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- 季節を映す言葉「季語」で知る春の花
日本において、季節を表す言葉「季語」。日本ならではの移ろいゆく季節を捉える感性が生んだ、俳句などに詠み込まれる言葉です。4月の季語の中から、名前だけでも春を連想させる花をご紹介します。
まだまだ風が冷たい早春から、次第に日が長くなり、上着なしでも出歩けるようになるこの季節は、お花見散歩にぴったりの時期。春の日差しを受けて、花たちはバトンタッチをしながら次々と咲き継いでいます。春の季語には、それらの花々の名前がたくさんあります。その中から、私たちに身近な花を10種ご紹介します。
目次
サクラ(桜)

一面を薄紅色に染める、言わずと知れた春の代名詞、サクラ。サクラにまつわる季語は多く、花、山桜、八重桜、彼岸桜、枝垂れ桜などのほか、散るサクラである落花や、枝にわずかに咲き残った残花、散りつくした桜蘂(さくらしべ)など、さまざまなサクラの状態が季語になっています。開花期は3~4月頃。
レンギョウ(連翹)

春になると、すんなりと伸びた枝いっぱいに輝くような鮮黄色の花を咲かせるレンギョウ。レンギョウ属の植物を総称してレンギョウと呼びます。花弁が深く裂けた釣鐘状の小さな花が連なって咲く姿は、春らしい勢いを感じさせ、ヨーロッパでも庭木として人気が高い低木です。開花期は3~4月頃。
ワスレナグサ(勿忘草)

美しいスカイブルーとロマンチックな名前から人気の高いワスレナグサ。湿性地を原産とするので、街中で自生していることは少ないですが、寄せ植えや花壇などで可愛らしい花を見かけることができます。原産地では多年草ですが、暑さに弱いため、温暖な地域では一年草として育てられています。開花期は3月下旬~5月頃。
ヤマブキ(山吹)

北海道から九州まで分布し、鮮やかな黄色の花を咲かせるヤマブキは、『万葉集』や『後拾遺和歌集』の歌にも詠まれている、日本原産の花。一重、八重のどちらも古くから日本人に親しまれてきました。耐寒性、耐暑性ともに強く、育てやすいので、特別手をかけなくても毎年美しい花を楽しむことができます。開花期は4~5月頃。
サクラソウ(桜草)

やや湿った野原や明るい林などで見られる多年草。サクラソウ属は非常に種類が多く、ヨーロッパ原産のものを品種改良したプリムラ・ジュリアンなどもその仲間。サクラソウも江戸時代に多くの交配が行われ、現在では300を超える園芸品種があります。花茎を伸ばし、白やピンク、紫などのサクラに似た可愛らしい花を咲かせます。開花期は4~5月頃。
ツツジ(躑躅)

公園や道路などによく植えられている一般的な花、ツツジ。白、赤、ピンク、紫など色とりどりの可愛らしい花を、株いっぱいに咲かせる姿をあちらこちらで見かけます。日本にも自生している育てやすい植物で、古くから改良されてきたため、園芸品種も豊富です。開花期は4月中旬~5月中旬頃。
カイドウ(海棠)

緑が鮮やかになる頃に咲き始めるカイドウの花は、艶のある薄紅色で長い花柄を持ちます。うつむき加減に咲く花は美しく、しっとりとした風情があり、唐の玄宗皇帝が楊貴妃をこの花に例えたように、古くから美人の代名詞として使われてきました。ハナカイドウとも呼ばれ、人気の高い庭木です。開花期は4月中旬~5月上旬頃。
ドウダンツツジ(満天星躑躅)

季語の「満天星の花」は、満天星躑躅の花の略から。白い壺状の小さな花をいくつも吊り下げる風情を満天の星に例えたことから、この漢字が使われるようになりました。公園や庭木として植えられ、春の開花のほか、秋の紅葉も見事です。白色品種が一般的ですが、紅色の花を咲かせる赤花品種もあります。開花期は4月中旬~5月上旬頃。
キンセンカ(金盞花)

ポット・マリーゴールドやカレンデュラとも呼ばれ、キクに似た花を咲かせます。黄やオレンジなど、鮮やかな暖色系の色合いの花が長期間咲き続き、丈夫で育てやすいことから、花壇のコンテナの彩りとして幅広く活躍します。皮膚のトラブルに効果があるとされるハーブでもあります。開花期は12~5月頃。
フジ(藤)

紫色の花房を優雅に垂らし、風に揺れるフジは、日本を原産とする美しい花。現在では世界各地のガーデンに植えられています。藤色という色がある通り、古くから愛され、『万葉集』や『枕草子』にもその名が登場します。ほかの樹木に巻きついて高く伸びるつる植物で、藤棚を仕立てるなどして栽培します。開花期は4月下旬~5月中旬頃。
季語に登場していても、ここでは紹介しきれなかった花は、まだまだあります。また、季語には花だけでなく、芽生えの様子や風習など、日本の季節の移ろいを捉えた美しい言葉がたくさんあります。季語に登場する花々や景色から、季節の移ろいを感じてみるのも素敵ですね。
Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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