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【旬のスイーツ】心も身体も温まるミックススパイス“アップルパイスパイス”で作る「アップルパイジャム」

【旬のスイーツ】心も身体も温まるミックススパイス“アップルパイスパイス”で作る「アップルパイジャム」

冬はリンゴの美味しい季節。生で食べるのはもちろん、加熱してとろける美味しさを味わうのもお楽しみの一つです。今回は、欧米ではスーパーなどで売られている「アップルパイ用スパイスミックス」を作り、それを使ったアップルパイジャムの作り方を、神奈川県葉山で旬の野菜を育て、植物を身近に暮らしながらアンティークバイヤーとして活動中のルーシー恩田さんに教えていただきます。中でも、アップルパイミックスに欠かせないオールスパイスは、心も身体も温まる冬の香り。5種のスパイスを使った奥深い香りをお届けします。

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世界で愛されるアップルパイ

リンゴのレシピ

日本では、品種改良が進んだ「酸味をなくした」生食で美味しいリンゴが流通の大半を占めています。そのため、リンゴは一般的には、生で食べる機会が多いですよね。欧米では甘い「デザートアップル」(生食用のリンゴ)と、酸味の強い「クッキングアップル」(調理用のリンゴ)が区別され、種類が豊富だからなのか、リンゴを使ったデザートのレシピをよく見かけます。

アップルパイ
アメリカンスタイルのアップルパイ。

リンゴといえば、やはりアップルパイ! デザート界のクィーン♡ 世界各地で作られ、多種多様なレシピが存在します。「たかがアップルパイ、されどアップルパイ」。地域性が強く、生地やリンゴの違い、味付け、焼き方など、さまざまな違いが見られます。

編み目のようにパイ生地をかぶせたアメリカンスタイル、フランスでは「タルトタタン」や「ショソン・オ・ポム」、イギリスの「アップルクランブル」は温かいカスタードソースを添えて。「アップルパイ、ところ変われば」なのです。共通する点は、どれも美味しいってことかしら。

アップルパイ

私にとってイチバン馴染みがあるのは、アメリカ版のアップルパイ。酸味の強いゴロッとしたリンゴにザクッとしたパイ生地、ビックリするほど大きな1ピースに、アイスクリームをドーン! と1スクープのせて食べるのがアメリカンスタイル。どんなにお腹がいっぱいでも、こればかりは別腹。家庭的なデザートなので、各家庭でおばあちゃんやお母さんのレシピがある。そんなお菓子です。

旬のリンゴの味を堪能する、シンプルなアップルパイもいいですが、リンゴはスパイスとの相性が抜群。ひと手間スパイスを加えることで、奥深くリッチな味わいになります。

「アップルパイスパイス」とは

スパイス

欧米では、スーパーのスパイスコーナーで「アップルパイ用スパイスミックス」というものが売られています。アップルパイに合うスパイスが何種か調合された、便利なものです。日本では見かけませんし、そもそも単純なスパイスが混ざったもの。簡単に家庭で作れるので、あれば何かと便利。焼き菓子には大体使えちゃうし、濃く淹れたミルクティーに加えてスパイスティーにも! なんならカレーの隠し味にも使える優れものなのです。

アップルパイスパイス
市販のアップルパイスパイス。

基本的には、シナモンがベースとなり、そこにナツメグやオールスパイス、カルダモンなどが入ります。自分で調合すると、お気に入りの香りが作れるのがいいところ。

中でも、今回覚えていただきたいのが「オールスパイス」です。

心も身体も温まる「オールスパイス」

オールスパイス

オールスパイス、あまり馴染みのないスパイスかもしれません。でもね、じつはホリデーシーズン、a.k.a. ベーキングシーズンには大活躍のスパイスなのです!

コロンブスがオールスパイスを発見したときに、胡椒と間違えたため、「ピメント」として英語化されてしまった、という話があるように、見た目はなんとなく胡椒。オールスパイスの主要な産地「ジャマイカ」にちなんで、「ジャマイカンペッパー」と呼ばれることもあるようです。

オールスパイスとコショウ
左がオールスパイス、右が胡椒。よく見るとサイズも質感も別物。

肝心の味はというと、なんだか複雑で温かい香り。スパイスに馴染みがあれば、「ん? クローブ? シナモン? どっちなの?!」と答えてしまうかも。

オールスパイスは漢方でも重宝され、三香子(さんこうし)と呼ばれます。その名のとおり、「クローブ・シナモン・ナツメグ」の3種の香りを併せ持つオールスパイス。爽やかな香りと、ほのかに甘く苦い後味が特徴です。

オールスパイス
ジャマイカではジャークチキンに欠かせないスパイス。

まるでミックススパイスのような雰囲気の名前で、一人三役をこなす名役者! 消化促進、血行促進、鎮痛作用、免疫力アップなど、嬉しい作用を持つオールスパイス。単品のクローブ、シナモン、ナツメグと併せて使うことで、それぞれのクセをうまく調和させることができます。心も身体も温まるオールスパイスは、秋冬の焼き菓子にピッタリな香りと、効能を持ち合わせているのです。

自分流アップルパイスパイスを作ろう

アップルパイスパイス

とにかく簡単、混ぜるだけ。キッチンにこのスパイスを常備しておけば、きっと冬のお菓子作りが楽しくなるはず。シンプルなクッキーにこれを加えれば、「アップルパイクッキー」という名の、キャッチーなクッキーが作れます。

シナモンさえあればいいんじゃない? と思うかもしれません。もちろんそれでもいいのだけれど、スパイスを5種類使うことで、ミステリアスで複雑な風味と奥深さが出てきます。ツベコベ言わずにお試しを!

■ 材料

スパイス

(※以下全てパウダースパイス)

  • シナモン 大さじ3
  • ナツメグ 小さじ1
  • カルダモン 小さじ1
  • オールスパイス 小さじ1
  • ジンジャー 小さじ1/2

■ 作り方

① 材料を全て瓶に入れ、よく振って混ぜて完成。
※スパイス量の配合は、お好みで調節してみてください。

アップルパイスパイスで作る「アップルパイジャム」

アップルパイジャムの作り方

さぁて、ここからが本番よ♡ 先ほど作ったアップルパイスパイスで、アップルパイ風のジャムを作ります。アップルパイスパイスを使うことで、味が本格的に!っていうか、もぅアップルパイです。毎朝アップルパイが食べられるとしたら、それってパラダイス。トーストに塗って至福の時をご堪能あれ! もちろんアップルパイのフィリングにも使えます。

日本のリンゴで作るなら、酸味と香りが強く煮崩れしにくい「紅玉」がおすすめです。

■ 材料

アップルパイジャムの作り方
  • リンゴ 6個 ※今回は紅玉。酸味のあるりんごを使いましょう
  • 砂糖 3カップ ※今回は三温糖
  • アップルパイスパイス 大さじ1〜2
  • レモン汁 1個分
  • レモンゼスト(レモンの皮) お好みで

■ 作り方

① リンゴは芯を除き、1cm厚と5mm厚の2パターンで切る。

アップルパイジャムの作り方
切る厚さを変えることで、薄いほうはトロっと溶けてソースに、厚いほうはリンゴの食感が残ります。

② 鍋に①と砂糖、アップルパイスパイス、レモン、レモンゼストを加え、よく混ぜ、30分ほど置いて水分を出す。

アップルパイジャムの作り方
アップルパイジャムの作り方

③ 鍋に②を移して、強めの中火で絶えず混ぜながら15分〜20分ほど煮る。水分がなくなりトロッとしたら出来上がり。

アップルパイジャムの作り方
リンゴによって火の通りは違うので、様子を見ながら煮てください。

しっかりとトーストしたパンに、バターと、このジャムをたっぷり塗ればアップルパイトーストに。

アップルパイジャム

市販のパイシートにアップルパイジャムを挟んで焼けば、お手軽アップルパイに早変わり。少し温めてアイスクリームにトッピング♡ 想像するだけでもほっぺたが落ちちゃう。

スパイスやハーブを使えば、レパートリーを増やさずに、毎日のメニューを豊かにすることができます。人間も料理も奥行きが肝心。本当に簡単だから、面倒くさがらずにLet’sトライ♡ 新しい経験は、きっとアナタの知性となり、2024年を豊かに暮らす手助けをしてくれるでしょう!

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