二十四節気で10月8日頃のことを”寒露”といいます。この季節、旅行や散歩の中でも楽しみの一つである紅葉。桜前線とは逆に、北から南へと下りてくる紅葉前線。紅葉狩りの計画はもちろん、庭仕事のうえでも紅葉前線は球根の植えどきの目安になります。今回は、美しく色づく紅葉の名所と秋の楽しみ方をご紹介します。​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

Print Friendly, PDF & Email

二十四節気 寒露 10月8日頃

紅葉シーズンと球根

大自然の中の三段紅葉

朝夕の冷え込みが厳しくなってくると始まるのが、紅葉シーズン。北アルプス奥穂高岳の直下、3,000m級の山々に囲まれた涸沢(からさわ)カールは日本一の紅葉の名所として知られています。9月中旬から木々が色づき始め、下旬〜10月上旬にかけては赤、黄色、黄緑色の見事なパノラマが広がります。紅葉の「赤」と山の岩肌を覆う雪の「白」、空の「青」とのコンビネーションは「三段紅葉」と呼ばれ、この絶景を目指して全国から登山者や写真愛好家が訪れます。

三段紅葉は北海道でも。大雪山系・旭岳は日本一早い紅葉と全国初の冠雪場所として知られる山です。9月には紅葉が見頃を迎え、約1カ月かけて山を降りるようにさまざまな木々が色づき、雪が降り始めます。

平地での紅葉を楽しむなら11月上旬から。名所揃いの京都では街中が春の桜の季節と同じくらいにぎわい、ホテルも旅館もほぼ満室となります。京都の紅葉見物を計画の際は、どうぞお早めに。

 

英国の紅葉の名所

ヨーロッパでは日本のように燃え上がるような紅葉が見られないとよくいわれますが、英国コッツウォルズ地方には日本にも勝るとも劣らないドラマチックな紅葉が見られる公園があります。ウェストンバート国立森林公園には、600エーカーという広大な敷地に、3,000種、1万6000本の樹木が植えられています。この公園をつくった大富豪ロバート・ホルフォードは、単なる見本園ではなくピクチャレスクガーデンという絵画の概念を応用した造園手法によって、芸術性の高い公園をつくることを信条としました。第二次世界大戦で荒廃したものの、現在は英国政府の機関である森林保護委員会によって復興、管理され、氏の信条通り公園は四季を通じて生きた絵画のごとく美しい風景で人々を楽しませています。

 

京都の紅葉名所案内

宝筐院(ほうきょういん) 京都嵯峨野にある寺院。モミジやドウダンツツジが多数。右京区嵯峨釈迦堂門前南中院町9
宝筐院(ほうきょういん)
京都嵯峨野にある寺院。モミジやドウダンツツジが多数。右京区嵯峨釈迦堂門前南中院町9

 

南禅寺(なんぜんじ) 水面に映る色模様も美しい天授庵の池の紅葉。左京区南禅寺福地町
南禅寺(なんぜんじ)
水面に映る色模様も美しい天授庵の池の紅葉。左京区南禅寺福地町86

 

禅林寺(永観堂) 853年(仁寿3)空海の弟子真紹が開いた道場。ライトアップが幻想的。左京区永観堂町48
禅林寺永観堂(ぜんりんじえいかんどう)
853年(仁寿3)空海の弟子真紹が開いた道場。ライトアップが幻想的。左京区永観堂町48

 

光明寺(こうみょうじ) 宗祖円光大師法然上人の立教開宗の地。参道の紅葉が趣深い。参道長岡京市粟生西条ノ内26-1
光明寺(こうみょうじ)
宗祖円光大師法然上人の立教開宗の地。参道の紅葉が趣深い。長岡京市粟生西条ノ内26-1

 

球根の植えどきは紅葉が目安

秋は春咲き球根の植えどきです。チューリップやスイセン、ムスカリ、ヒヤシンスなど春に咲く球根は冬の寒さにあうことで開花するリズムを持っているため、秋に植え、冬の寒さを経験させると、春に開花を迎えます。これらの春咲き球根は10〜15℃ほどの温度で根を伸ばしますが、20℃以上ではうまく育つことができません。球根が出回り始めるのは9〜10月ですが、近年の10月の平均気温は約19℃。球根を植えるにはまだ少し早いようです。ですから、球根を買ってきてすぐ植えると、温度が適さず生育不良の原因となることがあります。そこで役に立つのが紅葉。周囲の木々が紅葉を始める頃が、球根を植えるのに最適な地温となる目安です。紅葉の見頃は、球根の植えどきと覚えておきましょう。

Print Friendly, PDF & Email