地元の新鮮な野菜を、生産者さんから直接購入することができる人気のファーマーズマーケット。そこでは、鮮度抜群の切り花も手に入れることができます。花屋さんに並ぶものとは一味違う、作り手の個性が表れた花束を使って、夏らしいアレンジを作ってみましょう。教えてくれるのは、フラワー&フォトスタイリストの海野美規さん。カラフルなファーマーズマーケットの花を生かしたアレンジを3種ご紹介します。
目次
ファーマーズマーケット
皆さんは、ファーマーズマーケットを利用されることはありますか?
ファーマーズマーケットは、生産者が持ち寄って作る販売所。JAが運営するファーマーズマーケット、無人の野菜直売所、個人が経営する産直のお店など、野菜や果物を生産者さんから直接買うことができるところが増えています。
そんなファーマーズマーケットには、野菜だけでなく、季節の花も並んでいます。花も朝採りで新鮮! 元気いっぱいです。
産直の花束を使って、アレンジを楽しんでみましょう。
楽しい驚きを味わう産直の花

私がいつも利用している産直のお店の花束は、規格外の花であったり、農家さんの庭や畑の脇に咲いていたのかなと思わせる花が組み合わされています。花束の内容は、束によってまちまち。茎の長さも不揃いで、曲がっているものも入っています。
束の中の花の組み合わせを見て、「この花にこれを合わせる!?」「この色にこの色、意外と合う!」と「おーこうきたか!」と刺激されたり、私の想像との違いに驚いたり。とても興味深く、楽しい発見がたくさんあります。
また、包んであるセロファン紙に、「これは茶花です」という注意書きと花の名前が貼られていて、今まで知らなかった花と出会えることもあります。お花屋さんにはない素敵な花ってたくさんあるなと勉強になります。
値札シールには、この花束を作った方のお名前も書かれています。どんな方かな、畑やお庭を見学させていただきたいなと思ってしまいます。
アレンジした花

今回は3束を選びました。それぞれ少しずつ違う花が組み合わされていました。
- ヒメヒオウギズイセン
- ケイトウ
- ダリア
- ホオズキ
- ミソハギ
- オオハンゴンソウ
など

追加として、
- アジサイ
- アナベル
- シダ
- シラン(葉)
- メドーセージ
アレンジの方法

この産直の花を、3パターンの方法でアレンジしてみましょう。
ひとつは、全部の花を使い、さらにアジサイなどをプラスしてボリュームアップしました。多色の大きめのアレンジです。
2つ目は、色をまとめてアレンジ。3つ目は、同じ種類の花をアレンジしました。「色をまとめる」「種類をまとめる」という具合にすると、簡単ですっきりと活けることができます。
<全部の花をバスケットにアレンジ>

花束の花を全部、たっぷりと活けます。
花の雰囲気に合わせて、バスケットを選びました。さらにボリュームアップするために、緑色のアナベル、秋色に変化したアジサイ、シダなどを合わせました。
<手順>
1. バスケットの中にプラスチックの“落とし”を入れて、水をたっぷり入れます。

2. スーッと長い葉のヒメヒオウギズイセンをまとめて、左右どちらかに寄せて入れます。

3. 反対側に、形状の違う葉のシダをまとめて入れます。

4. アナベルなどのボリュームのある花を、高低差をつけて入れます。

5. 間に、ダリア、ホオズキ、ミソハギなど色のある花を入れていきます。



出来上がり!

<同系色でまとめる>

束の中で、同系色だけをピックアップして活けます。
ケイトウの赤色、ヒメヒオウギズイセンのオレンジ色、オオハンゴンソウの黄色をまとめました。

<同じ種類の花でまとめる>

今回購入した花束の中にはダリアが入っていたので、ダリア1種だけ選んで、ガラスのベースに活けました。ダリアは茎が傷みやすいので、1種類だけにしたほうが水替えなどのお手入れが楽かもしれません。
魅力がいっぱい「道の駅」
さぁ、夏本番ですね。夏休みには旅行を計画されている方も多いのではないでしょうか。車でお出かけをされる方もいらっしゃるかもしれませんね。私も愛犬を連れて、涼しい八ヶ岳にドライブするのが大好き。この夏も行こうと思っているところです。
ドライブといえば、「道の駅」に立ち寄るのも楽しみの一つです。テレビの情報番組や雑誌でも、道の駅の特集をよく見かけますね。
「道の駅」は全国で1,204駅(2023年7月現在)あり、1993年の制度創設からその数は増え続けています。2020年から、道の駅は第3ステージに突入。「地方創生・観光を加速する拠点」と位置付けられ、各地の魅力発信や特産品・名産品を販売する場として、ますます人気となっているということです。ドッグランを併設してある道の駅もあり、愛犬を連れて行けるのも嬉しいです。

道の駅にも、朝採りの新鮮な花束を置いているところがあります。見かけたときは買って帰り、季節のアレンジを楽しんではいかがでしょうか。旅行先の風を、もう一度感じられるかもしれません。
Credit
写真&文 / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
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