アサツキにそっくりなハーブ、チャイブを使ったオープンサンドをご紹介します。ネギと比べると味も風味もマイルドで、普段の料理にも使いやすいのが魅力。和食・洋食ともにとても使い勝手のいいハーブです。ぜひ栽培して、いろいろ活用しましょう!
目次
チャイブってどんなハーブ? 栽培のコツ

チャイブはヒガンバナ科の多年草。半日陰から日向で、排水性のいい土壌を好みます。地植えの場合は、冬の寒さでいったん地上部は枯れますが、また春先に新芽が出てきます。鉢植えなら、室内の明るい窓際に置けば冬も葉を収穫することができます。
チャイブは環境が合えば年々株が大きくなりますが、勢いが弱まってきたら、その場合は株分けをしましょう。地際から5cmほど葉を残して掘り起こし、2~3株に分けて、ポットなどに植え付けます。
チャイブは乾燥に弱いので、夏場の水切れには注意しながら、土の表面が乾燥するまで待って、水やりをしましょう。
前述のように地上部が枯れてなくなる冬場も、根は生きていますので、1週間に1回程度は、水をあげてくださいね。5月頃には紫色の小さなネギの花のようなものが咲きます。これもエディブルフラワーとして食べられます。
草丈が20cm以上になったら収穫可能。地際から3cmほど残して、長くなったものから刈り取ります。4月頃から11月まで収穫できます。
チャイブの効能と使い方

チャイブには、ビタミンCや鉄分が豊富に含まれていて、貧血の予防になります。また、食欲を増進し、消化を助ける働きもあります。
そして、チャイブにもともと含まれている成分・アリインは、切ったり刻んだりすると細胞が壊れて、アリナーゼという酵素により、アリシンに分解されます。アリシンは、にんにくやネギなど、香りの強い野菜に含まれている成分ですが、疲労回復を助け、病気から体を守る働きがあります。風邪やインフルエンザなどの諸症状緩和のほかに、新陳代謝を促す作用や、血液をサラサラにする作用、そして血流を促進し冷え性を改善する作用も期待できます。殺菌力が強いので、食中毒の予防にも〇。
風味はネギに似ていますが、ネギよりも辛みが少なく、後味がマイルドなのが特徴。和食でも洋食でも使える万能ハーブで、そうめんやそばの薬味に加えたり、オムレツなど卵料理との相性も抜群。みそ汁でもコンソメスープでも使える使い勝手のよさに、日々感心しながら使っています。
チャイブは加熱すると味や香りが落ちるので、フレッシュのまま使いましょう。たくさん収穫できた場合には、小口切りにして冷凍保存ができます。ぜひ積極的に日々の料理に取り入れてみてください。
チャイブのクリームチーズを作ろう
そんなチャイブを使ったレシピをご紹介します。
まずは、チャイブのクリームチーズを作ります。材料は、クリームチーズ50gに対して、10cm程度のチャイブを10本ほどご用意ください。

チャイブを小口切りにします。

クリームチーズとよく混ぜ合わせます。

クラッカーに添えれば、ワインのお供にも!
ハーブたっぷり! スモークサーモンのオープンサンドを作ろう
チャイブのクリームチーズを使って、スモークサーモンのオープンサンドを作りましょう。
【材料】
◯パン 2切れ
◯スモークサーモン 6切れ
◯チャイブのクリームチーズ 50g
◯キンカン(スライスしておく) 1個
◯ピンクペッパー 適量
◯フェンネル(葉) 適量

【作り方】
パンにチャイブのクリームチーズを塗って、その上にスモークサーモン、キンカン、ピンクペッパー、フェンネルを飾って完成。
チャイブがスモークサーモンの臭みを消し、キンカンのさわやかな香りが広がるオープンサンドです。スモークサーモンのサンドイッチにはよく玉ねぎが使われますが、ここではチャイブで代用しています。お好みでチャイブを増やしてもおいしいですよ。ぜひお試しください。
Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)
花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/
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