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暑さに強く超丈夫! 夏に涼しげに咲く宿根草・アガパンサス

暑さに強く超丈夫! 夏に涼しげに咲く宿根草・アガパンサス

Roger Driscoll/Shutterstock.com

数ある植物の中から今、注目の植物をピックアップするシリーズ「Now blooming」。今回ご紹介するのは、ボリュームのある青色の花と美しい細葉で夏の庭を涼しげに彩ってくれるアガパンサス。バラやアジサイなど初夏の花が終わる頃に咲いて、日本の高温多湿の厳しい気候の中でも何年も丈夫に育ってくれる宿根草です。ほとんど手がかからないので、ガーデニング初心者にもオススメ!

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アフリカ出身で暑さに強い宿根草

アガパンサス・アフリカヌス Photo/Prenn(CC by 3.0)

ブルーの小さな花が集まって、手まり状の大きな花のように咲くアガパンサス。「アフリカンリリー」とも呼ばれる通り、アフリカを原産とするこの花は暑さに強く、高温多湿の日本でも元気に咲いてくれる丈夫な宿根草です。花色は、青のバリエーションを中心に、白やピンクなどもあり、夏から初秋まで、早生・中生・晩生と開花期の幅も豊か。約300の園芸品種がありますが、日本で最もよく栽培されているのはアガパンサス・アフリカヌス。一年中緑の葉を保つ常緑性で、庭の彩りに重宝します。

日本の土壌向き

アガパンサス・アフリカヌスは主だった病虫害被害もなく、日本の「酸性土壌」を好むので、初心者にも育てやすい花です。土壌には「酸性」と「アルカリ性」、その間の「中性」があり、地域ごとにその性質が異なりますが、日本の土壌は何もしなければ常に酸性に傾いています。一方、多くのハーブが自生するヨーロッパは土がアルカリ性なので、ヨーロッパ出自の園芸植物を育てる際はアルカリ性にするために石灰などを庭土に混ぜ込んで育てたりします。しかし、アガパンサスにはその必要はなく、庭植えする場合は、植え穴には酸性度が高い鹿沼土を用いるとよいでしょう。鉢植えの場合も同様です。

【アガパンサス・アフリカヌスの栽培データ】
・開花期/6〜7月
・草丈/約80㎝
・成株の幅/60㎝
・常緑性宿根草
・生育環境/日向
・土壌/酸性土壌

アガパンサスの育て方

  • 用土と場所/酸性で保水性、排水性ともに優れた土がよいので、鹿沼土に腐葉土などを混ぜた用土を用意し、春か秋に植え付けます。庭や花壇、鉢植えで、日当たりのよい場所で育てます。
  • 水やり/鉢植えは、春から開花までの成長期は表土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。地植えの場合も、植え付け直後や、暑さが厳しく土が乾くようだったら水やりしましょう。アガパンサスの根は太って球根状になっており、いつも水に濡れていると根腐れしやすいので、水の与えすぎにも注意します。
  • 肥料/鉢植えは春と秋に置き肥を施します。地植えは必要ありません。
  • 植え替え・株分け/アガパンサスは生育旺盛で、鉢植えのまま何年も育てていると根が鉢内にびっしり回って生育が衰えることがあります。2〜3年に一回は植え替えをすると健やかに育ちます。地植えでは3〜5年に一回、株分けをするとよいでしょう。
  • 花後の手入れ/花後はタネができます。タネ取りをして播いてもよいですが、タネから育てた場合には花が咲くまで5年以上かかります。花後のタネ姿も花火のようで美しいので、切らずにそのまま庭に残しておいて、カラースプレーで着色するとクリスマスオーナメントとして楽しめます。
アガパンサスの白花品種の鉢植え。
存在感のある花は庭のフォーカルポイントとしても効果的。

Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

Photo/1)Roger Driscoll/ 3) Peter Turner/ 4) Gekko Gallery/ 6) InfoFlowersPlants/ 7) Del Boy/Shutterstock.com

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