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年末年始などゆっくりした時間のお供におすすめの香り「フランキンセンス」

年末年始などゆっくりした時間のお供におすすめの香り「フランキンセンス」

ハーブや花木、柑橘の香りなど、植物が持つ芳香成分を取り入れることで、心身のケアをしようというのが、アロマセラピー(芳香療法)です。リラックスやリフレッシュなど、万病のもと・ストレスを解消するのに役立ってくれますよ。今回ご紹介するのは、クリスマス・年末年始のホリデーシーズンにおすすめの香り・フランキンセンス。あまり聞きなれないかもしれませんが、実は古い歴史を持つ香りなのです。心を落ち着けてくれ、肌にはアンチエイジング作用ももたらすフランキンセンスの効能や使い方もお伝えします。

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フランキンセンスとは?

アロマセラピーでは、100%植物から採られた、精油という芳香物質を使用します。精油は300種類ほどあるといわれていて、花や葉・樹木・果皮・樹脂など抽出部位や方法が複数あります。

今回ご紹介する香りは、フランキンセンス。フランキンセンス(オリバナムや乳香とも呼ばれます)は、オマーンやインドなどに自生する、カンラン科の木から採られる樹脂。木の幹に傷をつけると、そこから白い樹液が出てきて、それが凝固すると、このようなクリーム色や琥珀色の固形物になります。    フランキンセンス

そして、この固まった樹脂を水蒸気蒸留すると、精油になります。

フランキンセンスの精油

フランキンセンスは、中世フランス語のfranc=「本物の」、incense=「香」が語源。神仏への捧げものとして、古くから焚かれてきた歴史ある薫香です。

また、キリストが生誕した時に、東方の三賢者が贈った3つの贈り物が、黄金・乳香(フランキンセンス)・没薬だという記述もあるんですよ。昔は、金と同等の価値があり、貴重で神聖なものだったことが分かります。

そして、このキリストへの贈り物こそ、クリスマスギフトの起源といわれていることをご存じですか? 今年は大切な人に、フランキンセンスをプレゼントするのもいいかもしれませんね。

フランキンセンスの効能① 気持ちをゆったりさせてくれる

フランキンセンスの香りは、ちょっと独特。スパイシーで、レモンのような爽やかさ、深みや温かみがあり、他にはない香りです。神秘的な香りにも感じます。香りの好みには個人差がありますので、気になる方はチェックしてみてください。

フランキンセンスの効能

フランキンセンスの香りは、呼吸を深め、心の静けさを取り戻したい時におすすめ。鎮静作用があり、イライラやモヤモヤなど心の乱れを静め、落ち着かせてくれます。

年末年始に目標を立てる方は、ぜひフランキンセンスの香りを焚いてみましょう。自分自身と向き合う時にぴったりな香りです。瞑想やヨガの時にアロマディフューザーを使って、香りを拡散させるのもよいですね。

アロマディフューザー

ディフューザーなど芳香器がない方は、熱湯を入れたカップに、フランキンセンスの精油を1~2滴たらしてもOK。フランキンセンスは熱を加えるとより香りが際立ちますので、アロマランプの使用もおすすめです。

フランキンセンスの効能② 皮膚再生作用でお肌のアンチエイジング

「若返りのオイル」ともいわれるフランキンセンスには、皮膚再生作用があり、乾燥や肌荒れなどの皮膚トラブルにも優れた効果を発揮します。抗炎症作用や収れん作用もあり、たるみが気になる時にも。エイジングケアにおすすめの精油です。

フランキンセンスを使ってセルフマッサージオイルを作ってみましょう。美容液としても使えます。

セルフマッサージオイル

【セルフマッサージオイルの材料】

◯ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなどの植物油 20ml

◯フランキンセンスの精油 3滴

◯ラベンダーの精油 1滴

【セルフマッサージオイルの作り方】

お好みの植物油に精油を加えて、混ぜたら完成! 保存瓶に移して、早めに使い切りましょう。精油は揮発性物質で、空気に触れると飛んでしまう性質がありますので、作り置きせず、1週間程度で使い切る量をこまめに作るようにしてください。

また、精油の滴数を多くするとより作用が増しそうな気がしますが、濃度を計算したレシピになっています。濃すぎるものは皮膚刺激になりますので、滴数は守ってくださいね。

アロマセラピーを暮らしに取り入れる

今回ご紹介したフランキンセンスですが、私がアロマセラピーを学び始めた20代前半には、出番がなく余っていた精油でした。でも、40代になった今、香りも好きになり、スキンケアには欠かせない精油となりました。香りの好みは年齢やライフスタイルによって、変わってきます。そんな体調の変化も楽しみながら、アロマセラピーを暮らしに取り入れると、毎日が整ってきますよ。

年末年始のゆっくりした時間に、ぜひ使ってみてくださいね。

<注意点>

自然の恵みが詰まった精油ですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあります。使用する前に、かかりつけの医師にご相談ください。また、精油は薬ではありません。健康状態が気になる方も医師にご相談ください。

Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

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