フラワーショップ「Bear(ベア)」の熊坂英明が届ける、花の最旬ニュース。花市場で出合った旬の花からセレクトした、珍しかったりおもしろかったりする花やグリーン、実ものを、独自の視点で語り、紡ぎ、ブーケやアレンジで紹介していきます。
大きなアーティチョークの花
この時期になるとちょっとオシャレな
スーパーマーケットなどで西洋野菜として
店頭に並んでいるアーティチョーク
煮たり焼いたりピクルスにしたり
一度食べたらハマって
レストランなどで見かけると
頼みたくなってしまう
キク科でアザミの仲間のアーティチョーク
朝鮮アザミとも呼ばれ
この固いつぼみを食用にしていて
原産は地中海沿岸のようだ
大きいといってもあまり想像が
つかない人もいると思うが
大きいところで男性の握り拳2つぐらい
ズッシリと重たく
茎も太い
魅力は存在感と形
幾重にも重なった立体的な花被(萼)
ヨーロッパの古い建物や装飾など
注意深く見ると様々なところで
モチーフになっているのは
西洋的な様式美に
ハマっていたからだろうか
夏らしく草花と
この逞しいアーティチョークの花を
白い夏草たちと合わせ
どことなく夏の高原のような
涼しげなアレンジに
会社の定期的な生け込みに
ちょっとした話題と
気持ちだけ清涼感をお届け
この花の形と大きさが伝わるように
空間をあけたり
小さな花を配置して強調
もちろんブーケやアレンジに
ギュと入っていても存在感はバッチリ
かなり重いので
バランスよく使わないといけません
個人的にこの花はサイドビューが美しい
植物の色や形には
いつも驚きと感心があり
何年経っても飽きないのだ
この時期、実ものなど
食用ではないが食用と同じ植物が多い
例えばブルーベリーやスグリ
イチゴなんかもある
とっても美味しそうに見えても
食用として作っていない
お花屋さんで「食べられますか?」と聞かれても
答えはいつも「食べられません」
悪しからず
Credit

熊坂英明
『ベア(Bear)』主宰。1997年より家業の生花店(東京・方南町)を継ぎ、短期渡欧や独学でヨーロピアンデザインを学ぶ。色、香り、形などで本質を感じる“花”をコンセプトに、多種多彩な花を品よく紡ぐスタイルが人気。黒と茶でまとめられたシックでスタイリッシュなショップには、同じ花でも季節によって産地を使い分ける、こだわりの花が並ぶ。ウエディングやディスプレイなども手掛けるほか、旬のおすすめ花を本サイトで発信中。
http://www.fs-bear.com
https://www.instagram.com/bearflower_scape
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