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お正月におすすめ! 一年の無病息災を願って、ハーブのお屠蘇を作ろう

お正月におすすめ! 一年の無病息災を願って、ハーブのお屠蘇を作ろう

元日の朝にいただくお酒、お屠蘇。今年はハーブやスパイスをたっぷり使用した、ハーブのお屠蘇を作ってみませんか? ここでは、シナモンやクローブ、ローズヒップなどのハーブ・スパイス類を使ったお屠蘇の作り方を、ガーデンセラピーを学べる教室『花音の森』代表・堀久恵さんにご紹介いただきます。

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お屠蘇とは?

お屠蘇は本来、数種類の生薬を調合した屠蘇散(屠蘇延命散)を酒やみりんに漬けた、薬草酒の一つ。邪気を払い、一年の無病息災を祈る、元日にいただくお酒です。

屠蘇とは、「邪気を屠(ほふ)り、心身を蘇(よみがえ)らせる」という意味があるそうですが、お正月に飲まれるお屠蘇は、一般に桂枝(ニッケイの樹皮/シナモン)・陳皮(みかんの皮)・茴香(ウイキョウの果実)・丁字(チョウジノキの花のつぼみ/クローブ)などの生薬の力を活用したもので、身体を温める作用や、胃腸の働きを助ける作用があり、風邪の予防にも効果があるといわれます。もともとお屠蘇は、平安時代に中国(唐)から日本へ伝わった風習ですので、中国漢方で用いられる薬草がメインになり、屠蘇散に含まれる薬草は、地域やその時代によって異なるようです。

お屠蘇をアレンジ! ハーブのお屠蘇の材料は?

お屠蘇に使う屠蘇散は、お正月近くになると薬局などで袋に入ったものが売られていますが、入っているものは、シナモンやクローブなどの「ハーブ」です。ハーブとは、生活に役立つ香りのある植物の総称。風邪の予防や消化促進など、心身をケアすることができる植物ですから、生薬と似たような使い方ができると考えていいのではないでしょうか?

というわけで、お屠蘇をアレンジして、ハーブのお屠蘇を作ってみましょう!

【材料】

◯ハーブやスパイス類

ハーブやスパイス類
左上から時計回りに、クローブ・シナモン(カシア)・カルダモン・ジンジャー・タカノツメ・ローズヒップ。

◯クローブ 5つ

消化促進作用・抗酸化作用のほか鎮痛作用もあり、歯の痛み止めに使われることも。人によっては「歯医者さんのにおい」と感じるかもしれません。単品だと薬っぽくて飲みにくいので、他のものとブレンドして使います。

◯シナモン 1本

血行促進・強壮作用があり、体を温め、体の機能を活発にしてくれます。精神的に疲れた時にもおすすめのスパイスです。シナモンは小さく砕いて準備しましょう。

◯カルダモン 3つ

消化促進・健胃作用があり、唾液や胃液の分泌を促してくれます。食欲がないとき・逆に食べすぎた時、どちらにも作用してくれますよ。こちらも香りがかなり強いので、量に注意してください。サヤを割って実を出しておきます。サヤも一緒に使います。

◯タカノツメ 1本

発汗作用・消化促進作用があります。辛み成分は胎座(たいざ)という、白く綿のようになっている部分に含まれるので、中身は出さず、そのまま使いましょう。入れなくても大丈夫です。

◯ジンジャー 小さじ1程度

血行促進・発汗作用があります。乾燥させたジンジャーには、体を温める成分が多く含まれますので、冷え性の人は乾燥したジンジャーを摂取しましょう。

◯ローズヒップ 小さじ1~2

ビタミンCがレモンの10倍含まれるともいわれ、肌荒れやシミを防ぐ作用も期待できるハーブ。風邪や貧血の予防・目の疲れを緩和したいときにもおすすめ。

すべて乾燥したもの・食品用を用意しましょう。また、手に入りにくいものがあったら、入手しやすいハーブやスパイスで代用してもOKです。

◯ビン 150ml用(煮沸消毒しておく)

◯本みりん 150ml

本みりんとビン

ここで大事になるのが、みりんの選び方。“みりん調味料”ではなく、必ず“本みりん”をご用意ください。また日本酒でも作れますし、本みりんと日本酒を混ぜてもOK! お好みの味を見つけてください。

簡単! ハーブのお屠蘇の作り方

材料が揃ったら、あとの作り方はとっても簡単!

1. ビンの中にすべての材料を入れる

材料がそろったら、あとの作り方はとっても簡単! 1、ビンの中にすべての材料を入れる

2. その中に本みりんを注いで、数回振って馴染ませたら完成!

お屠蘇は31日の夜に仕込み、1日の朝にいただくくらいの抽出時間(7~8時間)で十分です。抽出時間が長くなると、苦みやえぐみが出たりしますので、ご注意ください。

コロナ禍で自粛が求められるお正月ですが、ぜひオリジナルのハーブのお屠蘇を楽しんでみてください!

<注意点>

自然の恵みが詰まったハーブですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、大量に摂取することは控え、自己責任でお楽しみください。

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