使い勝手抜群のガーデンプランツ、サルビア
Vahan Abrahamyan/Shutterstock.com
数ある植物の中から今、注目の植物をピックアップするシリーズ「Now blooming」。ガーデナーや育種家、ナーセリーなど、植物の達人たちへの取材をもとに編集部がセレクトした植えどき・買い時・咲き時のオススメ植物をご紹介します。今回は、種類が豊富で扱いやすく、ガーデンのさまざまなシーンで活躍するサルビアをピックアップ。
目次
花穂を伸ばしてガーデンを彩る、種類豊富なサルビア

穂状の花をまっすぐに立ち上げて咲くサルビア(セージ類)。サルビアの仲間には、観賞用やハーブとしてよく栽培され、薬用サルビアとも呼ばれるコモンセージ、バラの下草としてもおなじみのサルビア・ネモローサ、品種が多く、ガーデンでよく見かけるチェリーセージ(サルビア・ミクロフィラ)、燃えるような赤い花を咲かせるサルビア・スプレンデンスなど、たくさんの種類があります。花数が次第に少なくなってくる夏から晩秋まで庭を彩ってくれ、花期が長く、花色や花形の種類が豊富で、ガーデナーにとっては欠かせない存在。品種によって耐寒性の強さなどに差があるため、大きく分けて一年草扱いされるものと宿根性のものとに分類されます。

真っ赤な花を咲かせるサルビア・スプレンデンスは、サルビアの中でもポピュラーな品種で、単にサルビアというとこの品種を指すことが多いようです。この種を始め、南米を原産とするサルビアの品種には耐寒性がないものが多く、寒さに弱いため、日本では一年草扱いとされます。一方で耐暑性は強く、夏から秋にかけて長く花を咲かせ、花のインパクトも強いため、秋花壇の主役としても活躍します。

耐寒性がある宿根性のサルビアは、コモンセージやチェリーセージ、サルビア・ネモローサなどが有名。日本では、宿根性のサルビアは、セージという名でよく流通しています。丈夫で育てやすく、種類も豊富でほかの草花とも合わせやすいので、ガーデンではさまざまな場所に登場する使い勝手のよい植物です。低木状に育つタイプや、地際に葉を茂らせて花穂を伸ばすロゼットタイプ、地下茎を広げるタイプなど、種類によって花姿や性質は異なります。
サルビアの品種例
サルビア属には900以上の種があるともいわれ、とても種類が豊富。育てやすく丈夫なものが多く、ガーデナーにとっては頼れるガーデンプランツです。その中でも、よくガーデンに登場するサルビアをいくつかご紹介します。
コモンセージ(サルビア・オフィシナリス)

古来から薬用に利用されてきたコモンセージは、灰色がかった葉に、青紫色の花を咲かせ、観賞用としても美しい植物。葉には爽やかな香りとかすかな苦味があり、ハーブティーや肉料理の臭み消しなどに使われます。宿根性。
サルビア・スプレンデンス

サルビアといえばこの花を指すほどポピュラーな品種。ヒゴロモソウという名でも親しまれています。濃緑色の葉に、燃えるような赤い花が穂状に下から咲き上がり、観賞期間も長いので、花壇の主役としてもよく使われます。一年草扱い。
サルビア・ネモローサ

花穂を立ち上げるシャープな花姿が印象的なサルビア・ネモローサ。黒褐色の花茎に青紫色の花の色合いが美しい‘カラドンナ’は、花色や縦のラインを描く花姿がバラと相性がよいため、ローズガーデンの下草としてもオススメです。宿根性。
チェリーセージ(サルビア・ミクロフィラ)

花色が豊富で手がかからず育てやすいチェリーセージは、伸ばした花茎にちらちらと可愛らしい花を咲かせます。甘い香りにはアブラムシ避けの効果があるともいわれ、コンパニオンプランツとして使われることも。宿根性。
ブルーセージ(サルビア・ファリナセア)

ラベンダーに似た青紫色の爽やかな花を咲かせます。白花や2色咲きの園芸品種もあり、花期も長く楽しめます。一年草扱い。
サルビア・レウカンサ

ビロードのような質感の紫色のガクが印象的なサルビア・レウカンサは、生育がよく、比較的大型になる宿根草。夏の終わりから晩秋まで開花する、秋咲きの代表品種の一つです。アメジストセージなどの別名も。宿根性。
このほかにもさまざまな種類や園芸品種があるので、ぜひガーデンにぴったりの品種を選んでください。
サルビアの育て方

サルビアは、病害虫による被害も少なく、育てやすいガーデンプランツ。種類が豊富にあり、品種によって耐寒性や耐暑性に大きく幅があります。基本的には、コモンセージなどヨーロッパを原産とするサルビアは耐寒性がある一方、高温多湿や蒸れに弱いのに対し、中南米を原産とする種類は耐暑性が強く耐寒性が弱いものが多いようです。霜や凍結に弱く冬越しが難しいタイプのサルビアは、一年草扱いになります。栽培する際には、それぞれの性質を確認しておきましょう。
サルビアは、一般に日当たりがよく、水はけがよくて乾燥しすぎない環境を好みます。植えつけの適期は4~5月頃。暑さに強い一年草タイプは5月以降~7月頃にかけて植えつけします。鉢植えの場合、根詰まりしやすいので、1~2年に一度、根をほぐして植え替えましょう。
開花期は初夏から秋までと長く、肥料が切れると花つきが悪くなるので、開花中は追肥を施すとよいでしょう。ただ、夏の暑さに弱い品種の場合、高温期に肥料が残っていると株を傷める原因になるので注意します。開花期には、花穂ごと花がらを切り取り、伸びすぎてきたら切り戻して株姿を整えます。乾燥しているとハダニが発生することがあるので、葉水をして発生を防ぎます。
Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
Photo/ 1,7)Vahan Abrahamyan/ 2)Anna Gratys/ 3)Stefan Sorean/ 4)Jorge Salcedo/ 5)Ahmet Yasti/ 6)tratong/ 8)pilialoha/ 9)aimful/ 10)Nick Pecker/ 11)KPG Payless2/ Shutterstock.com
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