人々の心を癒やす花は、贈り物には大変喜ばれるアイテム。しかし、「お祝いに花を贈りたいけれど、どんなものを選んだらいいのかな?」と迷ってしまう方は多いのではないでしょうか? この記事では、お祝いに贈る花の種類や選び方、花が喜ばれるシーンから、お祝い花に添えるひと工夫までをご紹介。この記事を読めば、お祝いの花についてよく分かり、花を贈って相手に喜ばれるイメージを持てるようになるはずです。

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お祝いに贈る花の種類

お祝いに贈る花には、シーンに合わせてさまざまなスタイルがあります。ここでは、ギフト用の花の種類についてご紹介します。

フラワーアレンジメント

フラワーアレンジメント
Africa Studio/Shutterstock.com

フラワーアレンジメントは、オアシスやフローラルフォームと呼ばれる吸水スポンジを器に仕込み、花を豪華に差し込んだものです。四角形、円形、楕円形など、器の形で印象も変わります。また、器の素材も籐で編まれたバスケットやガラス、陶器、金属製など、さまざまなアイテムが揃うもの。贈る相手の趣向やシチュエーションに合わせて、器のデザインを選ぶのもいいですね。プロにアレンジメントを頼む際には、どんな花を使いたいかや、どんな花色でコーディネートしてほしいかの相談もできるので、相手のイメージに合わせて打ち合わせをするとよいでしょう。予算は3,000〜10,000円くらいが一般的です。

スタンド花

スタンド花
Sorbis/Shutterstock.com

スタンド花は、1m以上のスタンドの上にフラワーアレンジメントが飾られたもの。大きなアレンジメントが可能で、視線の高さくらいに飾られるので、人目を引く華やかさがあります。コンサート会場や開店祝いなどに贈られることが多いようです。その場合、スタンドの脚部などに贈る相手と贈った側の名前が書かれた立て札を飾る習わしがあります。ただし、大きなサイズでは場所をとってしまうために、場合によっては邪魔になることも。贈る相手にかえって迷惑にならないように配慮したいものです。地域によって異なりますが、予算は15,000円くらいを考えておくとよいでしょう。

胡蝶蘭(コチョウラン)

コチョウラン
scott mirror/Shutterstock.com

胡蝶蘭はランの一種で、贈答花の定番といえるでしょう。一般的に流通している贈答用の胡蝶蘭は、切り花ではなく鉢に植えられた状態で贈られます。立ち上がっている花茎の数によって、2本立ち、3本立ち、5本立ち、10本立ちなどがあります。花茎の数が多くなるほど価格が上がり、咲いている花の数によっても値段に幅があります。最もポピュラーなのは3本立ちで、15,000円〜が参考価格。

胡蝶蘭が贈答用に利用される理由は、蝶が舞っているような花姿が美しく、開花期間が長いことや、「幸せが飛んでくる」という花言葉から。また、花鉢で根がついているため、「しっかりと腰を下ろしてその場に根付いて繁栄する」という意味合いから、縁起がよいとされています。一方で「根付く」は、病気などのお見舞いには「病が長引く」という意味になりますから、避けてください。

花束(フラワーブーケ)

花束
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切り花を束ねて、紙などでラッピングしたものを指します。受け渡しがしやすいので、花を使った贈答の中でも最もポピュラーといえるでしょう。プロにブーケの制作を頼む際には、相手の好きな花やどんな花を使いたいか、どんな花色でコーディネートしてほしいか、ラッピングの質感や色などの相談もできるので、贈り先のイメージに合わせて打ち合わせをするとよいでしょう。予算は3,000〜10,000円くらいが一般的です。ホームパーティーの手土産など、あまり大げさにしたくない場合は1,000〜2,000円のミニブーケを選ぶと、挨拶代わりのカジュアルなプレゼントになります。ただし、花束をほどいて花瓶に飾ることが必要になるので、贈る相手に負担になるかどうかも考慮するとよいでしょう。

観葉植物

多肉植物
panattar/Shutterstock.com

主にインテリアに飾るものを観葉植物といい、鉢に植えられた鉢物として販売されています。観葉植物は常緑で葉姿の美しいものが多様に揃い、自然な樹形が美しいのはフィカス類、ゴムノキ、ドラセナ、エバーフレッシュなど。大きな葉で存在感を放つのはモンステラ、アンスリウム、リュウビンタイなど。フォルムが個性的なものには、ストレリチア、ラセンイ、多肉植物などがあります。鉢物で根がついているため、「しっかりと腰を下ろしてその場に根付いて繁栄する」という意味合いから縁起がよいとされ、引越し祝いや開店祝いに贈られることが多いようです。お祝いに贈る観葉植物の相場は10,000〜20,000円くらい。観葉植物には小ぶりなものから大型のものまで多様に揃うので、贈り先に負担のかからないものを選ぶとよいでしょう。

造花アレンジメント・プリザーブドフラワー

フラワーアレンジメント
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造花は、人工物を使って本物の花のように作られた花のことですが、現在は技術が進んで本物の花と見間違うほど美しい造花が出回っています。枯れることも腐ることもないので長く楽しめるし、水替えや水やりなど管理の手間がありません。造花のクオリティーには幅があり、100円ショップでも手に入りますが、贈答用ならアートフラワーを利用するとよいでしょう。価格帯には幅があり、5,000円くらいから。

プリザーブドフラワーは、生花や葉を特殊な液体に沈めて、保存加工した素材。本物の生花のように美しく、造花同様に長く飾れて管理の手間もかかりません。保存加工の手間がかかる分、生花の花束やフラワーアレンジメントよりも価格が上がります。主な価格帯は5,000〜10,000円くらい。

造花、プリザーブドフラワーともに持ち運びがしやすく、贈られた側はそのまま飾れて管理の手間がないのがメリットです。

お祝いの花を選ぶポイント

お祝いの花は、金額や用途、色合わせなどによって、仕上がりはまったく変わってきます。ここでは、ギフト用の花を選ぶ際のポイントについてご紹介します。

金額

花束
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お祝いに花を贈る時に大切なのは、相手に心を寄せる「気持ち」です。ありったけの気持ちを伝えたいからといって、高額な花を贈っても、かえって相手に威圧感を与えたり、困惑させたりすることもあります。相手に気を遣わせすぎず、失礼にもならないように、一般的な金額を選ぶことも「気持ち」の一つといえるでしょう。カジュアルなシーン、人生に一度しかないようなシーンなど、適切な金額は状況に応じて変わります。贈る相手のシチュエーションに見合う金額にしましょう。

用途

フラワーアレンジメント
7th Son Studio/Shutterstock.com

お祝いの用途によっても、どんな花を選べばよいか変わってきます。開店祝いやコンサート・劇場公演祝い、選挙などの当選祝いは、できるだけボリュームがあって華やかな胡蝶蘭やスタンド花が向いていますね。祝い花が人目につきやすいシチュエーションでは、人気のバロメーターにもなるでしょう。しかし、引越し祝いや誕生日祝いなどでは、大きすぎたり派手すぎたりでは、かえって邪魔になるというケースもあるもの。また、開店祝いに花束を贈ると、お客様への対応に忙しい時に、花束をばらして花瓶に活け直す手間をかけさせることになり、マナーにそぐわないとされています。相手の立場に立って、どんな花を贈れば負担なく喜んでもらえるかを考え、適した花を選ぶとよいでしょう。

カラー

フラワーアレンジメント
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花を贈る際のカラーコーディネートもポイントの一つ。相手の好きな色や花に込めたいメッセージ、どんなお祝いのシーンかによって、色にこだわるとよいでしょう。特に贈る相手の好きな色は喜ばれます。色の持つイメージはさまざまあり、「オレンジ=元気」「ピンク=幸せ」などがあるので、相手のイメージに重ねるのもいいですね。還暦のお祝いには、赤をメインカラーにするのも一案です。

花の種類

観葉植物
Susii/Shutterstock.com

花の種類によっても、それぞれ持つイメージが異なります。バラやユリはゴージャスで華やかなイメージ、ヒマワリはカジュアルで元気なイメージ、レースフラワーは野趣的でナチュラルなイメージなど。多肉植物の寄せ植えやスタイリッシュな観葉植物は、相手にとって意外なプレゼントになるかもしれません。相手のイメージや好みに合わせた花や植物を選ぶといいでしょう。また、贈るシーンによって種類を選ぶのも得策です。開店祝いやコンサート・劇場公演祝いは豪華なイメージを持つ花が向いています。

お祝いの花が喜ばれるシーン

花を贈ると喜ばれる、お祝いごとのシーンをご紹介しましょう。

誕生日祝い

花束
Parilov/Shutterstock.com

誕生日に贈る花束やフラワーアレンジメントは、定番のギフトです。365日の誕生花があるので、相手の誕生花を調べてアレンジに加えるのもいいですね。誕生花が手に入らない場合は、誕生石のカラーを取り入れるのも一案です。相手の好きな色や花を選んで、心を込めたギフトにしましょう。日頃お世話になっている方なら、メッセージを書いたカードを添えると喜ばれます。誕生日は、毎年祝えるカジュアルなシーンですから、贈られた相手が負担に思わないくらいのサイズ感にするとよいでしょう。

開店・開業祝い

花飾り
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開店・開業は、人生で重要な門出となるシチュエーションです。贈る花は、できるだけ華やかで目立つ花がよいでしょう。バラやダリア、ユリ、ヒマワリ、ガーベラなどは、豪華さを演出する花材です。お店などでは、祝い花の規模が人気を示す一面もあるので、イベントやセレモニーが開催される場合は特に、スタンド花や胡蝶蘭がおすすめです。オフィスの場合は、スタンド花は邪魔になってしまうこともあるので、そのまま飾れるフラワーアレンジや胡蝶蘭を選ぶと喜ばれます。

周年祝い

フラワーアレンジメント
GLandStudio/Shutterstock.com

周年祝いは、会社やお店の誕生日にあたるお祝いのイベントです。会社やお店の職種によって、贈る花を選ぶとよいでしょう。飲食店などの場合は、人気の尺度にもなるので派手で目を引くスタンド花がおすすめです。美容室やファッション系などは、派手さよりもスタイリッシュなデザインを選ぶと、お店のピーアールにもなって喜ばれるでしょう。オフィスなどでは、スタンド花は邪魔になりやすいので、すぐに飾れる胡蝶蘭やフラワーアレンジメントなどがおすすめ。5周年や10周年など、節目となる年にはいつもより豪華な演出にするといいですね。

結婚祝い

ブーケ
Mala Iryna/Shutterstock.com

結婚祝いで花を贈る場合は、「縁が切れる、割れる、壊れる」を連想させるようなものはタブー。陶器やガラスなどを使った器や鉢物は避けたほうが無難です。相手の好みに合う色やデザインを選んだり、二人の門出を祝福する花言葉をうまく使ったりして、ブーケやフラワーアレンジメントを贈るとよいでしょう。贈るタイミングは、結婚式や披露宴の前後がよいとされています。

長寿祝い

花束
Maxim Ermolenko/Shutterstock.com

還暦、米寿、喜寿など、長寿のお祝いにも花束やフラワーアレンジが喜ばれます。還暦なら「赤いちゃんちゃんこを着る」という習わしがありますが、それにちなんで赤い花をシンボルカラーにして贈るのもいいですね。高齢の方に贈る場合、特に一人暮らしをしている方には、花束を持ち帰った後にばらして花瓶に活けかえる手間は、面倒になりがち。そのまま飾れるフラワーアレンジメントやプリザーブドフラワーを選ぶのがおすすめです。

お祝いの花にできるひと工夫

お祝いの花に添えるひと工夫について、ご紹介します。日頃の思いを込めて、メッセージを添えたり、より華やかに見せる工夫をしたりすると喜ばれますよ!

メッセージを添える

メッセージカード
Mila Naumova/Shutterstock.com

日頃お世話になっている気持ちや、お祝いの言葉などをメッセージカードにつづり、花束やフラワーアレンジメントに添えると喜ばれます。特に生花は枯れると捨てられる運命にあって手元には残らないため、メッセージカードが手元に残ると、よき思い出が蘇るのでおすすめ。胡蝶蘭やスタンド花、観葉植物などを贈る際につける、名前や簡単なメッセージを書く「立て札」だけでは物足りない場合は、お祝いの手紙を添えるのもいいですね。

バルーンと組み合わせる

花飾り
TY Lim/Shutterstock.com

開店・開業祝いなどでは、バルーンつきフラワーギフトにして派手に彩り、人目を引くひと工夫もおすすめです。バルーンは空気を送り込んで膨らませた風船のことで、丸型の星型、動物型などがあり、色もカラフルなものから金色・銀色なども揃い、より華やかになります。「congratulation」などお祝いの言葉が書かれているバルーンの種類もありますよ!

お祝いに素敵な花を贈ろう

ブーケ
AnastasiaNess/Shutterstock.com

花は誕生日や記念日、開店・開業などのお祝いに最適なプレゼント。カジュアルなミニブーケからフラワーアレンジ、スタンド花、胡蝶蘭、観葉植物、アートフラワーやプリザーブドフラワーなど、祝いのシーンを盛り上げるアイテムはさまざまに揃います。お伝えした情報をもとに、相手やシチュエーションにマッチするものを選んで、心のこもったギフトにしてはいかがでしょうか。

Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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