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毎年、バラが咲き終わる頃、いつのまにか蕾が膨らむ紫陽花‘アナベル’は、純白の花の美しさと、耐寒性と耐暑性に優れた丈夫で育てやすい性質から、今やガーデナーに大人気。地下茎でどんどん殖えるので、株分けしたアナベルを、庭の3カ所に植えているという神奈川で小さな庭のある暮らしを楽しむ前田満見さん。アジサイ‘アナベル’は、黄緑色〜純白〜緑へと変色していく花色も魅力のひとつ。初夏から秋までのアナベルの楽しみ方をご紹介します。

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みずみずしい黄緑色の花とクレマチス

咲き始めの淡い黄緑色の花は、ちょうど同じ頃に咲くクレマチスとの相性がぴったり。藤色や紫色のクレマチスと共に、初夏の庭を爽やかに彩ります。日ごとに白味を帯びてゆく花は、とても風情があります。

雨に映える純白の花

梅雨の時期、アナベルは大輪の白い手鞠のよう。雨粒をまとうと、さらに美しくなります。山アジサイと束ねてブーケをつくるなど、ひと時の花遊びを楽しみます。じめじめして、ちょっぴり憂鬱な気分も晴れていくような気がします。

涼しげな夏のインテリア

ヤマユリやオニユリが夏の到来を告げる頃、アナベルは、再び緑色へと褪色します。どこか灰色を帯びた緑色の花は、少しカサっとした感触。こうなれば、思う存分カットして部屋のあちこちに飾ります。

大輪の花をアケビの籠にバサッと無造作に活けると、アナベルらしい野趣あふれる存在感が味わえます。また、ガラスの器に活けると、ニュアンスのある緑色と透明なガラスが、とても涼しげです。

秋はカゴいっぱいのドライフラワーに

夏の間にカットしたアナベルは、ほぼ色褪せることなくドライフラワーになります。リースベースを土台にしてリースをつくったり、ガラスの瓶やカゴに入れて置いておくだけでも、不思議と様になります。時を経たアナベルの深い色合いに、心も和みます。

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Credit

写真&文/前田満見
高知県四万十市出身。マンション暮らしを経て30坪の庭がある神奈川県横浜市に在住し、ガーデニングをスタートして15年。庭では、故郷を思い出す和の植物も育てながら、生け花やリースづくりなどで季節の花を生活に取り入れ、花と緑がそばにある暮らしを楽しむ。小原流いけばな三級家元教授免許。著書に『小さな庭で季節の花あそび』(芸文社)。
Instagram cocoroba-garden

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