お庭で育てたハーブを使おう! ホーリーバジルで作るひき肉炒めごはんレシピ
気温が下がると、ホーリーバジルはそろそろ終わりを迎える季節になります。この時期のホーリーバジルは葉は小さいですが、その分花が美味しそうなので、収穫したホーリーバジルを使って、誰でも簡単にすぐできる、おいしいひき肉炒めごはんを作ってみました。作り方とともに、ホーリーバジルの効能や栽培のコツもご紹介します。
目次
ホーリーバジルってどんなハーブ?
ピザやパスタなど、おいしい料理で馴染みのある「バジル」ですが、スイートバジルやシナモンバジル、ダークオパールバジルなど、品種もたくさん。実は、アフリカから東南アジアに150種類以上あるんですよ。そんな数あるバジルの中から、今回の主役は、インド原産の「ホーリーバジル」!
ホーリーバジルは、サンスクリット語で「比類なきもの」を意味し、5,000年以上前から聖なる植物として人々に崇められてきた歴史があります。インドの伝統医学・アーユルヴェーダでは「不老不死の霊薬」とされています。また、「死神を寄せ付けない植物」ともいわれ、各家庭にも植えてあります。この葉を毎日食べれば医者いらず、ということわざもあるそう。
ホーリーバジルの持つ強い香りは、脳を刺激し、免疫機能を高める作用や、消化を促進する作用があります。また、葉の緑色にはβ-カロテンが多く含まれていることから、抗酸化作用も期待できます。酸化とは、身体の中のサビのこと。細胞は活性酸素という悪玉酵素によって酸化し、常にサビが進行しているのですが、鉄がさびるともろく崩れやすくなるように、人の身体も、皮膚のダメージや体内機能低下、生活習慣病や動脈硬化などのリスクが高くなるといわれています。というわけで、いつまでも若々しく健やかであるために、酸化にあらがう「抗酸化」を意識して摂取することが大切なのですが、この抗酸化物質を豊富に含んでいるのが、ハーブ! 飲む・食べる・使うなど、ライフスタイルに取り入れることで、健康づくりにも役立ちますよ。
このようにハーブのもつ作用は、科学の進歩により判明してきていますが、人から人へ伝えられた知恵のようなものが蓄積されているのだな、と感じます。ホーリーバジルは、5,000年も前から「比類なきもの」として、健康維持に役立てられてきた…そんな歴史がうかがえますね。
ホーリーバジルの育て方
「バジルを育ててみたい」と思う方は多く、植え付けシーズンには園芸店などでもよく見かけます。バジルは初心者さんでも育てやすいハーブ! 特に、ホーリーバジルはスーパーには売られていませんから、使いたいときに摘み取れるように、栽培しておくと便利です。
バジルの栽培に適した環境
日当たりと水はけがよい場所を選びましょう。5時間以上日が当たる場所がおすすめです。プランターでもよく育ちますよ。暑さには強く、直射日光や西日が強い場所でもよく育ちます。ですが、冬の寒さに弱く、15℃以下になると枯れる一年草です。
上手に育てるコツは水やりと摘心
バジルを上手に育てるコツは2つ。まずは、水やりです。バジルは乾燥に弱いので、土が乾きすぎないように注意しましょう。1回の水やりの量はたっぷりと、夏場は朝9時までに。そして2つめは、摘心を兼ねて少しずつ収穫すること。茎葉の先を切り取ることで、花芽が付くのを防ぎましょう。花が咲くと、葉が出にくくなったり、葉が固くなっておいしく食べられなくなります。
おいしい一皿! ホーリーバジルで作るひき肉炒めを作ろう
ごはんが進む甘辛い味に、ホーリーバジルの爽やかな香りが口に広がる一皿、ホーリーバジル香るおいしい炒め物を作りましょう。
【材料】3人分
〇合挽き肉 300g
〇タマネギ 1/2個
〇パプリカ(赤と黄)各1/4個
〇ニンニク 1片
〇卵 3個
〇サラダ油 適量
〇ご飯 適量
〇コショウ 適量
〇ホーリーバジルの葉 5~10g程度(量はお好みで調整してください)
〇調味料(全部合わせて準備しておくとよい)
- オイスターソース 大さじ1
- レモン汁 大さじ1
- しょうゆ 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 酒 大さじ1
- 鶏ガラスープの素 小さじ1
【作り方】
- フライパンにサラダ油を適量入れて、目玉焼きを作っておく
- フライパンにサラダ油とニンニクを入れて、香りが立つまで炒める。そのあと、タマネギを入れて炒める
- 合挽き肉を入れて炒め、色が変わったら、パプリカを入れて炒める
- 調味料を入れてひと煮立ちさせたら、火を止め、最後にホーリーバジルを入れて、さっと混ぜ合わせる
バジルは熱に弱く、すぐ黒くなってしまいますので、最後に入れましょう - お皿に、ご飯と作った具材を入れ、目玉焼きをのせて完成!
お好みでコショウとホーリーバジルを散らしても♪
おいしく仕上げるコツは、ホーリーバジルの量。最初は控えめに作って、物足りないと感じたら追いバジルがおすすめ! ぜひ試してみてくださいね。
自分で育てたハーブを使うと、味もまた格別ですよ♪
Credit
写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)
花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/
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