寒さも本番を迎え、風邪やインフルエンザが心配な季節です。風邪の予防や症状緩和に、アロマテラピーを役立ててみませんか。今回、注目するのは、ティートリーとユーカリ。ともにオーストラリアを原産地とし、古くから薬として使われてきた植物です。

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オーストラリア先住民の傷薬 ティートリー

白い花を咲かせるティートリー。

ティートリー(Melaleuca alternifolia)の名を精油としては知っていても、どんな植物か、姿を思い浮かべられる方は少ないのではないでしょうか。ティートリーはオーストラリア原産の、細い枝葉を茂らせる木で、先住民のアボリジニはその葉を砕いて傷薬として用いていました。驚異的な成長を見せる、力強い生命力を持つ植物です。

1770年、英国の海洋探検家キャプテン・クックがオーストラリアに上陸した際に、香りの強い葉をお茶にして飲んだことから、ティートリー(tea tree)と呼ばれるようになりましたが、いわゆるお茶の木とは異なります。

葉から抽出される精油は、抗菌、抗ウィルス、抗真菌(抗カビ)作用に優れ、風邪予防といえば、まず頭に浮かぶ精油です。また、免疫強化の作用もあるので、インフルエンザの予防にも向いています。子供や高齢者にも使える精油として、1本あると重宝します。

解熱に役立つユーカリ

ユーカリの葉。

一方、ユーカリはコアラの食べ物としてよく知られています。強い殺菌力があり、アボリジニの人々は感染症や発熱の際に、その葉を燃やして煙を吸入していました。

ユーカリの種類は600以上ありますが、精油によく使われるのは5種類ほどです。今回使うユーカリ・ラディアータ(Eucalyptus radiata)の精油は刺激が少なく、小さなお子さんでも使えます。解熱、呼吸器のケアに効果的で、鼻水や痰の切れをよくする作用もあります。

芳香浴レシピ:ティートリー2滴+ユーカリ・ラディアータ2滴+オレンジ・スイート2滴

6~8畳のディフューザー用のレシピです。ティートリーとユーカリのシャープな香りをオレンジの甘い香りが包み、お菓子のラムネのような香りなので、小さなお子さんでも受け入れやすいでしょう。

風邪やインフルエンザ予防に日常使いしてほしいブレンドで、特に、乾燥している朝や、外出から帰った時、人が集まる時に使ってみてください。

ティートリーとユーカリには、血液(静脈)やリンパ液の流れをよくする作用もあり、停滞気味の心身を活気づけたい時にも効果的です。香りが気にならなければ、寝る前に焚くのもよいでしょう。心身の疲れを取り去ってリセットし、新しい一日を迎えるのに役立ちます。

*『おうちでアロマテラピー』シリーズ、その他のブレンドはこちら
オレンジ・スイートのリラックス・ブレンド
ゼラニウムのクリスマス・ブレンド

*精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記の取扱い時の注意をぜひご一読ください。

〈精油を使用する際の注意〉
・原液を皮膚に付けない。付いたらすぐ石鹸で洗い流す。
・飲用しない。目に入れない。
・火気に注意する。
・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。
・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。
・高齢者、既往症のある人は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。

〈精油の保管・保存について〉
・直射日光と湿度を避け、火気のない冷暗所に保管する。
・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。
・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。香りに異変を感じたら使わない。

〈精油の品質について〉
・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。
ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。

Credit

アドバイス/髙畠美穂

公益社団法人 日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター。特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会認定メディカルハーブコーディネーター。香りとクラシック音楽が大好き。

文/萩尾昌美

〈参考文献〉
和田文緒(2008)『アロマテラピーの教科書』新星出版社
中村あづさアネルズ(2013)『中村あづさアネルズの誰も教えてくれなかった精油のブレンド学』
木田順子(2015)『あたらしいアロマテラピー事典』高橋書店
小野江里子(2016)『最新!アロマセラピーのすべてがわかる本』株式会社ソーテック社

Photo/1) skyboysv 2) tamayura 3) janaph 4) pinkomelet /Shutterstock.com

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