イチゴの季節も終盤ですが、春先には、ジャム用の小粒イチゴも出ています。いつものイチゴジャムにハーブをプラスして、ちょっと‘大人’な味のジャムを手作りしてみましょう。作り方はとっても簡単です!
目次
イチゴジャム×ハーブは相性ぴったり!
ジャムの定番イチゴジャムですが、ハーブを2種類入れることで、ちょっといつもとは違った‘大人な’イチゴジャムを楽しむことができます。今回使用するハーブは、ハイビスカスとローズヒップ。

ドライの食用ハーブ(ハーブティー用)を使用します。ハーブ専門店やインターネット通販で購入可能です。
すぐ腐るものではありませんが、空気に触れるとハーブの命である香りが飛びやすくなります。少量をこまめに買い足すようにしましょう。続いて、ハイビスカスとローズヒップの効能を詳しくご紹介します。
ハイビスカスのプロフィール・効能
ハイビスカスというと、南国の花をイメージされる方も多いかもしれませんね。ハーブティーには、「ローゼル」という種類の食用ハイビスカスのがく部分を使用します。

ハイビスカスにお湯を注ぐと、こんな鮮やかな赤色に! この赤色はアントシアニン色素によるもので、眼精疲労をサポートします。パソコンやスマホが手放せない現代人は、積極的に摂りたいハーブです。ちなみに、ハイビスカスはローズヒップとブレンドされることが多いため、よくローズヒップの色だと誤解されますが、この赤色はハイビスカスの色素によるものです。
味は酸味が強め。この酸味は、クエン酸やハイビスカス酸によるもの。新陳代謝を高めて、疲労回復に役立ちます。
また、利尿作用に優れており、体内の余分な水分や老廃物を排出するので、むくみが気になるときや味の濃いものを食べた後、に二日酔いなどにおすすめのハーブです。
酸っぱい味が好きな方は、お茶として飲むのもおすすめですが、私は酸っぱいのが苦手…。でもハイビスカスの作用は摂取したい。というわけで、これからご紹介するように、甘いものに入れて摂ったりしています。
ローズヒップのプロフィール・効能

ドッグローズの偽果から種を取り除き、乾燥させたものです。レモンの20~40倍のビタミンCを含むといわれています。ビタミンCは、皮膚や骨、血管に多く含まれるコラーゲン繊維を作るために必要です。体の中のビタミンCが欠乏すると、肌の衰えや肌荒れ、全身の倦怠感や疲労感にもつながります。また、ビタミンCは水溶性で、尿として排出されてしまうので、日々の補給が大事。ハーブで摂取できれば、胃に負担もかからず美味しい健康対策にも!
いろいろな栄養素を持つローズヒップは、ほかにも、疲労回復や風邪・インフルエンザ予防にも〇。
味は、ビタミンCがたくさん含まれていることから、酸っぱいというイメージがあるかもしれませんが、酸味よりは、うまみを感じます。酸っぱい主な原因は、よく一緒にブレンドされる前述のハイビスカスのせいかもしれません。
定番イチゴジャムにハーブを添えてみよう!
それでは、ハイビスカスとローズヒップを使ったイチゴジャムを作っていきましょう。
【材料】
◯イチゴ 500g
◯ラカントS 150g
ラカントSは、「羅漢果」と「エリスリトール」から作られた、安心でカロリーゼロの自然派甘味料。「羅漢果」はウリ科の植物で、あらゆる病の予防と治療に効果を発揮する「長寿の神果」として、古くから漢方で親しまれています。また、エリスリトールは、トウモロコシを発酵させて作られる天然甘味成分です。糖尿病の方が砂糖の代わりに使える糖分として開発された甘味料で、砂糖と同じ甘さです。
*エリスリトールは大量に摂るとお腹が緩くなることもあるようですので、ご自身の体調を見ながら使うことをおすすめします。
*ラカントSは、冷えると糖分が結晶化し、じゃりじゃりした感じがします(温めると戻ります)。
*ラカントSでなくても、お好みの砂糖でOKです。
◯ハイビスカス 小さじ1
◯ローズヒップ 小さじ1
【作り方】
1. イチゴを適当な大きさにカットします。

2. 鍋にイチゴを入れ、砂糖を加えて、なじませます。

3. そのまま30分ほど置きます。
4. 弱火にかけて、アクを取りながら、20分ほど煮詰めます。

5. ハイビスカスとローズヒップを入れて、さらに10分ほど煮詰めます。ハイビスカスの色素のおかげで、さらに赤くなります。

6. 煮沸消毒した保存瓶に入れて、完成です。

通常のジャムと同様にいただけます。
バゲットに塗って。

ミルクプリンに添えて。

ハーブティーのように煮出して成分を摂取するより、そのまま食べることで、ハーブの持つ作用を丸ごと取り入れることができます。毎日の暮らしの中にハーブを取り入れて、健康づくりに役立ててくださいね。
Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -

ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
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