春に咲く花の中でも、大人気のデージー。特に八重咲き種が人気で、丸くてもふもふとした花姿が愛らしく、花壇や寄せ植えにぜひ取り入れたいものです。「でも、どのタイミングで植え付けて、どんな風に育てれば魅力を発揮できるの?」と疑問に思っている方も多いかもしれません。この記事では、愛らしいデージーにスポットを当て、その特性や魅力、育て方のポイントなどを詳しく解説していきます。

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どんな花? デージーの特徴

デージーの花
Eduard Valentinov/Shutterstock.com

デージーは、キク科ヒナギク属の秋まき一年草です。原産地はヨーロッパ、地中海沿岸で、寒さにはやや強く、暑さに弱い性質を持っています。原産地では多年草で、一度植え付ければ毎年咲く花ですが、日本の暑い夏には耐えられずに枯死してしまうので、日本では一年草として分類されています。草丈は15〜40cmで、花壇の前段や縁取りなどに向いています。生命力は旺盛で、初心者でも育てやすい花です。

デージーは、花茎を伸ばした頂部に花径のサイズが2〜5cmほどの花を咲かせます。花色は赤、パステルピンク、白など。開花期は12月下旬〜5月上旬と長く、最盛期は4月頃です。多くの系統、品種があり、一重咲き、八重咲きなどがありますが、フラワーショップで手に入れやすいのは八重咲きのものです。

花言葉や名前の由来

デージーの花
Paul Stringer/Shutterstock.com

デージーの名前の由来は、「day’s eye」が語源とされています。「日の目」と訳すとハテナと感じてしまいますが、これは太陽の光に反応して花びらを開いたり閉じたりする性質からきています。光が差すと、黄色い花芯を見せることを表現しているのです。

日本には、明治初期に伝来したとされています。小さくてかわいらしい菊のような花姿から、「雛菊(ひなぎく)」と名付けられました。開花期が長いことから、「延命菊(えんめいぎく)」「長命菊(ちょうめいぎく)」とも呼ばれています。

デージーの花言葉は、日本では「美人」「純潔」「希望」「平和」など。西洋では「純潔」「美」という花言葉が与えられ、赤いデージーは「無意識」、白は「無邪気」と、特定の花色に絞ったものもあります。

デージーの種類

イングリッシュデージー
Thijs de Graaf/Shutterstock.com

デージーは、花弁の形によって大きく2種類に分けられます。それが、花弁の一つひとつがストロー状にくるっと巻いているリグローサ種と、平たい花弁のフィストゥローサ種です。この2種からさらにさまざまな系統が生まれていますが、フラワーショップなどでよく出回っているのは、リグローサ種ではポンポネットデージー、チロリアンデージー。フィストゥローサ種ではイングリッシュデージーが人気です。

デージーのかわいさを楽しむ植え方

デージーとチューリップ
Peter Turner Photography/Shutterstock.com

デージーは冬から開花株が出回るので、同様に冬から出回るパンジー・ビオラやプリムラなどと一緒に寄せ植えをして、冬の庭を明るく彩るとよいでしょう。

春の最盛期に楽しむなら、20cm前後のコンパクトな草丈を生かして、花壇の縁取りに群植させると見応えがあります。チューリップやスイセン、アネモネ、ラナンキュラスなど、デージーよりも草丈が高くなる植物の足元を彩るように、草丈の高低差をつける組み合わせも素敵です。

デージーの時期

赤いデージー
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デージーは、暖地基準では秋にタネを播き、育苗後に定植して冬越しし、春から開花。開花後は暑さに耐えられずに夏前くらいに枯死するという短いライフサイクルをたどります。

開花期間は12月下旬〜5月上旬となっていますが、これは冬頃から苗が出回るため。冬に出回る開花株は、生育が止まっているので次から次に開花するわけではなく、開花した状態を長くキープするというものです。3月頃から生育のスイッチが入り、初夏まで多数の花茎を上げて咲いてくれます。

デージーの育て方のポイント

ここまで、デージーの特性や種類などをご紹介してきました。知れば知るほど、育ててみたくなる可愛らしい花ですよね! では、ここからは実践編として、デージーの詳しい育て方について解説。種まきや植え付けから、水やりや肥料の与え方、病害虫対策などの日頃の管理のポイントまで、詳しくご紹介していきます。

適した環境

デージー
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日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。日当たりが悪い場所では、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりします。水はけ、水もちのよい土壌を好むので、地植えする場合は植え付け前に有機質資材を投入してよく耕し、ふかふかの土づくりをしておくとよいでしょう。

寒さには比較的強いほうで、暖地なら地植えして越冬できます。ただし、霜が降りる環境ではマルチングなどの防寒をしておくとよいでしょう。暑さには弱いので夏越しできず、夏前にライフサイクルを終えて枯死してしまいます。

種まき

種まき
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デージーは、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。

フラワーショップなどで花が咲き始めた頃の苗を入手して、手軽に苗の植え付けからスタートしたい場合は、次項へ進んでください。

種まきの適期は、温暖な地域では9月中旬〜10月上旬頃で、発芽適温は20℃くらい。寒い地域では、3月上旬頃にタネを播いて、5月〜7月上旬頃に開花させるとよいでしょう。

デージーはタネが小さく、好光性種子(発芽に光を必要とする種の性質)なので、種まき用のトレイを準備。トレイに市販の草花用の培養土を入れ、タネを播きます。土をかぶせず、涼しい半日陰などに置きましょう。上から水やりするとタネが流れ出すので、水を張った受け皿の上にトレイを置き、下から吸水させます。発芽までは乾燥させないように水の管理をしましょう。3〜4日すると発芽し、1週間ほどで双葉が揃います。

発芽したら日の当たる場所で管理し、数本が込み合っている部分などがあれば抜き取って間引きましょう。もったいないからといって密になっている部分をそのままにしておくと、ヒョロヒョロと間のびした徒長苗になってしまうので、ご注意を。

種まきから1カ月ほど経ち、本葉が2〜3枚ついたら、トレイから抜いて鉢上げします。黒ポットに草花用の培養土を入れて、苗を周りの土ごと抜き取って植え付けましょう。日当たりのよい場所に置き、表土が乾いたら水やりして育成します。多湿になると根の張りが悪くなり、ヒョロヒョロと頼りなく伸びる徒長苗になったり、病気が発生したりするので注意。適切な水分管理をすることがポイントです。1週間〜10日に1度を目安に、液肥を与えて生育を促しましょう。本葉が10枚ほど出揃うくらいまでを目安に育苗します。

植え付け

デージーの植え付け
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タネから育てた場合、植え付けの適期は温暖地で11月中旬〜12月上旬頃です。フラワーショップで苗を購入してスタートする場合は、春先まで苗が出回っているので、入手次第植え付けます。寒冷地で種まきした場合は、4月下旬頃に定植するとよいでしょう。

【地植え】

丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を植え場所に投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておくとよいでしょう。

土づくりをしておいた場所に、苗を植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、約20cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。霜が降りる場所や乾燥しやすい場所では、表土にバークチップなどを播いてマルチングをしておきましょう。

【鉢植え】

草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。鉢の大きさは、入手した苗の2回りほど大きい鉢を準備します。

用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。デージーの苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出してみて根が白く回っているようなら、軽く根鉢をくずしてから植え付けましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。

水やり

水やり
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株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、ジョウロのハス口を外して、株元の地面を狙って与えてください。

【地植え】

植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。

【鉢植え】

日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。

肥料

肥料
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  • 元肥

苗を植え付ける際に施す肥料が、元肥です。元肥を施すことで苗の初期生育を助け、茎葉をしっかり茂らせることにつながります。

【地植え】

植え付ける前に腐葉土や堆肥などの有機質肥料を施しておきましょう。

【鉢植え】

鉢植えの場合、市販の培養土には肥料が含まれていることが多いので、元肥を施す必要があるかどうか確認し、必要な場合は緩効性化成肥料を施しておきます。

  • 追肥

植え付けた苗が順調に生育し、元肥の効き目が切れた頃に与えるのが追肥です。

【地植え】

晩秋〜冬に植え付けた場合は、生育が盛んになる少し前の3月上旬頃に、緩効性化成肥料施すとよいでしょう。春に植え付けた場合は、元肥を施してあれば十分。あまり与えすぎると、茎葉ばかりが旺盛に茂ってかえって花つきが悪くなることもあるので注意します。ただし、生育が悪いようなら速効性のある液肥を与えて様子を見ましょう。

【鉢植え】

鉢栽培の場合は、水やりとともに肥料成分が流亡しやすいので、追肥をして株の勢いを保つようにします。春から生育が盛んになってきたら、月に1度を目安に緩効性化成肥料を表土にばらまき、軽く土になじませます。もしくは10日に1度を目安に、速効性のある液肥を与えてもよいでしょう。開花期は開花促進の効果がある、リン酸やカリ分などを多く含んだ液肥を選ぶと花つきがよくなります。

増やし方

種まき
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デージーは秋まき一年草に分類される、ライフサイクルの短い植物です。そのため株分けやさし芽などで増やすことはできません。種まき一択となります。

開花後に実らせたタネを採取し、種まきに利用するのは難しいので、毎年新しいタネを購入するとよいでしょう。詳しい種まきの方法については、「種まき」の項目を参照してください。

病害虫

アブラムシ
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害虫

デージーにつきやすい害虫はアブラムシで、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついてしまうほどに。植物の茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともに、ウイルス病を媒介する要因にもなってしまいます。見た目にも不愉快なので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。

病気

デージーは、菌核病が発生することがあります。気温が低い時期に、多湿の状態になると発症しやすい傾向にあります。地際の部分に発生しやすいので、株に元気がない場合は注目してみてください。初期は小さな斑点が現れ、次第に大きくなって灰色の病斑が発生します。ひどくなると枯死し、周りの株にも病気を広めてしまうので注意。病株を発見したら、抜き取って処分し、周囲の草花に蔓延させないようにします。

開花が終わったら

花殻摘み
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一輪の花が終わったら、早めに摘み取りましょう。株周りを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして長く咲き続けてくれます。

開花期を過ぎて暑くなってくると、デージーは弱って枯れてしまいます。枯れた状態をそのままにしておくと病害虫の温床になるので、早めに抜き取り、次のシーズンの草花に植え替えましょう。

デージーを植えて華やかな庭にしよう

白いデージー
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ピュアホワイトやパステルピンク、ビビッドな赤など、愛らしい花色が魅力のデージー。主役にも脇役にもなれる花で、どんな植物とも相性よくまとまります。しかも強健な性質で、初心者でも育てやすいので、ガーデニングを始めたばかりの方にもおすすめです。ぜひ冬から春の庭に取り入れて、キュートな花姿を愛でてはいかがでしょうか?

Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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