ハーブは育てる・食べる・飲む・飾るなど、活用方法が幅広いことに加え、私たちの生活に役立つ作用を持っています。今回ご紹介するコモンタイムは、数あるハーブの中でもトップクラスの抗菌作用を持っていることをご存知でしょうか? また、プランターで育てやすいハーブでもありますので、これからハーブを育てたい初心者さんにもおすすめ! 育て方のコツと、収穫したハーブの活用方法、コモンタイムのはちみつ漬けの作り方をご紹介します。

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タイムとはどんなハーブ?

タイムは、シソ科・イブキジャコウソウ属の多年草に分類されるハーブの総称。ハーブの中でも特に種類が豊富で、350種類を超える品種があるほどです。葉は一般的な緑のもの、葉のふちが黄色くなるもの、シルバーがかったものなどがありますし、香りもオレンジやレモンの香りが楽しめる種類など、じつにバリエーション豊富。小さな肉厚の葉は、ちょっと触れただけですっとした香りが楽しめます。特に、ほふく性で地面を這うように成長するタイプは、わざと足が触れるような場所に植えておくと、歩くだけで香りが立ち上りおすすめ。

タイムの中でも一番ポピュラーな種類が「コモンタイム」という種類です。

タイム

実用性が高く、料理・お菓子・お茶・ポプリ・入浴剤など幅広く使えます。特に独特の風味を持っているため料理のスパイスに最適。肉や魚の他、ジャガイモを使った料理にも合います。1株育てておくと重宝しますよ。

コモンタイムの育て方のコツは?

コモンタイムは、常緑の低木。背丈は30cmほどですが、幹が木質化するため「木」に分類されます。そのため一度根付くと長年にわたり楽しませてくれるので、コスパ良好のハーブです。育て方のコツを2つ、ご紹介します。

コモンタイム育て方のポイント① 日当たりと水はけ・風通しのいい場所で

日当たりと水はけ、風通しがいい場所を好みます。しっかり日が当たる場所を選んで栽培しましょう。

また、乾燥と冬の寒さには強いのですが、夏の高温多湿が苦手です。私の住む埼玉県熊谷市は日本一暑い街なので、タイムのような高温多湿が苦手なハーブにとっては、とても過酷な環境と言えます。地植えにしてしまうと、大株になるのですが、夏場枯れてしまうことも多々あります。ですので、移動ができる鉢での管理がおすすめ。

今回、使用するコモンタイムは、こちらのベジトラグで育てていたもの。

ベジトラグ

ベジトラグはイギリス生まれのプランターで、テーブル状になっているのが特徴です。プランター部分が地面から上がっているので、水はけ・通気がよく、このプランターなら高温多湿が苦手なハーブ類もうまく育ってくれます。このように、まずは育ちやすいように、コモンタイムが好む環境を整えてみましょう。

コモンタイム育て方のポイント② 定期的に収穫して、株元の風通しを確保する

先述の通り、コモンタイムは高温多湿に弱いハーブなので、定期的に収穫をして、風がよく通る状態を保ちましょう。ある程度大きな株に生長したら、枝先だけ収穫するのではなく透かすように、茎ごと刈り取って、枝の本数を減らします。特に、梅雨時期は蒸れさせないように、全体のサイズダウンを思い切って行いましょう。今のサイズから、1/3程度刈り込みます。

コモンタイムの効能

コモンタイムは抗菌作用に優れたハーブで、数あるハーブの中でもトップクラスの抗菌力を誇るので、風邪やインフルエンザ、胃腸炎などの感染症予防におすすめのハーブ。また、気管支を拡張し、痰を取り除く去痰作用もあるので、呼吸器系の不調が気になる時、気管支炎や喘息の症状を緩和します。

一番簡単な取り入れ方は、ハーブティーとして飲むこと。

ハーブティー

生葉が収穫できる場合は、わざわざ乾燥させなくても大丈夫なので、そのままフレッシュハーブティーにしてみましょう。作り方は簡単。180mlのお湯に対して5~6枝ぐらいをティーポットに入れ、3分蒸らせばOK! また、このハーブティーをマウスウォッシュとして使用すると、口臭予防や風邪予防にも繋がります。

*フレッシュハーブがない場合はハーブティー用(ドライ)のタイムをご利用ください。購入する際は、コモンタイムの学名・Thymus vulgarisであるかどうかを確認されるとよいでしょう。

収穫したハーブの活用方法! コモンタイムのはちみつ漬け

このように、抗菌作用が期待できるコモンタイムが、たくさん収穫できたら、保存しておくのがおすすめ。保存法の1つに、はちみつに漬ける方法があります。

コモンタイムのはちみつ漬け

作り方はとても簡単。

<用意するもの>

◯コモンタイム やわらかい葉の部分10~20本程度

◯はちみつ 140ml程度

くせの少ないものがおすすめ。今回はアカシアはちみつを使いました。

◯保存瓶 150ml

<作り方>

1. コモンタイムを収穫し、枝葉の上の方、やわらかい葉の部分だけを選別します。木質化した枝などは入れないようにしましょう。

2. 軽く洗ったら、ペーパータオルで水気をしっかりふき取ります。

3. 煮沸消毒をした保存瓶に、コモンタイムを詰めます。

3, 煮沸消毒をした保存瓶に、コモンタイムを詰めます。

4. はちみつをそーっと注ぎます。すべての葉がはちみつにしっかり浸かるようにします。

はちみつを注ぐ

冷暗所で保管し、10日間程度漬け込む

1晩置いただけでも、ほんのりはちみつからコモンタイムの香りがします。くせが強いな、と感じる場合は早々にタイムを取り出してしまってもいいです。お好みで漬け込む日数は調整してくださいね。10日経過したら、中の葉を取り除き、完成です!

コモンタイムのはちみつ漬けは、日頃はちみつを使うのと同様にご使用いただけます。私はヨーグルトに入れて、毎日ちょっとずつ摂取しています。ぜひ日々の体調管理に、ハーブを取り入れてみてくださいね。

【注意点】

ハーブは薬ではありません。健康状態が気になる方は医師にご相談ください。また、今回ご紹介したコモンタイムは、妊娠中や授乳中の方、高血圧の方は長期に渡る常用・大量の使用は避けてください。

Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

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