ビオラの育て方〜タキイ種苗 山田さんの園芸あるある教室vol.1

全国で園芸講習会を開催し、園芸文化の広がりに寄与しているタキイ種苗園芸部の山田真司さんが、講習会でよく質問を受ける園芸に関する疑問とその答えを紹介してくれるこのコーナー。第1回目は、秋から咲き始めるビオラのQ&Aです。
目次
初心者にもオススメ!秋から初夏まで長く楽しめるビオラ
2018年の今夏は酷暑でしたね。水やり、管理がさぞ大変だったかと思います。また、9月には過去に経験のない勢力の台風が日本列島を通過しました。皆さまのお住まいやガーデンは被害を受けませんでしたか?
そして今は10月。いよいよ園芸シーズンでいうところの「秋」が本格的にスタートしました。
今回取り上げる植物は、初心者でも比較的育てやすいとされる、一年草のビオラです。秋から見ごろを迎えます。
まずはビオラの良い点、悪い点をご紹介しましょう。
■ビオラの良い点
・秋~初夏まで長期間咲く
・花色や品種が多い
■ビオラの悪い点
・長く咲くので、伸びすぎることがある
・春を迎え、暖かくなると、アブラムシが発生する
肥料は?生育の長さは?…ビオラについてよく聞かれる質問にお答えします!
続いては、園芸講習会で全国各地を回る中で、皆さまからよく受ける質問と、その回答をご紹介します。
■あるある質問1:肥料は何を使ったらいい?
花用の肥料を使用しましょう。野菜用の専門肥料は配合されている成分が異なるのでご注意を。
■あるある質問2:使う肥料の量はどれくらい?
1株あたり元肥を1つまみ程度で十分です。最初からドッと大量に使用しないように注意しましょう。肥料のやりすぎは厳禁! 追肥は1カ月に1回程度で、1株に1つまみ施します。
葉色が薄いと感じたら、液肥を灌水と同時に与えましょう。
使用する培養土によって施肥量は異なりますので、ご注意ください。
■あるある質問3:タネ播きや苗植えっていつ頃するの?
ビオラのタネを播く時期は、地域にもよりますが、基本的に夏頃から9月までです。
ですので、初心者にオススメの栽培をスタートする方法は、苗を植えること。10〜11月に行います。苗を深く植えるのはNGです。やや浅く植えて、根張りをよくすることが大切です。
■あるある質問4:ビオラはどのくらいの期間育つの?
ビオラにはいろいろな品種がありますが、関東以西の地域だと大半が秋から翌年の初夏までが生育期間です。ただし、気温が高くなってくると、茎や葉が徒長(必要以上に伸びる)してしまいます。もったいないと思うかもしれませんが、近年の気候を考えると、春には次の花に植え替えるほうがよいでしょう。
山田さんのイチ押し品種はこちら!
最近は、寄せ植えブームということもあり、葉物と合う色目が人気です。
今回は、見た目でも元気をくれるイチ押し品種をご紹介します。


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秋から早春まで育てるのか、春にかけてまで育て続けるのか、この2パターンのどちらにするかでも、花色のイメージが変わってきます。
鉢植え、寄せ植え、庭植えなど、さまざまなシーンにチャレンジでき、ワクワクさせてくれるビオラ、ぜひ育ててみてくださいね。
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Credit

写真&文/山田 真司(やまだ しんじ)
京都市下京区にてタキイ種苗株式会社園芸部に勤務。北海道から沖縄まで日本全国の園芸専門店を回っています。「めっちゃ楽しい」をキーワードに、各地で明るく楽しい講習会も開催中。
◆タキイ種苗ホームページ
http://www.takii.co.jp/