ヴィーガン対応のレシピを参考に、愛犬に手作りあんこロールパン
近年取り入れる人が増えているライフスタイル「ヴィーガン」。肉や卵、牛乳などの動物性食品を一切摂取しない食生活のことを指します。近年では、犬の健康にもヴィーガンが効果的という研究結果があるのだとか。ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さんが手作りするのは、このヴィーガンのレシピをヒントにしたあんこロールパン。人間も犬も美味しく健康に食べられるおやつを手作りしてみませんか?
目次
犬もヴィーガン??
環境意識や健康意識の高まりにより、近年、ヴィーガンというライフスタイルが多くの人に支持されています。ヴィーガンという暮らし方を実践している人は、動物愛護が目的の人から、環境保護や健康的な食生活を目指す人もいるそうです。
いま注目が集まるヴィーガンですが、先日、愛犬にもヴィーガン食を推奨するという記事を目にしました。
記事によると、ウィンチェスター大学で動物福祉と倫理学を教える教授の研究で、「2,536匹を調査。客観的なデータに加え、飼い主が獣医に連れていく頻度や、獣医による健康状態の報告なども含め、さまざまな角度から分析を実施した結果、犬たちにとって、もっとも健康的で危険性の少ない食事は、栄養学的にも健全なヴィーガン食であると結論づけた」とありました。
「えー!犬もヴィーガン⁉︎」と驚きました。犬は人間と暮らすようになった今でこそ雑食になってきたけれど、もともとは肉食の動物と習いました。その犬がヴィーガンとは…。
カナダやシンガポールでは、植物性食材のみを使ったヴィーガン仕様のドッグフードも発売されているとのこと。アレルギー反応を起こしやすい牛肉を使用していないことで評価されているそうです。確かに、我が家の愛犬あんも牛肉は苦手のようなので、このドッグフードはいいかもしれません。
ヴィーガン対応のレシピを参考に
愛犬のおやつは、牛乳・バターなどの乳製品や砂糖・塩などは使いたくないと思い、なんとか工夫して作っています。
最近は、和食・洋食・中華などヴィーガンの料理レシピが、ネット上にいろいろと紹介されています。ヴィーガン料理は、肉・魚・卵・乳製品・ゼラチンといった動物性食品や、白砂糖・ハチミツを使いません。ですが、ヴィーガン料理であっても、調味料を使って味付けはします。
人間用のヴィーガン対応の料理レシピは、犬のご飯には不向きですが、スイーツであれば、犬のおやつに応用できそうな、作ってみたいレシピが見つかります。
ぜひヴィーガン・スイーツを愛犬の手作りおやつに取り入れてみてはいかがでしょうか。
発酵なしのヴィーガンパン
それでは、ヴィーガンの専門サイトで紹介されていた、「発酵いらずのヴィーガンパン」を作りましょう。
パン生地は、薄力粉とベーキングパウダーと豆乳で作りますので、発酵いらずで手軽にできます。りんご酢を入れることで、ふっくらした生地にします。
掲載されていたのはシナモンロールでしたが、中身をあんこに変更してあんこロールにしてみました。あんこは砂糖を使わず、ほのかな甘みのあるデーツというドライフルーツを入れて作ります。
発酵いらずのヴィーガンパンで作るあんこロール
ヴィーガンパンの材料と作り方
<材料>
- 薄力粉((国産小麦) 125g
- 豆乳 100ml
- ベーキングパウダー 大さじ1/2
- りんご酢 小さじ1
<作り方>
- 材料をボールに入れて混ぜます。
- ひとまとめにしておきます。
*柔らかさの様子を見ながら、豆乳を加えてください。
デーツ入りあんこの材料と作り方
<材料>
- 乾燥小豆 1カップ
- デーツ 1/2カップほど(5〜6個)
<作り方>
- デーツを細かくカットしておきます。
- 小豆を洗い、鍋に入れます。
- 水を入れて火にかけ、沸騰したら5分ほど煮ます。
- 5分ほど煮たら、ざるにあけます(渋切り)。
- 鍋に小豆を戻し、水3カップほど入れて火にかけます。
沸騰したら、弱火で小豆が柔らかくなるまで煮ます(50分くらい)。
煮詰まりそうになったら、水を足してください。 - 小豆が指で潰れるくらいになったら、デーツを入れます。
- 小豆をヘラで潰しながら混ぜます。水分を飛ばすようにしますが、冷めてからもデーツが水分を吸うので、少しゆるめにしておきます。
あんこロールの作り方
- ヴィーガンパンの材料で作った生地を、打ち粉(分量外)をした台の上に出します。
- 麺棒を使って、長方形(正方形)にのばします。
- デーツ入りあんこを、のばした生地の上に広げます。
- 手前端から巻いていきます。
- 3〜4cmくらいの幅でカットします。
- 天板に並べます。
- 200℃に温めたオーブンで15分ほど焼きます。
出来上がり。
犬が食べる場合は、小さくちぎって与えましょう。
6月30日には小豆を
「水無月」という三角形のういろうの生地にあんこがのった和菓子があります。水無月は、6月30日の「夏越の祓(なごしのはらえ)」の日に食べる慣わしです。
小豆は邪気を払うとされています。一年の後半を無病息災で過ごせるように願いをこめて、小豆をいただきます。あんこロールで、愛犬も元気に今年後半も過ごせますように。
Credit
写真・文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
https://www.annegarden.jp/
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