数ある植物の中から、いま注目の植物をピックアップするシリーズ「Now blooming」。ガーデナーや育種家、ナーセリーなど、植物の達人たちへの取材をもとに編集部がセレクトした、植えどき・買いどき・咲きどきのオススメ植物をご紹介します。今回は、美しいブルーの小花を咲かせ、見事な群生風景をつくるネモフィラをピックアップ。
爽やかなブルーが魅力的な一年草 ネモフィラ

花壇やコンテナにぴったりの可愛らしい花を咲かせるネモフィラ。春から初夏にかけて、空の色を映したような澄んだブルーの花を一面に咲かせ、見事な光景をつくり上げます。ランドスケープの素材としても人気が高く、茨城県にある人気の都市公園「国営ひたち海浜公園」の丘を彩るネモフィラの群生風景などが有名です。
ネモフィラはムラサキ科の一年草。細く切れ込んだ葉と涼やかなブルーの花を持ち、瑠璃唐草やベビーブルーアイズなどとも呼ばれます。中心部が白く抜ける花色は、春の野草のオオイヌノフグリにも似た優しい印象で、他のガーデンプランツともよく合います。花期は4~5月頃、こんもりと生い茂るように成長し、花壇やコンテナの縁に植栽すると、こぼれるように青い花を咲かせます。一株でも枝分かれしてよく茂りますが、花つきがよいので群植すると満開時には見事な光景に。草丈があまり高くならずにまとまるので、グラウンドカバーとしてもオススメです。群生させる場合、秋にタネを播いておけば、翌春はネモフィラの澄んだブルーの花が一面に広がります。北アメリカ原産で、乾燥気味の気候を好み、肥料もあまり必要としません。
ネモフィラといえば澄んだ青色というイメージがありますが、黒や白などの花色もあり、シーンに合わせてガーデンにぜひ取り入れたい花です。手をかけなくても丈夫に育つのも嬉しいところ。ここでは、ガーデニングで人気の高い、代表的なネモフィラの4品種をご紹介します。

ネモフィラ・メンジェシー
インシグニスとも呼ばれる代表的なネモフィラの品種。花径2㎝程度の花は中心がくっきりと白く、花弁の周囲の青とのコントラストがきれい。群植のほか、花壇のアクセントとしてもオススメ。

‘スノーストーム’
濃い紫色の小さな斑点が、そばかすのように散らばって花弁に入るのが特徴です。爽やかな印象の白花品種。

‘ペニー・ブラック’
黒に近い濃厚な紫に、白の縁取りが入るシックな花色。ネモフィラ・メンジェシーに比べ、やや小さめの花を咲かせます。

ネモフィラ・マクラータ
花径は3㎝前後。別名ファイブスポットとも呼ばれるように、花弁の縁に濃い青色のブロッチが5カ所入る可愛らしい花で、人気があります。
Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
Photo/1)SUJITRA CHAOWDEE/ 2)Kota75/ 3,5)fpdress/ 6)RukiMedia/Shutterstock.com
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