雨の続く梅雨に美しい花といえば、アジサイ。ふわふわでたっぷりした花が愛らしいカシワバアジサイ‘ハーモニー’を、ひんやりとした印象のステンレスの器に活けて、涼し気なフラワーアレンジを作りましょう。教えてくれるのは、フラワー&フォトスタイリストの海野美規さん。蒸し暑い季節にぴったりな、季節のひんやりアレンジを飾ってみませんか?

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カシワバアジサイ‘ハーモニー’

カシワバアジサイ‘ハーモニー’

梅雨は雨の季節。アジサイの美しい姿をあちらこちらで見かけます。ちょっと憂鬱な雨の日も、色とりどりのアジサイを見ると、「梅雨も悪くない」と思えたり。

アジサイの一種、カシワバアジサイに‘ハーモニー’という品種があります。実家では、数年前に父が玄関脇に植えたそうで、毎年ソフトクリームのような円錐形の花を咲かせます。通りかかった方からも、「きれいですね〜」と褒めていただくようです。大きな花穂に小花がぎっしり! ふわっふわっで真っ白です。

カシワバアジサイ‘ハーモニー’
実家の玄関前に咲く‘ハーモニー’。花はもちろん、葉も大きいです。

今回は、ボリュームたっぷりなカシワバアジサイ‘ハーモニー’をメインにアレンジを作ります。

見た目にもひんやりの花器

ステンレスの器

アジサイを活けるには、たっぷり水が入るフラワーベースがいいですね。ガラスのベースは、間違いなく涼しそうに見えます。

でも今回は、さらにひんやりとした印象になる、ステンレス製の鉢カバーを選びました。バケツ型で、たっぷりの水を入れて活け込むことができます。

もう一つ、ステンレス製の小さめなサイズの鉢カバーがありましたので、こちらも使ってコンパクトなアレンジも作りましょう。

キッチン用品など、ステンレス製で器になりそうなものを探すと、案外いろいろあります。ステンレスのシルバー色は、花色の邪魔をせず、どんな花にも合わせやすいのです。形もシンプルなので、スタイリッシュな印象に。ひんやり、スッキリな夏の花のアレンジにおすすめです。

ステンレスの器
小さめのステンレスの器を使ってコンパクトなアレンジも。

使った花

カシワバアジサイ‘ハーモニー’
  • カシワバアジサイ‘ハーモニー’ 3本
  • アジサイ(ピンク) 1本
  • シャクヤク 1本
  • トルコキキョウ 1本

アジサイの水揚げ

カシワバアジサイ‘ハーモニー’

アレンジをする際に、アジサイの水が下がって(しおれて)しまったということもあるかと思います。

そんなときの対処方法は、新聞紙に包んで水切りをし、深水(バケツなど深い容器にいっぱいに張った水)につけます。水につけるときは、新聞紙ごと濡れてしまって大丈夫。一晩(早ければ数時間)つけておくと、シャキッと水が上がります。

また、葉っぱは必要な枚数を残して切り落としておきましょう。

カシワバアジサイ‘ハーモニー’

アレンジの手順

  1. 器に水をたっぷり入れます。直接水を入れられない場合は、落としを入れます。その場合も、水はたっぷり入れましょう。
    カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ
  2. 大きな花から入れます。
    カシワバアジサイの一番大きな枝を入れる場所を決めます。
    カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ
  3. 配色に気をつけてほかの花も入れていきます。
    カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ
  4. トルコキキョウを入れます。
    カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ
    花の種類や色を混ぜないように、グルーピングして入れるとすっきりして見えます。
カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ

出来上がり。

カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ
アジサイ類4本だけでもボリュームのあるアレンジになります。
カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ

同じ要領で、コンパクトなアレンジも作ることができます。

大きな花の季節

カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ

初夏から夏にかけて、大きな花がたくさん出回ります。

今回使った、アジサイやシャクヤクをはじめ、ユリ、ヒマワリ、ダリアなど大輪の花が揃います。

大きな花がある季節は、思い切って大きなアレンジを楽しみたいですね。大きな花を取り合わせたアレンジは、少ない本数でも豪華に見えるところが嬉しいです。また、ボン、ボンと入れるだけで、だいたいの形ができてしまうので、とても簡単にまとめることができます。

お手本はホテルの花装飾

大きな花のアレンジには、ホテルの花装飾が参考になります。

以前シンガポールに住んでいた時、ホテルのエントランスロビーに飾られていた大きな花装飾を見るのが大好きで、よく見学に行きました。まあ、ホテルのロビーに飾ってある花アレンジは、大きすぎて豪華すぎて、一般家庭向きではないのですが、花の組み合わせ、色合わせ、スタイルなど、真似したいヒントがいっぱいあります。

シンガポールのホテルでいうと、コロニアル調が素敵なラッフルズホテルは、ランをメインにトラディショナルなスタイルの花アレンジだったり、スタイリッシュで現代的なフラトンベイホテルは、アジサイとカラーのスタイリッシュでモダンなアレンジだったり。ホテルのコンセプトに合わせた花装飾が、とても興味深く思いました。

カシワバアジサイ‘ハーモニー’のアレンジ

今回アレンジに使ったバケツ型のステンレス製の入れ物は、白のデンファレをアレンジして、ラウンジのサイドテーブルに置いてありました。ひんやりとした質感で、いかにも涼しげな感じが素敵だったのを覚えています。

Credit

写真・文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
https://www.annegarden.jp/

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