冬の庭に貴重な花「ガーデンシクラメン」を育てよう
数ある植物の中から今、注目の植物をピックアップするシリーズ「Now blooming」。ガーデナーや育種家、ナーセリーなど、植物の達人たちへの取材を元に編集部がセレクトした植えどき・買い時・咲き時のオススメ植物をご紹介します。今回は、冬から春に咲き続けるガーデンシクラメンをピックアップ。
ガーデンシクラメンに新顔が仲間入り
冬から早春の頃に花が咲く貴重な冬の花、シクラメン。かつては室内鑑賞用としてつくられてきた贈答用の鉢花のシクラメンに、屋外で花咲く新ジャンル「ガーデンシクラメン」が誕生して22年。これからの時代に求められるシクラメンをつくろうと挑んだ「たけいち農園」によって、現在は花色や花形のバリエーションが増え、冬の庭に欠かせないガーデンプランツの1グループになっています。フリンジがかり鈴のような花を咲かせる‘ベリッシマ’や、寄せ植えに愛らしい表情をプラスする‘ゴブレット’など、「これもガーデンシクラメン!?」と驚く可愛さがあります。育てる際に一つ注意したいのが、霜よけ。冬に霜が降りる地域では木の下に植えたり、マルチングをしたりして対策しましょう。寒冷地では鉢植えやハンギングで楽しむのがオススメです。
‘ベリッシマ’/花びらに細かなフリンジが入り、膨らんだ花を下向きに咲かせる姿は鈴のよう。雄しべが花の中に隠れるので、受粉しにくく花もちがよいのも特徴。「ベリッシマ」とは、イタリア語で最高の美しさの意味を持つ女性名詞です。写真左から、パープル、ホワイト、ピンク。
‘ゴブレット’/丸みのある花びらが反り返り、従来のシクラメンの花型とは違う魅力をもった小ぶりのシクラメン。シックな印象のワインレッドに加え、ピンクとパープルが仲間入り。品種写真左から、パープル。ワインレッド、ピンク。
‘クロンヌ フレームピンク’/花びらの先端がギザギザになり、まるで王冠を思わせる姿からフランス語で「王冠」を意味するクロンヌという名がつきました。寄せ植えに、面白い表情をプラスするシクラメンです。
‘ヴァンパイア&ジョーカー’/ガーデンシクラメンのミニサイズの中でも濃く深みのある紫花。シックな色合いのハボタンやビオラなどとも相性がよい。濃い紫花の‘ヴァンパイア’に、白く縁取りが現れる‘ジョーカー’も仲間入り。品種写真左がヴァンパイア、右がジョーカー。
ご紹介のガーデンシクラメン販売元:たけいち農園
寄せ植え制作:上田広樹(ロベリア)
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Credit
写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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