。

Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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