日本は「植物大国」ともいわれるほど多種多様の植物が自生しています。その恵まれた気候環境のもとで、四季折々の美しい花が咲きます。古い歴史の中、渡来帰化した植物たちを含め、多くの花に出会えるのは大変幸せなことです。花を観賞するのを「花を愛でる」と表現する日本独特の美意識、感性を大切にしながら、この素晴らしさを伝えていきましょう。今回ご紹介するのは桃の花です。
モモ(桃)
モモに近いサクラ属には、モモ亜属としてアーモンドがあります。和名はヘントウ(扁桃)、またはハタンキョウ(巴旦杏)、アメンドウとも呼ばれますが、モモと異なり、果肉と種子の殻を取り除いた仁の部分を炒って食用とします。花はピンク色で、モモと非常によく似ています。アメンドウの杖は旧約聖書にも登場し、古くより人々に親しまれてきました。
春の訪れを祝う意味でも、モモは大切な花の一つといえます。3月下旬、山梨県の甲府や岡山県の瀬戸地方、和歌山県を旅すると、モモ畑一面に、美しい花を咲かせている風景を見ることができます。美しい日本の絶景の一つですね。
併せて読みたい
・季節を映す言葉「季語」で知る春の花
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Credit
文&写真/藤岡成介
1963年、兵庫県生まれ。きびの森植物園マネージャー、株式会社タカショーの顧問を務める。兵庫県立淡路景観園芸学校元講師。
「きびの森植物園」 http://kibinomori.com/
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