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プランター栽培もOK! 大豆=枝豆を育ててみよう 

プランター栽培もOK! 大豆=枝豆を育ててみよう 

nnattalli/Shutterstock.com

味噌や醤油の原料のほか、煮豆、豆腐、納豆などの加工品も含めて、長く日本の食卓を支えてきた大豆。大豆はビールのおつまみの代表、枝豆が熟したもので、プランターでも栽培できます。早採りすれば枝豆で、熟せば大豆として楽しめますよ。直播きとポット苗栽培のポイントをご紹介します。

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300種類以上ある大豆

エダマメ
natu/Shutterstock.com

一般的に大豆と呼ばれているものは「黄大豆」という種類ですが、じつは大豆の品種はとても多く、300種類以上あるといわれます。お正月に煮豆として食べられる黒豆は黒大豆、打ち豆や煮豆によく使われるのは青大豆といったように、色も大きさもさまざまです。育てるときは、用途や育てる気候に適した品種を選ぶとよいでしょう。その土地でずっと古くから育てられてきた「エアルーム品種」が見つかることもあります。また大豆を未熟なうちに収穫したのが「枝豆」です。枝豆を収穫せず、サヤが枯れるまで中で完熟させたものが「大豆」になります。枝豆用の品種もありますが、大豆用の品種を枝豆のうちに収穫すると、濃厚な味が楽しめます。ぜひ多めに栽培して、早採り枝豆も楽しんでみてください。

直播きは鳥に気をつけて!

エダマメ
Vasilius/Shutterstock.com

タネ播きの時期は5〜6月です。枝豆用と大豆用の品種では、タネ播きの時期が違うので、よく調べましょう。直播きは、植え替えで根が傷む心配がなく丈夫な苗が育ちますが、マメ類のタネや双葉は、鳥たちの大好物。タネ播き直後や芽が出た途端に、鳥に食べられてしまうこともあります。防鳥・防虫ネットをして育てましょう。プランター栽培の場合は15cm以上離しながら、一つの穴に2、3粒ずつタネを播きます。都会のベランダガーデンなどでも意外に鳥の被害があるので、ネットは忘れずに。

育苗のポイントは「風」!

ポリポットで育苗して植えれば、初期の鳥の被害は避けることができます。ポリポットに2、3粒ずつタネを播きます。育苗中の苗も、昼間はなるべく外に置きます。外の風に当てることで太くて丈夫な苗が育ち、徒長した苗よりもたくさんの実をつけます。私の母は以前、育苗を室内で行っており、徒長して何度も失敗したそうです。その後、外の風に当てると徒長が防げることを知り、育苗中の苗を昼間は外に出し、夜は室内に移動するようにしました。初心者の方にはガーデンセンターなどで販売される苗もオススメです。

定植後は水切れに注意

エダマメ
igorstevanovic/Shutterstock.com

ポットで育苗した苗は、双葉が開き、本葉が1、2枚出てから定植します。大豆の根には根粒(こんりゅう)という粒ができてその中に根粒菌が生息し、空気中の窒素を大豆が使える形にして供給するため、栄養分の少ない土でも育てることができます。逆に肥料を多く含む窒素成分の多い土で育てると、葉ばかりが茂って実がつかないので気をつけましょう。大豆は根を浅く張るため乾燥に弱く、水を大量に必要とする開花期(7~8月頃)には特に注意が必要です。この時期に水切れすると実入りが悪く小粒になってしまいます。土の表面が乾いたら、朝か夕方に水をたっぷりやりましょう。

花の咲く時期に雨が少ないと紫斑病にもなりやすいので、水をたっぷりやるのを忘れずに。花が咲く時期にはカメムシやアブラムシに花を食べられてしまわないよう注意が必要です。

摘心で収穫量アップ!

本葉が5枚程度になったら、先端の新芽を切ります。これは摘心といい、枝葉を伸ばして、より多く実をつけることにつながります。摘心をしなくても収穫はできますので、栽培に慣れてきたらチャレンジするとよいかもしれません。

枝豆で楽しむなら80日後、大豆は晩秋に収穫

大豆
271 EAK MOTO/Shutterstock.com

枝豆を楽しむ場合は植え付けから80日程度で、実がなったら収穫します。大豆にするには、さらにサヤがカラカラになるまでそのまま植えておき、雪が降る前に枝ごと収穫します。品種によって背丈が高い枝があり、置き場所に困る場合は、枝からサヤを全部取り、ザルなどで干してもよいでしょう。収穫したての大豆はまだフニャフニャなので、しっかり乾くまで外やストーブ脇などに置いてもより早く乾燥できます。

保存は約1年くらいで食べきるのがよいでしょう。時間が経つにつれて、皮が固くなり味が落ちます。たくさんある時は、煮てから冷凍保存しておくと、美味しさが長持ちしますよ。

大豆
nnattalli/Shutterstock.com

大豆には、脂質、炭水化物、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1、葉酸など、さまざまな栄養素が含まれるため、自然のバランス栄養食ともいえます。ぜひ自分で育てて楽しんでみましょう。

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