日本の山はその気候条件により非常に多種多様の植物が分布しています。この環境によって民俗学的には、日本人は「森の民族」とも呼ばれています。そんな古来から森と共に生きてきた日本人。森には様々なヒントが隠されているのです。今回は、森からヒントを得る日本人の暮らし方と、庭木にも使える日本原産の樹木をご紹介します。
さまざまな植物が、森には生きています。北海道から沖縄にかけて、気候は大きく異なりますが、「健全な森」にはこれからの私たちが健康に生きていくヒントが多く存在しています。
初夏から晩秋にかけて特に日本の森に出かけて、森林浴を体感してみましょう。健全な森とは、食物連鎖が自然に行われ、ある意昧循環型の社会が形成されています。私たち人聞もその中の「生き物」の一人として考えていくと、どうすれば健全に生きていけるかが見えてきます。
特に森のない都市部で生活していると大気汚染や電磁波などのストレスにより病気の誘発、メンタル面も含め悪循環になりがちになります。健康寿命を延ばすためには、「森の主」でもある樹木たちの力を活用することが望まれます。ただ単に樹木を植えていくのではなく、環境にあった「木」を植えていかなければ、健全な環境づくりにはなりません。
いち家庭の「庭」においてもそのことがいえます。新しく植物を植えていくとまず「競争」が始まり、時聞をかけて「共生」に向かって遷移していきます。多種多様な環境に恵まれた日本においては、幸い樹木も多くの選択肢があります。
植栽する植物の種類によって、「庭」の環境は全く異なるものになります。樹木とともに住まいの暮らし方を考えることが、これからさらに増えていく時代になります。

庭木にも使える日本原産の樹木
クマシデ

力パノキ科クマシデ属
四手(紙垂)とは、しめ縄や玉串などに垂れ下がる、細長く切った紙のこと。果穂を四手に見立てた。イヌシデはソロとも呼ばれる。
クロモジ

クスノキ科クロモジ属
樹皮に黒い斑点がありクロキと呼ばれ、楊枝として使われていた。楊枝は宮中の女房詞では「〜モジ」をつける。
ウバメガシ

ブナ科コナラ属
備長炭の原料として利用される。和歌山県の県の木である。新芽が茶褐色のため“姥芽”から。
ヤマボウシ

ミズキ科ミズキ属
名前の由来はこの4枚の白い花びらを、頭巾をかぶった法師に見立てて名付けられました。
ミズナラ

ブナ科コナラ属
樹皮は鱗片状に剥がれ、老木になると縦に割れ目ができる。材に水分が多く含まれ燃えにくいことからミズナラの名があると言われる。
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