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身体に嬉しい作用がいっぱい! ハーブの女王・ヨモギで作るお団子レシピ

身体に嬉しい作用がいっぱい! ハーブの女王・ヨモギで作るお団子レシピ

団子や餅の材料で知られる「ヨモギ」は、一般に3~5月の若芽を使用していて、まさに今が旬。山野、畦道、空き地など、至る所に自生していますが、単なる草だと思っていませんか? ヨモギには素晴らしい効能がたくさん詰まっているんです。今回は、そんなヨモギの効能と栽培方法、庭で採れた生ヨモギを使ったヨモギ団子の作り方をご紹介します。

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雑草なんて言わせない! ヨモギは立派なハーブ

雑草なんて言わせない! ヨモギは立派なハーブ

ヨモギは、野山に自生するほか、道端や空き地などでも見ることができる、身近な草ですね。雑草といわれることもありますが、ヨモギは立派なハーブ! ハーブとは、私たちの生活に役に立つ、香りのある植物を指します。ハーブというと、なんとなく西洋から来たおしゃれなもの…というイメージがあるかもしれませんが、日本でも古くから体調管理術として、暮らしの中に取り入れられてきた歴史があります。現存するわが国最古の歌集・万葉集にも、ヨモギが登場しているんですよ。

和ハーブ・ヨモギの効能は?

特に中国伝統医学では、6~7月に採取した葉・枝先を乾燥したものを、「艾葉(ガイヨウ)」といい、生薬として活用されます。薬効は、止血作用・月経調整作用・体を温める作用など。ハーブの女王と称されるほど万能な薬草で、ホウレンソウの約10倍も食物繊維を含んでいるそうです。これは摘んでみると分かるのですが、手でちぎろうとしても、なかなかうまくできません。無理矢理ちぎると、繊維だけが残って失敗することも。食物繊維が多い、というのも納得です。

また、ヨモギの緑色の成分はクロロフィル。クロロフィルは抗酸化物質の一つで、血液を作るヘモグロビンを増やし、造血を助けてくれる作用があります。そして、血液が増え、体内を循環し、余分な悪玉コレステロールを吸着して、コレステロール値を下げることも分かっています。

まだ、あります! ヨモギの魅力・効能 婦人科系トラブルや美肌に

まだ、あります!ヨモギの魅力・効能 婦人科系トラブルや美肌に

「よもぎ蒸し」という韓国古来の美容健康法もあるように、じつは、ヨモギには婦人科系の不調改善や、美肌に繋がる作用もたくさん!

●体を温め、血の巡りをよくし、クマや肩こりを改善する

●発汗を促し、皮膚のターンオーバーを促進する

●ホルモンバランスの乱れを整え、更年期障害や冷え性を改善する

●抗炎症作用で皮膚のかゆみを鎮めてくれる

●ビタミン類が含まれているので、貧血を予防する

●体に蓄積した老廃物を外に排出してくれる

など、健康づくりに役立つ作用がたくさん。ヨモギを摂らないなんてもったいない! というくらい、さまざまな薬効を持つ万能ハーブですね。

ヨモギが欲しいと思ったら?

雑草として扱われることも多いヨモギですが、わざわざ育てて損はないハーブです。ヨモギはキク科の多年草。一度植えると繁殖力が非常に強いので、管理が心配な方は、地植えではなく、鉢(プランター)で管理をするのがよいでしょう。根は残したまま、大きくなった葉だけをハサミでカットしていくと、4~11月くらいまで収穫できます。

ヨモギ

ヨモギは春先に出てくる新芽しか食べられないといわれていますが、それは大きくなるとえぐみが増すから。大きくなった葉から収穫し、背丈が伸びたら半分くらいのサイズにカットして、常に草丈15cm程度で維持すると、いつもおいしいヨモギが収穫できますよ。

種や苗を入手したい場合は、野草を販売している方などから購入できますので、探してみてください。一方、育てるのが難しい場合は、乾燥ヨモギを使うとよいでしょう。

ヨモギを楽しむレシピ! 自家製ヨモギでお団子を作ってみました

そんなヨモギのレシピといえば、ヨモギ団子。この時期、食べたい和菓子です。上新粉で作るヨモギ団子の作り方をご紹介しましょう。

【材料】

◯上新粉 200g

◯お湯 180ml

◯ヨモギ(葉だけ) 60g

◯きな粉

◯小豆

◯重曹 少々

【作り方】

1. ヨモギを収穫し、茎は取り除き、葉だけにする

ヨモギを収穫し、茎は取り除き、葉だけにする

2. 鍋にお湯を沸かし、重曹を入れ、ヨモギをさっとゆでて水に取る

鍋にお湯をわかし、重曹を入れ、ヨモギをさっとゆでて水に取る

3. 10分後、水を絞り、包丁で刻む(フードプロセッサーを使っても◎)

10分後、水を絞り、包丁で刻む(フードプロセッサーを使っても◎)

4. ボウルに上新粉を入れ、お湯を加えてよくこねたら、ピンポン玉くらいの大きさにして、約20分蒸す

ボウルに上新粉を入れ、お湯を加えてよくこねたら、ピンポン玉くらいの大きさにして、約20分蒸す

5. すり鉢に入れて、水で濡らしたすりこ木でつく。粘りが出てきたところで、ヨモギを加えて、さらに手でこねる

すり鉢に入れて、水で濡らしたすりこ木でつく。粘りが出てきたところで、ヨモギを加えて、さらに手でこねる

6. 好みの大きさに丸め、きな粉と小豆を添えて完成

好みの大きさに丸めて、きな粉と小豆を添えて完成

ヨモギの楽しみ方・注意点

ほかにもヨモギを楽しむ方法をご紹介します。

ヨモギ茶

ヨモギはお茶にしてもおいしいですね。ちょっと飲みにくい…と感じる方は、緑茶やほうじ茶、玄米茶などと1対1でブレンドしてみてください。乾燥ヨモギの場合は少量でもよいですが、生葉を使用する場合は水分が飛んでいないため、かなりの量が必要になります。お茶180㏄に対して、ヨモギの量の目安は片方の手のひら1杯くらいです。

ヨモギ風呂

お風呂に入れれば、ヨモギ風呂が楽しめます。洗濯ネットに入れて、お湯に浮かべれば掃除もラクです。ヨモギの持つ血行促進作用でぽかぽかに。そしてデトックスにもおすすめ。

【注意点】

・ヨモギやキク科のアレルギーがある方、幼児、てんかんの方、妊娠中の方は飲食を控えてください。

・ヨモギを採取する場合は、各自の責任において採取してください。葉の形がトリカブト(毒性あり)に似ているので、ご注意ください。

・違和感があった場合は、すぐ使用を中止しましょう。また、健康状態が気になる方は医師にご相談ください。

Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

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