【二十四節気】大雪はボタニカル・クリスマスの準備。装飾に使える品種は?

二十四節気で12月7日頃のことを”大雪(たいせつ)”といいます。クリスマスの季節ですね。この季節を思う存分楽しむために、今回は、植物を素材にしたナチュラルな季節の演出術をご紹介します。一見寂しい冬の庭や自然の中からも、木の実や小枝など、意外と多くの素材を見つけることができますよ。
二十四節気 大雪 12月7日頃
ボタニカル・クリスマス
クリスマスリースの意味
イギリスやフランスでは、12月が近づくと家々のドアに植物を使ったクリスマスリースが掛けられます。リースには古くから希望や再生の意味が込められてきましたが、モミの木に4本のキャンドルとリボン、マツボックリなどを飾ったものを「アドベント(待降節)リース」と呼び、テーブルや窓辺に置いてクリスマスを待つのが習慣になっています。4本のキャンドルはクリスマス前の4週間を表すもので、毎週日曜日に1本ずつ光を灯していきます。12月25日のクリスマス当日には、4本すべてに火が灯されます。キャンドルの光は、魔力や災いから身を守る神聖な灯とされ、周りを彩る草木にも、永遠の命を連想させる常緑のモミの木やエデンを象徴する赤い実が用いられます。
庭から素材を見つけよう
赤、緑、白の定番クリスマスカラーには次のような意味があります。赤はキリストの血、太陽。緑は永遠の命と愛。白は純潔。冬の庭や自然の中にも、この3色を見つけることができます。ローズヒップ(バラの実)やヒペリカム、コトネアスターなどの赤い実や、イチイやコニファーなど、よく生け垣に用いられる常緑樹もリースの土台の定番です。通称「スノーベリー」と呼ばれるシンフォリカルポスやヤドリギの白い実がなるのも、ちょうどこの頃です。
また、立ち枯れた草花の中にも素材を見つけることができます。例えば、ルリタマアザミやフェンネルはタネ姿がとてもフォトジェニック。銀や金のカラースプレーで色をつければ、素敵なクリスマスオーナメントに変身します。公園や林の中で拾えるドングリやマツボックリも同様に可愛らしい飾りになります。植物を使ったデコレーションで、ナチュラルなクリスマスの演出を楽しんでみませんか。

コレがオススメ! クリスマスリースに使える品種

住宅の生け垣などによく見られる常緑針葉樹。別名アララギ。赤い小さな実がなります。タネには毒性があるので口に入れないこと。

野バラやハマナスなど一部のバラの花後に付く赤い実。煮てジャムなどにすることも。鳥の好物でもあります。

樹高1mくらいのスイカズラ科の低木。秋頃から実が付き始め、冬まで長く楽しめます。切り花としても近年人気。

草丈150cmほどになるセリ科の宿根草。フレッシュな葉は魚料理などに用いられます。枯れたタネ姿も美しく、タネも甘く料理に用います。
アドベントリースの作り方
【材料】モミやイチイ、コニファーなど常緑樹の枝、キャンドルとキャンドルピック4本ずつ、シナモンスティック数本、マツボックリなどオーナメント適宜、オアシス
- オアシスにキャンドルピックを刺します。
- 常緑樹の枝をオアシスに刺していきます。円形のオアシスの場合には、葉が一定方向に向くように刺します。
- オーナメントを飾り付け、キャンドルを立てれば完成。


Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。