トップへ戻る

ゼラニウムのクリスマス・ブレンド【おうちでアロマテラピー】

ゼラニウムのクリスマス・ブレンド【おうちでアロマテラピー】

おうちで気軽に取り組めるアロマテラピーをお伝えするこのシリーズ。今回取り上げる精油(エッセンシャルオイル)は、ゼラニウムです。バラのような花の香りと、ミントのようなハーバルな香りを併せ持つゼラニウムは、爽やかな女らしさを感じさせます。年末の忙しい時期を健やかに、そして華やいだ気分で過ごせるブレンドをご紹介しましょう。

Print Friendly, PDF & Email

葉の香りを楽しむゼラニウム

ゼラニウムと聞くと、赤やピンクのにぎやかな花を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、精油の原料として使われるのは、一般にローズゼラニウムと呼ばれている品種です(学名:ペラルゴニウム・グラウェオレンス、Pelargonium graveolens)。

写真のように、可愛らしいピンクの花を咲かせますが、この植物はどちらかというと葉が主役。表面がざらざらした黄緑色の葉はとても良い香りを持っていて、園芸用に使う場合も、葉の香りを楽しみます。また、蚊がその香りを嫌うため、蚊よけとして植えられることもあります。葉を指先でこすって嗅いでみると、ミントのようなスーッとした香りの中に、甘い花の香りが。その葉と開花前の花から、精油は抽出されます。

女性の大切な健康を守ってくれる、お守りブレンド

ゼラニウムの精油には、心や体のバランスを整える働きがあります。特に、女性ホルモンの調整に効き、芳香浴は、PMS(月経前症候群)や更年期障害の症状緩和に役立ちます。また、皮脂の乾燥などを整える作用もあるので、美肌効果も期待できますよ。

芳香浴レシピ:ゼラニウム3滴+ラベンダー2滴

女性の心身のバランスに効能のあるゼラニウムと、鎮静作用のある万能なラベンダーの組み合わせは、女性にとっては大切なお守りのようなブレンド。ですから、普段からぜひ使ってほしいブレンドです。でも、ゼラニウムの香りにはローズに似た華やかさがあるので、クリスマスのパーティーシーズンにもぴったりの香りといえます。じつは、ゼラニウムとローズオットー(ダマスクローズ)の精油は、主な成分が共通しているのですよ。

芳香浴のレシピは、6~8畳のアロマディフューザー用ですが、キャンドルの溶けたロウの部分に精油を垂らしてもよいでしょう。精油はすぐ揮発しますが、キャンドルの温かな光がリラックス効果を高めてくれるでしょう。

ベビーソックスでお手軽サシェを

このブレンドで匂い袋、サシェをつくるのもオススメです。といっても、コットンボールに精油を垂らしたものを小さな布袋に入れるだけ。小さなお子さんを抱えた忙しいママなら、布袋の代わりに使わなくなったベビーソックスを代用すれば、可愛いし、とってもカンタンです。お手軽なサシェですが、リッチな香りでハッピーになれますよ。もちろん、手芸が得意な方は、素敵な袋を手づくりして楽しんでくださいね。

サシェのレシピ:ゼラニウム6滴+ラベンダー2滴

サシェはクローゼットに吊るすか、衣装ダンスの引き出しに入れてみてください。防虫、抗菌、抗真菌(カビ)作用があるので、大切な衣類を守るのに役立つとともに、華やかな移り香が楽しめます。香りの移ったハンカチやランジェリーを身につければ、ちょっと優雅な気分。ゼラニウムの香りで女らしさを高めて、楽しいクリスマスをお迎えください。

*精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記の取り扱い時の注意をぜひご一読ください。

〈精油を使用する際の注意〉

・原液を皮膚につけない。ついたらすぐ石鹸で洗い流す。
・飲用しない。目に入れない。
・火気に注意する。
・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。
・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。
・高齢者、既往症のある人は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。

〈精油の保管・保存について〉
・直射日光と湿度を避け、火気のない冷暗所に保管する。
・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。
・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。香りに異変を感じたら使わない。

〈精油の品質について〉
・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。
ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。

Credit

アドバイス/髙畠美穂

公益社団法人 日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター。特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会認定メディカルハーブコーディネーター。香りとクラシック音楽が大好き。

文/萩尾昌美

〈参考文献〉
木田順子(2015)『あたらしいアロマテラピー事典』高橋書店
和田文緒(2008)『アロマテラピーの教科書』新星出版社

Photo/1) Vladimir Mijailovic 2) tony mills 3) Ansis Klucis /Shutterstock.com

Print Friendly, PDF & Email

人気の記事

連載・特集

GardenStoryを
フォローする

ビギナーさん向け!基本のHOW TO