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お気に入りのフラワーベースを持ちましょう。空き瓶やマグカップなど、花瓶でなくても大丈夫。自信をもって活けられる定番のベースがあると、花活けがもっと楽しく、身近になります。ここでは、フラワー&フォトスタイリスト・海野美規さんが普段使いする定番のフラワーベースを3つご紹介します。

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自信の持てるフラワーベース

フラワーベース

「これなら!」という自信のある定番のフラワーベースをお持ちですか? フラワーベースといっても、ちゃんとした花瓶でなくても構いません。空き瓶、マグカップ、ガラスカップ、ジャグなど、自分が自信を持って花を活けられるものなら、どんなものでもいいのです。

花に合わせてフラワーベースを選ぶのは、もちろん楽しいことですが、「この花を活けよう、あの器に」と定番の器を決めておけば、花を活けるのが「特別なこと」ではなく「日々のこと」になると思うのです。

シュウメイギクのアレンジ

これならぜったいに可愛く活けられる、自信のあるフラワーベース。

これならぜったいこの花を素敵に見せることができる、フラワーベース。

これなら私らしく活けられる、大好きなフラワーベース。

そういう器が自分の中で増えていけば、花活けのバリエーションが豊かになっていきます。

私の定番のフラワーベースは、この3つ

フラワーベース3種

私の定番のフラワーベース、ガラス製だったら、この3つです。

植木鉢型のベース、ジャムの空き瓶、アルファベットが描かれた小鉢。

どれもシンプルで、どんな花も似合うし、とても活けやすいベースです。ガラス製でも、夏だけでなくオールシーズンに活躍。それも「わたし流」にして楽しみましょう。

それでは、それぞれご紹介します。

1.植木鉢型

植木鉢型のフラワーベース

ガラス製品で人気の「sghr スガハラ」のフラワーベースです。直径12.6×高さ10.5cm。

口径が広いタイプなので、活けるのが難しそうに見えるかもしれませんが、広いということで、大きな花も小さな花も、結構なんでも活けられます。ベースに入れる水の量を調整して使います。

植木鉢型のベースとツバキ

一回り大きなサイズにはなりますが、こちらは椿を活けました。やや高さのあるタイプで、こちらも使い勝手のよいベースです。和のテイストの花も合います。ガラス器に椿を入れれば、軽やかな印象に。

2.ジャムの空き瓶

ジャムの空き瓶

赤いチェック柄の蓋でお馴染みのジャム「ボンヌママン」の瓶です。この瓶はよく見かける225gのものより、一回り大きな370gのサイズです。

このサイズは小さすぎずに、とても使いやすいベースになります。直径8×高さ9.5cm。

ジャムの瓶の縁の溝が気になる場合は、麻ひも、ラフィア、リボンなどを巻いてみてください。

ジャム瓶のアレンジ

ダリアなど中輪の花は、瓶の縁にもたれかけるように活けます。

3.アルファベットが描かれた小鉢

クランベリーのアレンジ
クランベリーのアレンジは、トレイにマツボックリ、シナモンなどを添えて、クリスマスらしく。

こちらはもともと、アイスクリームやフルーツをちょっと入れるような小鉢です。側面にアルファベットが描かれているところが気に入っています。直径8.5×高さ6cm。

浅いベースですので、茎の短い花、小さな花をバランスよく活けられます。

クランベリーの実のついた小枝を入れたり、私は春の可愛い花を活けるのも好きです。

春の花のアレンジ

秋のピンクの花

今回は、秋に咲くピンクの花を集めました。

秋の花
  • 秋明菊
  • コスモス
  • アメジストセージ
  • ワックスフラワー

秋明菊は、こっくりとした質感とピンク色がとても美しい花ですね。コスモスの透け感のある花びらとはまたひと味違いますが、どちらも秋に欠かせない花です。

ワックスフラワーは、オーストラリア原産のネイティブフラワー。輸入物は秋にたくさん入ってきます。ろう細工のような小花が可愛らしいです。

アメジストセージは、シックな紫色の花穂とシルバーグリーンの葉色のコントラストがきれいな花で、秋の庭にとても映えますね。ベルベットのような質感が、この時期らしいです。

どれも秋を彩る花。それぞれ質感が違うところも楽しいです。

活け方は同じ 3つのアレンジ

フラワーベースに活けるときはいつも投げ入れです。

私の活け方は2通り。一つは、ベースの一部分に寄せて入れる方法。もう一つは、ベース全体に植物を入れる方法です。

植木鉢型のベースのアレンジ

シュウメイギクのアレンジ

この秋明菊のアレンジは、ベースの半分に寄せて活けてあります。

まず、アメジストセージを片側に寄せて入れます。ベースの後方から手前に、斜めに対角に入れます。

シュウメイギクのアレンジの作り方

秋明菊も同じように対角に入れます。短い花は、ベースの縁にもたせかけるような感じにします。花の向きは、横向き、下向きがあったりと、揃えすぎないほうが楽しそうに見えます。

シュウメイギクのアレンジの作り方

秋明菊のひゅるひゅると伸びた茎を生かしてサイドに長めに入れ、自然な動きが感じられるようにします。

シュウメイギクのアレンジ シュウメイギクのアレンジ

それほど大きくはないので、サイドテーブルに置いてもちょうどいいサイズ感です。

アルファベットが描かれた小鉢のベースのアレンジ

ワックスフラワーのアレンジ

小鉢のベースに入れたワックスフラワーの小さなアレンジも同じ要領です。上から見ると、ベースの半分だけに花が入っている状態です。

ワックスフラワーのアレンジ

ジャム瓶のベースのアレンジ

秋の花のアレンジ

ジャム瓶のベースのアレンジは、全体に入れる方法で。使った花は秋明菊、コスモス、アメジストセージ、ワックスフラワー。1本ずつ長さを変えて入れます。難しいテクニックは必要ありません。そのまま入れるだけです。左右のどちらか一方に先端のスーッとした枝やつぼみを長めにして入れると、小さなベースでも大きく、動きのあるアレンジになります。

秋の花のアレンジ

今回は、私の定番フラワーベースを3つご紹介しました。自分らしく活けられる定番のフラワーベースがあると、アレンジがもっと楽しくなりますよ。

Credit

写真・文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
https://www.annegarden.jp/

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