卒業・入学シーズンに大活躍! 華やかコサージュ作り プチプラ花コーデVol.109

プチプラ雑貨を使って、もっと暮らしと花を楽しんでみませんか? 100均などのプチプラ雑貨とフラワーアレンジを日々楽しむ、フラワーデザイナーの川守由利子さんに、旬のプチプラ花コーデを教えていただきます。
目次
卒業・入学シーズンに使いたい、コサージュを手作り
これから、卒業・卒園、そして入学・入園シーズンがやってきますね!
この時期はコサージュの相談をよく受けます。最近多いのは、前もって用意ができて、長く使える造花を使ったコサージュ。花や色の種類が豊富なので、洋服に合わせやすいことが魅力です。
一方で、生花のコサージュは圧倒的な存在感があるので、根強い人気。
今回は、これからのシーズンに大活躍のコサージュを、造花と生花、ドライフラワーを使って作ってみます。もちろん、材料は100均のものを活用です。
初心者におすすめ! 簡単で長もち、造花のコサージュ
まずは、簡単で可愛くできる造花のコサージュ作り。
造花のコサージュのよさは、なんといっても前もって作っておけること。そして簡単にできるため、初心者向きです。
卒業式に使ったあと、また入学式にも使え、お財布にやさしいのも嬉しい点です。今は100均やホームセンター、インテリアショップなどで、さまざまな造花が入手できるようになりました。
必ず揃えたい材料が「コサージュ台」。これさえあれば、簡単にコサージュを作ることができます。
私はセリアで購入しました。ひと袋に2つ入り。
使いたい花はダリアとアジサイです。ほかに、フェルトとアクセントに使うリボン、アクセサリー売り場で見つけたピアスを購入しました。

材料を絞る場合は、装飾用のリボンやピアス、フェルトはなくて構いません。
【作り方】
①フェルトとコサージュ台を用意します。フェルトはコサージュ台より一回り大きめに、丸くカットしておきます。

②造花を用意し、茎を短くカットします。

造花は茎から花が抜けるものもあります。カットする前に、茎部分を見て確認しましょう。
③グルーガンを使い、カットした丸いフェルトに造花を固定していきます。

私は先にアジサイを、あとからメインのダリアの造花をつけました。

④装飾用に用意した、リボンやピアスをデコレーションします。

⑤コサージュ台に、フェルト部分をグルーで固定して完成です。

固定する際は、土台の金具部分の上の位置と花のバランスを確認しながらつけていきます。グルーで固定するとき、グルーをのせた金具部分は熱くなっているので、火傷しないように注意が必要です。
簡単にできるので、作業時間は10分以内。さらに、パールやビーズなどをデコレーションしても可愛く仕上がります。
フェルトは、あってもなくてもOK。フェルトがあると、花を固定する面積が広がって、アレンジしやすくなります。
私はいつもフェルトを用意して、造花のコサージュを作っています。後ろの処理もきれいに仕上がります。
【造花のコサージュ】材料をご紹介
- コサージュ台…100円*セリア
- フェルト…100円*ダイソー
- 造花(ダリア)…100円*ダイソー
- 造花(アジサイ)…100円*ダイソー
- リボン…100円*ダイソー
- ピアス…100円*ダイソー
合計600円(税抜)
ほかに、ハサミ、グルーとグルーガン、ペンチを用意。
ドライフラワーで作るなら、花束タイプでナチュラルに
次はドライフラワーで作る花束タイプのコサージュです。こちらはダイソーで購入した、ドライフラワーを1袋使いました。
ドライフラワーで作るコサージュのよさは、ナチュラルで自然なところ。ただし、ドライフラワーは弱いので、使用する直前に衣類につけることをおすすめします。

コサージュに使用したのは、向かって左の袋のドライフラワーです。中には長い葉のユーカリやスターチスなどが入っていました。

ほかに用意したのは、地巻きワイヤーとコサージュ台、クラフトコードです。

地巻きワイヤーとは、ワイヤー(針金)にクラフトテープ(フローラルテープ)を巻いたものをいいます。私は#26を買いました。この数字はワイヤーの太さ。数字が大きいほど細くなり、数字が小さいほど太いタイプになります。ドライフラワーは折れやすいので、ワイヤーは細めのものを用意すると使いやすいでしょう。
【作り方】
①ユーカリの茎を手で持ちます。

持っている指より下の位置には葉がこないように。下についている場合は、はずしておきます。
②ほかの花がユーカリの手前に来るように束ねます。最後に持っていた指の部分に地巻きワイヤーを巻いて茎を束ねます。

地巻きワイヤーを巻く際は、力が強すぎると茎が折れてしまうので注意。折れない程度の力でしっかりと巻きつけます。
ペンチがあれば、まとめた地巻きワイヤーをねじっておきましょう。
地巻きワイヤーで茎をまとめたら、下のほうの茎はカットしておきます。
③束ねた地巻きワイヤー部分を隠すように、クラフトコードを巻きます。蝶結びをしておめかし。

④ブーケの裏側に、グルーでコサージュ台をつけていきます。

ユーカリの葉が密集している部分に、コサージュ台からはみ出ない程度にたっぷりとグルーをつけて固定。少しの間、手で押さえているとよいでしょう。グルーが冷めて、ブーケとコサージュ台が固定できているのを確認したら完成です。
ドライフラワーのコサージュは、なるべく使用する直前に衣類につけましょう。そのとき、花にはなるべく触れないようにします。

先にご紹介した造花のコサージュのように、花茎を短くしてコサージュ台にグルーで固定するデザインも簡単にできます。
【ドライフラワーのコサージュ】材料をご紹介
- ドライフラワーブーケ…200円*ダイソー
- コサージュ台…100円*セリア
- 地巻きワイヤー…100円*セリア
- クラフトコード…100円*セリア
合計500円(税抜)
ほかに、ハサミ、グルーとグルーガン、ペンチを用意。
生花のコサージュは華やかで、手作りした達成感も満点
生花で作るコサージュのよさは、独特の華やかさ。1日しかもたない贅沢さは、特別な日に彩りを添えてくれます。また、手がかかるので、「手作りした」という達成感も味わえます。
花材は近所のスーパーで買いました。束売りに「リセール」という札がついて、1束298円。とてもお買い得でした。

写真左から、カーネーション、ユーカリ、デンファレです。
花はそれぞれ茎を短くカットしておきます。デンファレは2輪使うことにしました。ユーカリは7〜8cmで茎をカット。カットした花や葉は、水をためた器を用意して浮かせておきます。

2時間ほどこのままにして、花や葉の隅々に水分を行き渡らせます。時間がない場合は省略してOKです。
コサージュ作りに必要な資材はこちら。

写真左から、コットン、またはティッシュペーパー、地巻きワイヤー(#26、または#24)、フローラルテープ、ブローチピン、サテンリボンです。
生花のコサージュ作りは、ワイヤリングといって花に針金を掛け、人工的な茎を作って仕上げます。ワイヤリングの方法は、花によって異なります。
【生花のコサージュ】下準備
①デンファレのワイヤリングは、用意した地巻きワイヤーをU字にして花の中心部分(画像参照)に上から挿します。

U字にしたワイヤーをデンファレの茎の両脇に出るように、ゆっくりと下まで引きおろします。

ワイヤーを掛けたら、このままにしておきます。
②カーネーションは、茎の少し上に針金を挿して下に引きおろしておきます。

バラで作る場合は、バラのガクの下のぷっくりとした部分にワイヤーを挿します。
③ユーカリのワイヤリングは、いちばん下の2枚の葉の間に針金を通して、下のほうのユーカリの茎に絡めていきます。

④コットン(なければティッシュペーパーやキッチンペーパー)を用意。すべての花材にワイヤーを掛けたら、それぞれの水を吸う断面を覆うように巻きます。

⑤フローラルテープを使い、ワイヤーと水分補給に巻いたコットン部分をカバーしていきます。フローラルテープは伸ばしながら使うとよいでしょう。

上から下へ。テープとテープが重なるようにゆっくりと巻きおろしていきます。
花材すべてが、フローラルテープでカバーできたら、準備完了です。

【生花のコサージュ】作り方
①ワイヤリングした花をまとめて、コサージュを仕上げていきます。
はじめに手に持つのは、ユーカリ。ユーカリは、いちばん奥の胸元にくるように。その手前にカーネーションやデンファレを配して、小さなブーケを作ります。

②ワイヤリングした花材をすべて束ねたら、地巻きワイヤーでまとめていきます。
手で持っていた部分を地巻きワイヤーで3~4周巻いて固定。ペンチでねじると、しっかり固定できます。

固定したら、余った地巻きワイヤーを短くカットします。ペンチの真ん中を使うと、カットしやすいでしょう。
このときは、束ねた地巻きワイヤー部分から5cmのところでカットしました。カットしたら、ワイヤーから下の部分をすべてフローラルテープで、再度巻いておきます。
③仕上げです。フローラルテープを隠すようにリボンを巻きます。端の部分はグルーで固定。コサージュの裏側には、ブローチピンをつけていきます。

ブローチピンを取り付ける際は、地巻きワイヤーを使います。
ブローチピンには穴が2カ所あります。その穴に、地巻きワイヤーを通し、コサージュの本体とブローチピンを固定。ワイヤーは2カ所、しっかり巻いていきます。
地巻きワイヤーはペンチを使ってしっかりとねじります。余ったワイヤーは、カットしたりコサージュに巻きつけたりして処理しておきます。
④仕上げはリボンです。ブローチピンの地巻きワイヤー部分をカバーしながら、リボンを巻きます。

正面で蝶結びをして完成です。

【生花のコサージュ】材料をご紹介
- サービス花束(カーネーション、ユーカリ、デンファレ)…298円
- 地巻きワイヤー…100円*セリア
- フローラルテープ…100円*ダイソー
- ブローチピン…100円*セリア
- サテンリボン…100円*ダイソー
合計698円(税抜)
ほかに、ハサミ、グルーとグルーガン、ペンチ、コットンまたはティッシュペーパー、花を浮かせる器を用意。
コサージュを使う当日は慌ただしいので、生花で作る場合も、ある程度まで前日に準備しておくことをおすすめします。
生花のコサージュは、前の晩にフローラルテープまでの作業を終わらせ(リボンは巻かずに)、水を入れたコップや花瓶に挿してひと晩おくと、当日は仕上げをするだけでOK!

水はなるべく器の深さギリギリまで入れて、コットン部分が水に浸かるようにしておきます。
使用する当日に、花束をコップから引き上げてティッシュペーパーなどでしっかりと水気を切ります。その後、リボンで仕上げて使用します。

今回ご紹介した3点のコサージュは、どれも1,000円以内でできます。
フラワーアレンジメントが未経験の場合は、簡単にできる造花のコサージュ作りがおすすめ。ワイヤリングやテーピングができる方はぜひ、少し手の込んだ作り方にトライしてみてください♪ 自分で作ったものは愛着がわき、また写真にも残るので、後から見返したときに、思い出倍増です。
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