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フラワー&フォトスタイリスト、海野美規さんのWeb上アレンジメントレッスン。季節の花をサラリと活ける感覚を身につけて、素敵な大人になりましょう。むずかしい決まりやテクニックは一切なし。ちょっとしたコツと自由な発想で、アレンジメントが楽しく、上手になりますよ。今回は厳しい残暑に涼を感じさせてくれるフェイク氷のひんやりアレンジです。

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残暑が厳しい日に

今年の夏は暑いと予想されていましたが、ここまで暑くなるとは! 猛暑日と熱帯夜が続き、お疲れになった方も多いのではないでしょうか。

残暑も厳しいようです。秋が待ち遠しいですね。そこで、アレンジメントでは少し初秋の風を感じられる色の花を使って、涼やかな雰囲気を楽しみませんか。食欲のない朝ごはんのテーブルや、暑い盛りのおやつタイムに、涼しげなアレンジで、リフレッシュしてくださいね。

涼の演出効果もあり、花留めの効果もあり!
フェイク氷

フェイク氷

氷ザックザックの様子は、いかにも涼しそう~! ですよね。でも氷は当然、すぐ溶けてしまいます。

そこで、ディスプレイ用の氷を使います。この氷はアクリルでできていますが、見た目は氷そのもの。器にたっぷり入れると、あの“氷ザックザック”が演出できます。通販サイトなどで数百円から購入できます。

器にたっぷりとアクリルの氷を入れて、水を張ります。このアクリル氷は、見た目に涼しさを感じさせてくれるだけでなく、花留めとしても活躍してくれます。

器にしたのは、陶器のサラダボウルです。氷たっぷりザクザクの雰囲気にしました。

セロファンでも代用できます! 

セロファンのフェイク氷

アクリル氷の他に、氷に見える(⁉︎)アイデアをご紹介します。

セロファンを使います。

セロファンのフェイク氷

少し多めにカットしたセロファンを、クシャクシャと丸めます。所々セロファンテープで留めましょう。器の中に丸めたセロファンを入れ、内側側面に、2~3カ所軽くセロファンテープで留めて、浮かんでこないようにします。

セロファンのフェイク氷

水を入れてでき上がりです。セロファンも一見、氷のように見えますし、花留めとしても使えます。

フェイク氷で涼やかカラフルアレンジ

使った花

アレンジの花材
  • セルリア
  • ジニア
  • ランタナ
  • 金水引
  • ミントなど

セルリアは、ヤマモガシ科の植物です。南アフリカ原産。オーストラリアで生産されて日本に輸入されています。オーストラリアでは冬の開花ですが、輸入切り花は日本では5月から8月に出回ります。

カサカサした感触と、ふわふわした部分があって、とてもユニークな花です。ドライフラワーとしても人気があります。

別名は「ブラッシングブライド」(頬を染めた花嫁)。故ダイアナ妃のウエディングブーケに選ばれた花の一つでした。

手順

  1. 器にアクリル氷を入れて水を張ります。
    フェイク氷を使ったアレンジ
  2. セルリアをメインにして、氷に挿していきます。
    フェイク氷を使ったアレンジ
  3. ジニア、ランタナ、金水引などの花を入れます。
    フェイク氷を使ったアレンジ
  4. ミントなどのグリーンを添えて完成です。
    フェイク氷を使ったアレンジ
フェイク氷を使ったアレンジ

器も食器を使っているので、食卓にぴったりのアレンジですよ。

ガラスの器でより涼やかに

別バージョンとして、小ぶりのガラスの器でアレンジしました。

ガラスの器のアレンジ

使った花と、アクリル氷は同じです。ガラスの器のほうが、より涼やかな印象になるでしょうか。お手持ちの食器で、ぜひアレンジしてください。

フェイク氷を使ったアレンジ

カラフルな朝食、氷ザクザクのフルーツジュース

フレッシュジュース

蒸し蒸しと湿気を帯びた暑い朝。この夏は熱帯夜も続きます。

朝起きて、あまり食べたくないなと思っても、カラフルな朝食を見ると、ちょっと楽しい気分になりますね! 自然とお腹も空いてきませんか?

タイ・バンコクのマンダリンオリエンタルホテル。チャオプラヤ川のほとりにたたずむリバーサイドテラスでの朝食は、蒸し暑さも忘れるくらい、目にも鮮やかで美味しそうです。

バンコクといえば、高温多湿の気候。テラス席はちょっと・・・と思うのですが、レストランがオープンする時間に合わせて早起き。身支度をして、一番乗りでリバーサイドの席に着くと、静かな朝のひとときをゆっくりと満喫できます。朝のリバーサイドは、意外と涼しいですし。私は旅行中、この時間が一番好きでした。

タイ・バンコクのマンダリンオリエンタルホテル

フルーツジュースは、何種類あるのかなと数えたくなるくらいたくさんのジャグが、ザックザックの氷に冷やされて、カラフルに並んでいます。朝のスタートに、新鮮なジュースは嬉しいですよね。

ポメロ(文旦)
日本では文旦として知られるポメロ。Romix Image/Shutterstock.com

私が一番気に入ったのは、「ポメロ」のジュース。ポメロは、日本では文旦として馴染みのある大きな柑橘系のフルーツです。初めてのポメロ100%のジュースは、苦味もなく、ほどよく甘く酸味があって、こんなに美味しいフレッシュジュースは初めて! というくらい感動する味でした。

ホテルの朝食

新鮮なフルーツ、パンケーキに添えられた色とりどりのジャム、色鮮やかなオムレツ、パリパリのフレッシュグリーンのサラダ、こんがり焼けたソーセージ、真っ白なおかゆ、こんがりキツネ色のパン、とても幸せな朝食の色です。

フェイク氷のアレンジ

ホテルのように朝ごはんを用意するのは大変ですが、フラワーアレンジメントを食卓に添えれば、幸せな朝食の色が手軽に叶いますよ。

まだまだ残暑が厳しいようです。ザクザク氷とちょっと秋の気配を感じる花アレンジで、カラフルに食卓を飾ってください。

Credit

写真・文/海野美規(Unno Miki)
パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
http://www.annegarden.jp

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