誰でも素敵な花飾りが可能に! 花留めとして使える蓋づくり プチプラ花コーデVol.120
プチプラ雑貨を使って、もっと暮らしと花を楽しんでみませんか? 100均などのプチプラ雑貨とフラワーアレンジを日々楽しむ、フラワーデザイナーの川守由利子さんに、旬のプチプラ花コーデを教えていただきます。
目次
蓋が花留めに?! 1つで2役の花瓶づくりに挑戦
街を歩いていて花屋さんがあると、私は思わず立ち寄ってしまいます。店内に入って、花や花瓶を眺めるのは、とても楽しい時間です。
あるとき、出先でふと見つけた花屋さんで、おもしろい一輪挿しを発見しました。蓋がついた花器で、その蓋には小さな穴があいています。その穴に花を挿すことができるというもの。蓋の部分が「花留め」になっている一輪挿しでした。
花を飾るとき、なかなかうまく活けられないなぁという人には、すごくよいアイテム! 草丈が短い花も大活躍しそうです。
しかも、蓋を外せば、普通の花器として利用できます。1つで2役の優れもの花器です。
これと似たような花器を、100均の材料で作ることができたら…!と、私はその足で100円ショップに向かいました。
今日は2Wayの花器を、100均や自宅にあるもので作ってみます。
花留めになる蓋の材料は、100円ショップで調達
今回作る蓋の花留めには、100均にある「石粉ねんど」が最適だと思いつきました。
ダイソーでこちらを購入。蓋になる部分を作ります。
加えて、自宅で花を飾るとき、いつも使っているグラスやジャム瓶を用意しました。
ジャム瓶以外は、100均で購入した保存容器やグラスです。
ほかに、セロファンとカッター、ストローを準備しました。
石粉ねんどなら大きさが自在。器の蓋の作り方
早速、作っていきます。
①下にセロファンを敷き、石粉ねんどを取り出し、小分けにします。
石粉ねんどは、空気に触れると表面が乾いてしまうので、使わない分は袋の中にしまいながら作業します。
②小分けにした石粉ねんどの上に保存容器を写真のように置いて、コロコロと転がしながらねんどを伸ばしていきます。
伸ばすものは円柱の器なら何でもOK。グラスなどでも大丈夫です。
③ねんどは5~7mmの厚さに伸ばします。その上に、用意したグラスなどの口を押し当てます。
押し当てた容器の口の周りに石粉ねんどが付くので、付いたねんどは、濡れたティッシュペーパーなどで拭き取ります。
④石粉ねんどについて容器の口の跡を、カッターでくりぬきます。
⑤くりぬいた丸い部分を取り出します。
⑥石粉ねんどは乾くと少し小さくなる可能性があるため、くりぬいたねんどは再度、保存容器を使って少しだけ伸ばしました。
⑦ストローを使って、石粉ねんどの適当な場所に穴をあけます。
ストローを突き刺し、穴はしっかりあけておきます。
穴は1つだったり、3つだったり。
太いストローを使って、穴を大きくしたものも作ってみました。
くりぬいた石粉ねんどの残りは、集めて手でこねて伸ばすとまた使えます。無駄なく使うことができるのがいいですね。
⑧丸い穴をあけた石粉ねんどは、セロファンの上で乾かしていきます。
3時間くらい経過したら、ねんどを裏返して乾かし、また裏返して乾かしを繰り返しました。
丸1日乾かしたら、ねんどはだいぶ硬くなりました。
乾いた石粉ねんどの縁がギザギザなときは、ハサミでカットして整えましょう。
これで蓋になる部分が完成です。
香りに癒やされる。飾るハーブはベランダから
完成した蓋の花留めを使って、ベランダで育てているハーブを飾ることにしました。
ベランダで育てているハーブは、ローズマリー、ローズゼラニウム、ミント、ユーカリ、エキナセア、セージ。
ベランダガーデニングは、私の趣味のひとつです。ハーブ以外も育てていて、ちょっとしたフラワーアレンジをするときに使っています。また最近は、イチゴやキウイなど実がなるものも育てるようになりました。
種を植えたあと、芽が出てきて、花が咲き、実がなる…日々成長する植物の姿を見るのは、毎日の楽しみです。
しかも、植物が育っていく過程を見ることは、切り花を花市場で仕入れている私にとって学びが多く、生産者さんに対してよりありがたい気持ちが強くなりました。
この日、用意したのは、向かって左から、ローズマリー、オリーブ、ローズゼラニウム、アップルミントです。
ハーブは、触っているだけで爽やかな香りに癒やされます。しかも、それがいつでも楽しめるのは、自分の家で育てている醍醐味ですね。
便利で新しい! 蓋を花留めにする花飾りのスタイル
さあ、いよいよ、作った蓋の花留めを使ってみます!
まずは容器に水を入れます。
その上に、石粉ねんどで作った花留めを置きました。
もし口より花留めが小さく、ガラス容器の中に落ちてしまう場合は、器の口にセロテープを渡して、その上に花留めの蓋を置くとよさそうです。
こちらは、分かりやすくマスキングテープを貼っています。
ハーブは水の中に入る部分の葉を取っておきます。
あとは、穴にハーブを挿して飾るだけ♪
葉がある植物の場合は、短い茎でも、花留めのお陰で途中で留まってくれます。茎の長さを気にしなくていいのが嬉しいですね。また、1本挿すだけで様になるのもいいですね!
このアイデアは、飾る花の量が少ないときは花留めの蓋をして、多いときは蓋なしで使えるという2ウェイが実用度大です。しかも、手持ちのガラス容器でできるのも、ポイント高いですね。これからいろいろ、活用してみます。
今回購入したものは、石粉ねんど1つだけ。材料費は100円+税でした。作る過程も楽しかったので、とってもお得。久々に触るねんどでの工作もおもしろかったです。
今回の材料をご紹介
- 石粉ねんど…100円*ダイソー
合計100円(税抜)
ほかに、飾る植物、ガラス容器(ねんどを伸ばすためのものも含む)、ハサミ、ストロー、セロファン、カッター、ティッシュペーパーを用意。
苦手を克服。誰でも素敵に花を飾れる万能アイテム
太めのストローで穴をあけたものに、花を飾ってみました。
こちらはエキナセア。2本入りました。
ガーベラを飾っても同じようなイメージになりそう。
茎の細いハーブは、3本入れて飾ることができました。
穴を大きくすることで飾る花の数が増えます。また、口の広い容器でも花留めの蓋があることで、まとまりやすくなります。これなら花飾りがうまくいかない…という方も、苦手意識を克服できて、思い通りの花飾りが叶いそうです!
花の形によっても雰囲気が変わるので、いろいろと試してみてください。
Credit
アレンジ作成・写真・文 / 川守由利子 - 『ブーケ・ドゥ(Bouquet Doux)』主宰。 -
かわもり・ゆりこ/花店勤務を経て、2006年に独立。『花時間』第6回フラワーアーティストオーディションに優勝し、現在、東京・自由が丘にて花教室を主宰している。アトリエ名は、“甘くやさしい花束”という意味の仏語から。その名のとおり、心なごみ笑顔になる、柔らかな印象のアレンジを中心に、雑誌やwebでも活躍中。手作りが得意で、プチプラ雑貨と“花”を組み合わせて楽しむアイデアを連載中。
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