100均で買える! 伝統工芸品を活用して作るお正月アレンジ プチプラ花コーデVol.127
プチプラ雑貨を使って、もっと暮らしと花を楽しんでみませんか? 100均などのプチプラ雑貨とフラワーアレンジを日々楽しむ、フラワーデザイナーの川守由利子さんに、旬のプチプラな手作りアイデアを教えていただきます。
目次
これで決まり! 縁起のよい花で迎えるお正月
今年もお正月を迎える準備を始めました。少しずつ家の中の掃除をしながら、どんな花のアレンジにしようかと考えます。お正月なので縁起のよい花で、長もちして、それから…格好よく? かわいく?
頭の中でいろいろと考えていても、実際に花を目の前にすると、考えていたことはすっかり忘れてしまい、そのときに並んでいる花で心が惹かれたものに手が伸びることが多いです。
今回はかわいいスプレーマムに出会いました。今年のお正月の花はこれにしよう! と、決めて購入。キクは重陽の節句でも知られ、高貴、高尚、また不老長寿の象徴ともされる縁起のよい花で、とても長もち。お正月にぴったりです。
かわいいピンクのスプレーマムにひと目惚れ
スーパーの束売りコーナーに並んでいた、かわいいスプレーマム。スプレータイプのキクのことです。名前は「セイヌーボー」と書かれていました。2本入って498円。
さまざまな花が売られているなか、このスプレーマムにひと目惚れです。
調べてみたら、ここ数年の間に発売された新しい品種とのこと。
ぷっくりとした丸みのある花の形と、花びらが内側にカールするような咲き方。薄いピンクの中に濃いピンクも入っていて、表情が豊かで、とてもかわいいです。
このボリュームで2本。たくさん花がついていて、スプレータイプはコスパ最高ですね。プチプラの強い味方です。
スプレータイプとは、1本の茎から枝分かれして、花がいくつかついているものを指します。
100均で購入できる、日本の伝統工芸品たち
100均で丸い形の2段の重箱を発見しました。梅の模様が描かれていて、おせちなどを詰めることもできそうです。
200円で重箱が買えるなんて、今までは考えられませんでしたね。
ほかに、面白そう! と思ったのが「ジオラマスポンジ」。
ジオラマ作りに使うもので、これは苔に見立てられそうだと思いました。素材がスポンジで濡れても大丈夫なのが、アレンジでは重宝しそう。
装飾用にと、美濃焼タイルと飯田水引も購入。
両方とも日本製とパッケージに書かれていました。こういう伝統ある工芸品まで100均で手にできるのは、とても嬉しいですね。
重箱に伝統工芸品…。素敵なアレンジができそうです。
重箱やボックスでのアレンジ準備のコツ
重箱2つに、アレンジをするための準備をします。
セットの仕方は、こちら。
①重箱の上に吸水性スポンジをのせて、上から少し押します。
押すと、吸水性スポンジに重箱の形がつきます。
②ついた形の部分をカットしていきます。
③カットした吸水性スポンジを、さらに重箱の高さに合わせて薄くカットし、2つにします。
吸水性スポンジの高さは、アレンジをしたときに重箱の蓋が閉まるよう、挿す花の高さに合わせて考えました。
今回の重箱やボックスアレンジのように、蓋がある器を使う場合は、花の高さも考慮して、吸水性スポンジの高さを決めます。どのぐらいの高さがよいか分からないときは、写真のように横に並べてみるといいでしょう。
④カットした吸水性スポンジを、吸水させていきます。
多めの水を入れた器を用意し、吸水性スポンジをポンと置いて、ゆっくりと下に沈むのを待ちます。
⑤水を含ませた吸水性スポンジを重箱にセットして、アレンジの準備が完了です。
100均アイテム活用で、引き立つお正月アレンジ
重箱にアレンジをしていきます。
①スプレーマムを短くカットし、重箱にセットした吸水性スポンジに挿していきます。
まずは中心より少しずらした場所に、大きめで形のよいものを1輪挿します。
スプレーマムの茎を道管が潰れないようにやさしく持って、しっかりと吸水性スポンジに挿し込みます。
同様にして、残りのスプレーマムも挿していきます。スプレーマムは、重箱の中に三日月を少しふっくらとさせるような形にアレンジしました。
②空いている部分に、緑色のジオラマスポンジを入れていきます。
このジオラマスポンジは、濡れても大丈夫なところがいいです。
高さは、スプレーマムより少し低くなるようにしました。
このジオラマスポンジを使いたいと思ったのは、アレンジに苔の雰囲気を出したいと思ったためでした。実際に入れてみたら、色も雰囲気も苔のようで、ちょうどよかったです。ピンクのスプレーマムを、とても引き立ててくれました。
③美濃焼タイルを取り出して、ジオラマスポンジの上にのせていきます。
これはただのせるだけにしました。花の形と丸い形があるので、適当に分けてスプレーマムとジオラマスポンジの間に置いていきます。
美濃焼タイルは、全部入れずに少し残しました。
④用意した水引もアレンジに使っていきます。
水引は濃淡のピンク、2種類の色が入っていました。
1つの重箱は、アレンジしたスプレーマムに、少し短くした水引を何本も挿し込んでみました。
もう1つの重箱は、蝶結びにした水引を、ジオラマスポンジの上に置きました。
これで重箱アレンジの完成です♪
和風のアレンジは、すっきりとした空間を作るように心がけています。その空間が、花のある部分を引き立ててくれます。
今回は緑色のジオラマスポンジが苔のような色と存在感を出し、スプレーマムを引き立ててくれていました。
花はシンプルに1種類でも、水引やタイルといったアイテムを使うことで、華やかに見せることができます。
100均の小物は、ひと袋に色違いのものが入っているのも魅力ですね!
今回の材料をご紹介
- スプレーマム…498円
- 重箱…200円*ダイソー
- ジオラマスポンジ…100円*ダイソー
- 美濃焼タイル…100円*ダイソー
- 飯田水引…100円*ダイソー
- 吸水性スポンジ…100円*ダイソー
合計1,098円(税抜)
ほかに、ハサミ、カッター(吸水性スポンジカット用)を用意。
水引でおめかししたら、新年のあいさつにも最適
アレンジした重箱を2段重ねて、残った水引2本を使って蝶結びしました。
これを、お正月に新年のあいさつで手土産として使うのもよさそうです。中を開けたら花が入っているので、サプライズになりそうですね!
Credit
写真&文 / 川守由利子 - 『ブーケ・ドゥ(Bouquet Doux)』主宰。 -
かわもり・ゆりこ/花店勤務を経て、2006年に独立。『花時間』第6回フラワーアーティストオーディションに優勝し、現在、東京・自由が丘にて花教室を主宰している。アトリエ名は、“甘くやさしい花束”という意味の仏語から。その名のとおり、心なごみ笑顔になる、柔らかな印象のアレンジを中心に、雑誌やwebでも活躍中。手作りが得意で、プチプラ雑貨と“花”を組み合わせて楽しむアイデアを連載中。
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