「ハーブって、どうやって使うか分からなくて…」という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか? ハーブとは生活に役立つ香りのある植物の総称で、とてもたくさんの種類があります。ハーブと仲よくなれると、料理はもちろん、生活全般に活用することができるのです。今回は、ハーブマヨネーズで作る卵サンドをご紹介します。ハンドミキサーがあれば、マヨネーズだって簡単に作れちゃいますよ。そこにハーブが加われば、もうやみつきのおいしさです♪
目次
ハーブを美味しく食べるコツ
そもそも、どうしてハーブを料理に使うのでしょうか? その理由は、食材の臭み消しや風味付けなど、ハーブを使うことで、元の食材がおいしく、そして食べやすくなるから。また、ハーブには消化促進・食欲増進・抗菌作用などがあるため、身体のケアにもつながります。今回のハーブマヨネーズの場合は、風味付けとして使います。

ハーブには「ドライ(乾燥)」と「フレッシュ(生)」があります。風味付けに使うときは、青々とした香りが楽しめるフレッシュがおすすめ。旬のハーブを、数種類組み合わせて使います。1種類より、2つ3つと組み合わせると、各々の角が取れて食べやすくなりますよ。ぜひ、いろいろ試して、ハーモニーを楽しんでください。
今回は、3月に庭を回って見つけたハーブ3種類を使います。

ローズマリー
風味付けに向くハーブ。葉や花を使用します。そのまま食べると葉が硬くて、口当たりがよくありませんので、細かく刻んで使いましょう。ローズマリーには、優れた抗酸化作用があります。身体が酸化すると老化が進むのですが、これに抗う作用が、抗酸化作用というもの。積極的に摂取したいところです。ハーブティーとして飲むより、葉を丸ごと食べるほうが体内に効能を取り込みやすいので、ぜひ料理に使ってみましょう。芳香が強めなので、少量から試してくださいね。
パセリ(モスカールドパセリ/イタリアンパセリ)
日本では添え物として扱われることが多いですが、実はカロテンやビタミン類を豊富に含んでいて、栄養価が非常に高いハーブなのです。モスカールドパセリと比べると、イタリアンパセリのほうが苦味やクセが少なく、香りも爽やか。葉だけでなく、茎も使ってくださいね。葉と茎は食感が違うので、変化も楽しめます。
フェンネル
乾燥させたタネを使用することが多いフェンネルですが、葉と花も食べられます。柔らかい葉から、生長すると採れる鱗茎「フィノッキオ」まで、生長過程で使い方の幅も広がります。これもパセリ同様、葉から茎まで刻んで使用します。胃健作用・消化促進作用があります。
マヨネーズ作りに向く他のハーブ
上記以外にも、ディル、チャービル、セージ、シソ、ヨモギ、バジル、レモンバーム、ミント類などもOK! 逆に、この種類でなければならないことはありません。庭にあるものや、手に入りやすいものを組み合わせて試してみると、新たな発見があるかもしれません。私自身も特にこれ! と決めているわけではなく、その時期にしか咲かない花や葉などを組み合わせてアレンジを楽しんでいます。
ハーブを使う際の諸注意
まずは、使うハーブの香りや味を確かめてみましょう。くせがないもの・気に入ったものの分量を多めにし、少量から試して、確認しながらハーブを足していくと、失敗が少ないですよ。また、自然の恵みが詰まったハーブですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあります。使用する前に、かかりつけの医師にご相談ください。
ハーブマヨネーズの作り方
まずは、ハーブマヨネーズを作ります。コツは、油を少量ずつ入れて、乳化させること。乳化とは、本来分離するものを混ざり合う状態にすることをいいます。マヨネーズの場合、酢と油は本来混ざり合わず分離するのですが、卵を加えることで、分離しない安定した状態が作れます。この乳化がうまくいかないと、分離したマヨネーズができてしまうので、とにかく油は少量ずつ丁寧に! が鉄則です。
【ハーブマヨネーズの材料】
- こめ油 150ml
- 卵黄 1個
- 米酢 大さじ1
- 天然塩 小さじ1/2
- フレッシュハーブ 刻んだ状態で大さじ1程度
ご紹介したハーブを参考に、好みのものを1~3種類用意してください。量も好みで調整してください。ローズマリーは特に口当たりがよくないので、細かくきざみます。

- ボウル
- 泡だて器、ハンドミキサー
【ハーブマヨネーズの作り方】
1. 材料を常温に戻し、すべて計量して揃えておく。
2. 卵黄をボウルに入れて、よく溶きほぐす。
3. 卵黄の脇に、こめ油を小さじ1杯程度入れ、よく混ぜる。
4. 混ざったら、さらにこめ油を小さじ1杯入れ、またよく混ぜる。
5. これを数回繰り返す。
6. この後は、大さじ1杯ほどのこめ油の量を増やしながら、丁寧に少量ずつ混ぜていく。
7. こめ油の量が残り半分くらいになったら、酢をすべて入れて、素早くよく混ぜる。
8. 大さじ1~2杯ほどのこめ油を加えながら、丁寧に少量ずつ混ぜる。
9. こめ油がすべて混ざりきったら、塩とハーブを入れて、混ぜ合わせる。
ハーブマヨネーズで卵サンドを作ろう
作ったハーブマヨネーズは、通常のマヨネーズと同じようにお使いいただけます。春は、お外ランチをするのも気持ちがいい季節。ピクニックに卵サンドを持って行くのはいかがでしょう。

【卵サンドの材料】
- 丸パン 2個
- ゆで卵 3個
- ハーブマヨネーズ 大さじ2
- お好みで塩・コショウ 少々
【卵サンドの作り方】
ゆで卵を粗みじんにして、ハーブマヨネーズを加え、塩・コショウで味を調えて、パンに詰めるだけ!

私はウッドデッキでランチにしました。新緑を眺めながら、のんびりする時間も大切ですね。

Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -

ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
記事をシェアする
新着記事
-
公共ガーデン
都立公園を新たな花の魅力で彩る「第3回 東京パークガーデンアワード」都立砧公園 【1月の様子】
新しい発想を生かした花壇デザインを競うコンテストとして注目されている「東京パークガーデンアワード」。第3回コンテストが、都立砧公園(東京都世田谷区)を舞台に、いよいよスタートしました。2024年12月には、…
-
公共ガーデン
「第3回 東京パークガーデンアワード 砧公園」 ガーデナー5名の“庭づくり”をレポート!
第3回目となる「東京パークガーデンアワード」が、東京・世田谷区にある都立砧公園でキックオフ! 作庭期間は、2024年12月中旬に5日間設けられ、書類審査で選ばれた5名の入賞者がそれぞれ独自の手法で、植物選びや…
-
宿根草・多年草
豪華に咲く!人気の宿根草「ラナンキュラス・ラックス」2025年おすすめ品種ベスト5選PR
春の訪れを告げる植物の中でも、近年ガーデンに欠かせない花としてファンが急増中の「ラナンキュラス・ラックス」。咲き進むにつれさまざまな表情を見せてくれて、一度育てると誰しもが虜になる魅力的な花ですが、…