早咲きのサクラやスイセンが花開き、だんだんと春めいてきましたね。イギリス菓子研究家でパティシエのTomoさんが、この季節に作りたくなるのは、バタフライカップケーキ。「映える」こと間違いなしの、このキュートなプチケーキは、春のティータイムにぴったりの一品です。

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テーブルを舞う蝶々

蝶
Julia Sudnitskaya/Shutterstock.com

春になるといつも作るお菓子、それが、今回ご紹介するバタフライカップケーキです。その名の通り、小さな蝶々がとまっているかのようなカップケーキで、とにかく可愛い、その見た目! テーブルに春がやってきたみたいに、パッと華やぎます。子どもにも大人気のケーキなので、入学など、お子さんのお祝い事に作るのもおすすめです。

作るのが難しそうに見えますが、包丁が使えたら大丈夫。いま6歳の私の娘も、4歳くらいの頃から「手伝いたい!」と、いつも張り切って参加してくれます。お子さんがいらっしゃる方は、ぜひ一緒に作ってみてください。

カップケーキの思い出

カップケーキ
カラフルでフレーバーも多彩なカップケーキ。英国でも大人気。Patrick Civello/Shutterstock.com

この10年ほどでしょうか、カラフルなカップケーキが日本に上陸して、一気に人気が出たのは。小さなケーキの上にアイシングが飾られている、とっても可愛らしいカップケーキは、イギリスでも人気者です。

以前、イギリスのコッツウォルズで働いていたホテルで、オープンデーというイベントが催されたことがありました。近隣の住民を招いて、ホテルを開放するというイベントです。庭でフリーマーケットを開いたり、豚の丸焼きもあったり。いろいろな楽しみのある、かなり大きなイベントだったようですが、じつはそれを知ったのは後のこと。というのも、私はカップケーキのワークショップで大忙しだったからです。

カップケーキのワークショップ
大盛況だったカップケーキのワークショップ。

そのワークショップは、事前に焼いておいたカップケーキを、お客様に素敵に仕上げていただくというもの。好きなバターアイシングを絞って、可愛いトッピングで飾り付けしていただきました。用意したアイシングは、定番のバニラやチョコレートを含め、4種類くらいだったでしょうか。スティッキートフィーという、イギリスで人気のキャラメルのような風味のプディングがあるのですが、その味のアイシングも作りました。私は、アイシングを用意したり、アイシングを絞って見本を作ったり、お客様の手伝いをしたり。お客様が楽しんで作られたカップケーキはもちろん、お土産に持ち帰っていただきました。

チッピングカムデン
ホテル近くの町、チッピングカムデンの家並み。

オープンデーの少し前のこと、私は足りなくなったフルーツを買いに、仕事着のコックコートのまま、村の小さな郵便局へと向かいました。イギリスの田舎の郵便局は小さなコンビニのような感じで、野菜や果物、パンなど生活に必要な大抵のものを売っています。その際、店のおばあちゃんから「オープンデー、楽しみにしているのよ! あなたは何をするの?」と声を掛けられ、「カップケーキのワークショップをやります。お会いできるのを楽しみにしていますね!」という会話をしました。オープンデー当日は予想以上に大忙しだったのですが、お孫さんを連れたおばあちゃんに声をかけてもらい、それがとっても嬉しかったのを、今でも覚えています。

バタフライカップケーキ

さて、今回ご紹介するバタフライカップケーキ。この蝶々がカップケーキの上にとまっているような、可愛いカップケーキは、イギリスではフェアリーケーキ(妖精のケーキ)とも呼ばれています。シンプルなバターケーキを小さなマフィン型で焼いて、上の部分を丸くくり抜き、その切り取った部分で羽を作って飾ります。くり抜いた穴の中には、シンプルにアイシングだけを入れたり、ジャムだけを入れたり、もしくは、今回のレシピのように、両方入れる場合もあります。

それでは、作っていきましょう!

バタフライカップケーキの作り方

バタフライカップケーキの作り方

材料(ミニマフィン型 約17個分)

〈生地〉

  • 無塩バター……65g
  • きび砂糖……65g
  • 卵……1個
  • 薄力粉……65g
  • ベーキングパウダー……小さじ1

〈アイシング〉

  • 無塩バター……100g
  • 粉糖……200g

〈仕上げ〉

  • いちごジャム……適量
  • 粉糖……適量

作り方

  1. ミニマフィン型に紙カップを入れる。オーブンは180℃に予熱する。
  2. 室温に戻したバターに砂糖を入れ、木べらで白っぽくなるまで混ぜる。
    バタフライカップケーキの作り方
  3. 卵を溶いて、少しずつ入れ、その度にしっかり混ぜる。
    バタフライカップケーキの作り方

    バタフライカップケーキの作り方
    卵が全部入った状態。
  4. 薄力粉とベーキングパウダーをふるい入れ、さっくり混ぜて粉っぽさがなくなったら、用意しておいたマフィンカップに生地を入れていく。全部入れたら、180℃のオーブンで約15分焼く。
    バタフライカップケーキの作り方
  5. 焼いている間にアイシングを作る。柔らかくしたバターに粉類をふるい入れ、しっかりと混ぜる。
    バタフライカップケーキの作り方

    バタフライカップケーキの作り方
    混ざったところ。
  6. カップケーキが焼き上がったら、ラックの上で冷ます。
    バタフライカップケーキの作り方
  7. 冷めたら、ケーキの上部にペティナイフを斜めに刺し入れ、丸くくり抜く。
    バタフライカップケーキの作り方
  8. くり抜いた部分にジャムをのせていく。
    バタフライカップケーキの作り方
  9. ジャムの上にアイシングを絞っていく。口金はなんでも大丈夫。
    バタフライカップケーキの作り方
  10. ケーキ上部の丸く切り取った部分を、半分にカットする。
    バタフライカップケーキの作り方
  11. 絞ったアイシングの上に、カットした丸い部分を蝶々のようにのせていく。のせ方は人それぞれなので、蝶々に見えるな、可愛いな! と思えたらOK!
    バタフライカップケーキの作り方

    バタフライカップケーキの作り方
    蝶々がたくさん。
  12. 粉糖を振りかけて完成!
バタフライカップケーキ

一般的なサイズのマフィン型で作ることも、もちろんできます。その場合は、焼き時間を長めにして作ってみてくださいね。イチゴジャムの代わりに、レモンカードを入れるのもおすすめです。

なかなか終わらないコロナ、落ち込みがちな時には、気分が明るくなるこのお菓子を、ぜひぜひ作ってみてください!

Credit

写真&文/The Pudding Party Tomo
イギリスのプディングの美味しさをもっと多くの人に知ってもらいたいと活動する、イギリス菓子研究家、パティシエ。ル・コルドン・ブルー横浜校にて菓子ディプロムを取得。英国コッツウォルズのスリーウェイズ・ハウス・ホテルにてイギリス伝統菓子作りの腕を磨く。
〈The Pudding Party Tomoとイギリス菓子作り〉 https://youtube.com/channel/UCV1hGcG5t0SELBBiuJ1GqBA

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