イースターエッグネストで春を祝おう【The Pudding Party Tomoのイギリス菓子便り】

暗く長い冬が続くイギリス。その冬の終わりを告げるのは、この時期に咲く黄色いラッパズイセンと、イースターの祝祭です。公園や庭は明るい黄色に彩られ、お菓子屋さんには、ウサギやヒヨコ、卵といったモチーフの、可愛らしいイースター菓子が飾られて、町は楽しげな雰囲気に包まれます。おうちでも、イースターにちなんだお菓子を作って、春を祝ってみませんか。イギリス菓子研究家でパティシエのTomoさんに教えていただきます。
キリストの復活を祝うイースター

もうすぐ春がやってきますね! この時期になると、イギリスで暮らしていた頃に迎えたイースター(復活祭)のことを思い出します。イースターはイエス・キリストの復活を祝うキリスト教最大の祭り。春分の後の最初の満月に続く日曜日、と決まっているため、日付は毎年変わります。今年は4月4日がイースターです。

イースターといえば、ウサギやヒヨコ、そして、卵。町のお菓子屋さんには、これらをモチーフにしたお菓子がたくさん飾られて、「イースターが近づいたなぁ、春が来るなぁ」と感じます。スーパーでも、卵形のチョコレートやウサギのクッキー、イースター用のデコレーショングッズが並びます。卵は命のシンボルで、イースターを迎えるために、美しく彩色されたイースターエッグを飾ったりもします。ウサギは豊穣や多産のシンボルで、また、春の女神の使いという言い伝えもあります。
子どもが大喜びのイースターエッグハント

イースターの祝日、子どもたちは、屋外に隠されたイースターエッグを探すという「イースターエッグハント」を楽しみます。私がイギリスでホームステイをしたお宅には小さなお子さんがいなかったので、イギリスでのイースターエッグハントの経験はないのですが、アメリカ人の夫の友達が、私たちの娘のために、イースターエッグハントを準備してくれたことがあります。遊びに来ていた他の子どもたちと一緒に、いざ、イースターエッグハント! 隠された卵をみんな一生懸命に探して、とても楽しそうでした。その時、ゆで卵を色付けしてイースターエッグを作る、ペインティングも楽しみましたが、そちらもとっても喜んでいました!

それからは毎年、娘にイースターエッグハントをやりたい、やりたいと言われ続けています。日本でもイースターが少しずつ広まってきたようで、先日、百円ショップに行ったらイースターグッズコーナーがあってびっくりしました。グッズが気軽に手に入るので、今年は子どもたちのためにイースターエッグハントを準備しようかと思います。皆さんも、春のお祝いとしてイースターを楽しんでみてはいかがでしょうか。
イギリスでイースターのお菓子といえば、ホットクロスバンズやシムネルケーキ、イースタービスケットなどがありますが、今回は手軽に作れる、イースターエッグネストをご紹介します。巣の中の卵をかたどった、可愛らしいお菓子です。簡単なので、お子さんもご一緒にどうぞ。
イースターエッグネストの作り方

材料(ミニマフィン型12個分)
- ダークチョコレート 100g
- 無塩バター 20g
- ココナッツロング 60g (ココナッツの果肉を細く刻んで乾燥させたもの)
- アーモンドドラジェ 36個 (糖衣がけしたアーモンド)
*チョコレートはお好きなもので大丈夫ですが、クオリティの高いものがおすすめ。
*直径5cmのミニマフィン型を使用。
作り方
- オーブンを180℃に予熱する。
- チョコレートとバターをボウルに入れ、湯煎にかける。
*チョコレートは繊細なので、注意が必要です。
*水が入るとチョコレートは使えなくなってしまうので、湯煎の際には、ボウルよりひと回り小さな鍋を使うとよいでしょう。また、ボウルの底が鍋の水につかないように、水の量を少なめに調整します。
*温度が上がりすぎるとチョコレートが焦げてしまうので、火にかける時は弱火で。そして、チョコレートが溶け始めたら、火を止めて蒸気で溶かすのが、一番失敗しない方法です。
チョコレートが溶けてきました。 - 天板にオーブンシートを敷き、ココナッツを広げる。
- 予熱したオーブンで約7分焼く。
焼き上がりはこんな感じ。 - 手で触れられる程度に冷ましたココナッツを、溶かしたチョコレートに入れて、混ぜる。
しっかり混ざったらOK。 - マフィン型に紙カップを敷き、ティースプーンでチョコレートを入れていく。
チョコレートの上に、ドラジェを3個ずつのせる。
- 冷蔵庫で1時間ほど冷やしたら完成。

いかがでしたか?
ココナッツの風味にチョコレート、そして、アーモンド。お子さんだけでなく大人も楽しめる、可愛くて美味しいお菓子です。春のお祝いに、ぜひぜひ作ってみてください。
Credit

写真&文/The Pudding Party Tomo
イギリスのプディングの美味しさをもっと多くの人に知ってもらいたいと活動する、イギリス菓子研究家、パティシエ。ル・コルドン・ブルー横浜校にて菓子ディプロムを取得。英国コッツウォルズのスリーウェイズ・ハウス・ホテルにてイギリス伝統菓子作りの腕を磨く。
〈The Pudding Party Tomoとイギリス菓子作り〉 https://youtube.com/channel/UCV1hGcG5t0SELBBiuJ1GqBA
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