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ミニバラを育ててみよう!栽培スタートは一年中OK

ミニバラを育ててみよう!栽培スタートは一年中OK

バラの中でもコンパクトな株で、ベランダや小さなスペースで育てることができるミニバラ。他のバラに比べて繰り返し咲く周期が短く、園芸店やフラワーショップなどで花が咲いている鉢植えがほぼ通年売られています。ミニバラの魅力と植え替え方法をご紹介します。

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ミニバラの魅力

Photo/Pereslavtseva Katerina/Shutterstock.com

樹形や花の形、大きさなど多種多様なバラの中でも、小型の株で小さな花が咲くグループを「ミニバラ(ミニチュア・ローズ)」と呼びます。正確にミニバラとは、中国の園芸品種「ミニマ」の小型の性質を引き継いでいる品種を指しますが、一般的には小さく育って、小〜中輪の花を咲かせるバラがミニバラとして販売されています。近年は、母の日のギフト用やインテリア飾りとしても見かけるようになりました。

4月中旬に花がらを摘んだ後、5月下旬に再び開花した‘ミス・ピーチ姫’。

ブッシュローズ(木立性)やシュラブローズ(半つる性)などの四季咲き性のバラは、品種によって約40〜60日の周期で一番花、二番花、三番花と繰り返し咲きます。ミニバラの場合、多くは四季咲き性で、開花の周期は30〜40日。花がらを摘んでから短期間で次の花が咲くのも魅力です。

ミニバラの品種バリエーションを紹介

‘スイート・チャリオット’
花径:約3cm 小輪ながら多くの花びらでポンポンのようになる濃いパープルローズの花。しなやかな細い枝が伸び、株が充実すると枝垂れて房咲きになる。花には芳香がある。

‘八女津姫(ヤメツヒメ)’(別名:‘レンゲ・ローズ’)
花径:約2cm 日本作出のレンゲソウに似た素朴な半八重花。細い枝と小ぶりな葉が茂り、花つきがよく、花もちもよい。近縁に、白花の‘白れんげ’やつる性の‘つる八女津姫’もある。

‘ミス・ピーチ姫’
花径:約2〜3cm 花びらの先端が一部尖った、バラらしい花形で華麗。優しいパウダーピンクの花は、もちがよく、長く楽しめる。

‘テディベア’
花径:約4cm 花びらの先端が反り返り、ふっくらした花は茶色がかったアンティークカラー。花もちがよいが次第に退色する。

‘モカフェローズ’
花径:3〜4cm 落ち着いたアンティークカラーのオレンジ系の花は他のミニバラと比べて少し大きめ。しっかりした葉が茂る。

ミニバラを購入して最初の1週間の育て方

Photo/cybervelvet/Shutterstock.com

花が咲いた状態の小さな鉢植えを手に入れたら、まず数日はテーブルや窓辺に飾って楽しむこともできますが、植物は日光に当てないと弱ってしまうので、購入してから3〜4日したらベランダの軒下など屋外へ移動し、少しずつ外の気候に慣らしていきます。特に真夏の日差しが強い時期は、室内から急に炎天下に置くとダメージを受けるので注意しましょう。

ミニバラを植え替える手順

栽培スペースが限られているベランダでも、ミニバラのブッシュ(木立性、低木)タイプなら数種類を鉢に寄せ植えて育てることができます。購入後1週間もすると株の成長が進んで、鉢の中の根も伸び始めるため、水切れも早くなります。特に、株の下方の葉が黄色くなっていたら、水切れをしたサイン。一回り大きな鉢に植え替えて、株を育てましょう。

下葉が黄色くなって落葉しても、植え替えれば枯れることはありません。

1.土を用意して鉢や器に少し入れる

有機質の肥料を混ぜた用土を用意します。あらかじめ肥料や堆肥がブレンドされたバラ専用の用土の場合は、何も混ぜなくてもOK。植え込む鉢は、底に穴があるものを用意しましょう。用土がこぼれ出るほど大きな穴の場合は、鉢底網を敷いてから用土を入れます。

ミニバラの根鉢(根っことそれが抱えた土)を入れて、鉢の縁から数㎝表土が下がる程度をイメージして鉢底に用土を入れます。深い鉢ならば鉢底石を敷いてから用土を入れます。

2.鉢から根鉢を抜き出して落ち葉は除去

鉢から根鉢を引き抜いてみると、白い根が表面に張って広がり、根が底までよく回っています。これは順調に成長中の証。植え替えは通年可能ですが、生育中の春から秋は、表土を少し崩す程度で、根をなるべく切らないほうがよいでしょう。

根鉢を抜くと、植わっている時よりも株元に手が届きやすく見やすいので、枯れた枝や落ち葉があったら取り除いておきます。

3.鉢に根鉢をすえて隙間に土を入れる

鉢の中央に根鉢を入れて、周囲の隙間にブレンドした土やバラ専用の土を流し入れます。このとき、株が傾かないように注意。

ある程度土が入ったら、根の中に隙間なく土が入り込むように鉢の外を叩いたり割り箸などで土を突くとよいでしょう。

4.仕上げに水やり

株元付近を目がけてジョウロで水をたっぷり与えます。水を注ぐことで、細かな土が鉢底穴から流れ出て、根の隙間に用土がしっかり入ります。

水の量は、鉢底から流れ出るまでたっぷり。初夏から秋の間本は、表土が乾いたらたっぷりと…が水やりの基本です。

ベランダにオススメのバスケットの寄せ植え

ひと鉢に1品種を単独で植えたものは管理がしやすく、育てやすいですが、持ち手がついたバスケットに2〜3種植えるのも、オススメです。飾って可愛い見た目も素敵ですが、日が当たる場所が時間帯や季節によって変化するベランダでは、移動も簡単で便利です。

バスケットに植えるときは、用土がこぼれ出ないように内側に麻布やビニールシートを敷き、先が尖ったものでいくつか穴をあけてから植え付けましょう。

植え付ける鉢や器の種類は、『いくつ知ってる? 押さえておきたい基本の植木鉢の種類とその特徴』も参考に。

ミニバラを植え付けた後、開花後や病気発生のトラブルなどを対処するお手入れについては、『ベランダや小さな花壇で育つミニバラのトラブルと対処法』をご覧ください。

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Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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