簡単でおしゃれ♪ ヒマワリの南仏プロヴァンス風|花のある週末、はじめませんか Vol.4
はじめまして! 「ウィークエンドフラワー」プロデューサーの小川典子です。こちらでは、旬の季節に楽しみたい花の、“長もちさせるハウツー”や“簡単おしゃれなコーディネイトのコツ”をお伝えしていきます。花瓶がなくても大丈夫。少しの花材と身近な雑貨を組み合わせて、家のなかに自分のお気に入りの花コーナーを作ってみませんか?
目次
週末は旬の花を飾って
「花のある暮らし」には憧れるけれど、実際には忙しくてなかなか…という方もきっと多いですよね。そんな方にぜひおすすめしたいのが、こちらで紹介する「ウィークエンドフラワー 花と素敵な週末を」というライフスタイル。
たとえば週末の朝に、少しだけゆっくりと、リビングや食卓に花を飾るひとときがあるだけで、すがすがしい気持ちになってリフレッシュできたり、心穏やかな時間に思いのほか癒やされたり…! そう、季節の花々が、忙しい日常をやさしくリセットし、心の余裕を取り戻してくれるように感じるんです。美しく咲き開く花に思わず微笑んだり、家族の笑顔や会話が増えたり、それこそが“花のある暮らしの素敵“だと思いませんか。
旬の食材にエネルギーがあるように、旬の花からも自然のパワーをもらえます。普段はちょっと高いかしら…と思っている花も、旬の季節にはお買い得になります。ぜひ、今度の週末は、花屋さんをのぞいてみてください。
7月のおすすめは「ヒマワリ」
7月のウィークエンドフラワー.ヒマワリ(向日葵、sunflower )
・原産国:北アメリカ
・主な生産地:千葉県、愛知県、北海道
梅雨が明けると、いよいよ夏本番ですね! 夏のシンボルフラワーといえば、そう、「ヒマワリ」。こよなく愛される太陽の花です。
圧倒的な存在感のヒマワリは、無造作に束ねて、わっといけるだけで絵になる花。まさにゴッホの代表作「ひまわり」そのものですね。孤高の天才画家ゴッホ、パリの都会暮らしに疲れてしまい、人生の光を求めて移住した地は南仏アルルでした。アルルで出合ったヒマワリの姿は、ゴッホにとって、まさに心に咲く太陽だったことでしょう。
今回は、ゴッホの絵画にインスパイアされたその名も‘ゴッホのヒマワリ’(=パナッシュ)というヒマワリをチョイス(画像左側のヒマワリ)。やや小ぶりで半八重咲きの花形で、他の種類のヒマワリはもちろん、季節の花やグリーンとも組み合わせやすい品種です。
そして、ちょっと合わせるだけで、小さなアレンジがぐぐっとおしゃれになってしまう、魔法の花材を紹介しましょう。
ずばり、ベリー系の「実もの」です! 今回、組み合わせたのは、今が旬のブラックベリー。ほかには、枝もので出回るブルーベリーや、赤いゼリーのような実のスグリなどもおすすめです。みずみずしい実をプラスするだけで、なんとも小洒落た雰囲気になるから不思議です。
夏の始まりに旺盛な、ハーブたちもヒマワリと相性抜群! 写真で合わせたのはオレガノ。そのほか、ミントやゼラニウムなどもよく合います。清涼感あふれるス~っとした香りと明るい黄緑色が、爽やかな風を運んできてくれますよ。
ヒマワリの生産地は、千葉県が有名です。なんと、ヒマワリ全体の40%以上が千葉県産だそう。驚きですね。そのヒマワリの産地ではハーブの栽培も盛ん! 同じ土地で育つ植物同士は相性もよいので、花選びのヒントにもなります。
■材料(花材費合計=1000~1500円)
●花材(写真左から)
ブラックベリー/1~2本
ヒマワリ‘ゴッホのヒマワリ’(パナッシュ)/1本
ヒマワリ‘ビンセントオレンジ’/1本
オレガノ・ディクタムナス/ 1本
●器について
使用したものは、薬瓶のようなこげ茶色の器です。昨今人気のヴィンテージ風インテリアでブレイク中の薬瓶は、ひとつあると、カジュアルにも、ちょっとクラシカルな雰囲気にも使えて便利です。ドライフラワーやワイルドフラワーにもよく似合いますよ!
花器はそのままテーブルや棚に飾ってもよいですが、トレーやお皿などを下に1枚敷くと、“しつらえ感”が出ます。小さな花あしらいが、素敵に見えること請け合いです。
■3ステップでアレンジ
①ブラックベリーの茎の下の方の葉は、水に浸からないように取り除き、葉の美しさを生かしながら、実が前方&左右どちらかに、うっとりと垂れ下がるようにあしらいます。
②2本のヒマワリは、顔が横並びにならないように。少し段差をつけていけます。1輪は器の縁に花を載せるくらいの長さにすると、アレンジに安定感が出ます。
③オレガノを2等分くらいに小分けにし、ヒマワリとブラックベリーの間を繋ぐようにあしらえば、できあがり!
これだけ気をつければ花はぐっと長もち♪
✔ 花をいける器は、きれいに洗って清潔に。
✔ 茎はよく切れる「花専用のハサミ」か「フローリストナイフ」で、スパッと斜めにカットしましょう。水を吸う面積が大きくなり、花もちが違ってきます。
✔ 水に浸かる部分の葉は取り除きましょう。葉が浸かっていると、水が早く濁る原因になります。
✔ 最近は花を購入すると「切花鮮度保持剤」の小袋を付けてくれるフラワーショップが増えました。花を咲かせる栄養補給と、水の中のバクテリアの繁殖を抑える効果があり、花をぐっと長く楽しめます。正しく希釈して活用しましょう! 鮮度保持剤を入れた場合は、花器の水替えは3~4日にいちどで大丈夫です。
✔ なるべく、直射日光が当たらず、エアコンの風が直接当たらない、涼しい場所に飾るとよいでしょう。タバコや線香などの煙、果物から出るエチレンガスは苦手なので、近づけない方がベターです。
テーマを決めて、シーンを演出してみて
花をアレンジしたり、テーブルコーディネイトをする際は、さっくりとテーマを決めると、花選びやスタイリングがしやすくなります。
今回のテーマは、“ヒマワリの南仏プロヴァンス風”。夏が旬の野菜をたっぷり入れたラタトゥイユと、冷やした白ワインに合わせてみました。テーブルにヒマワリ色のお皿やランチョンマット、ペーパーナプキンなど黄色のアクセントがあると、よりヒマワリのアレンジと一体感が出て素敵です!
さあ、気分は南仏で過ごすバカンス、花のあるテーブルで心に旅をさせましょう(妄想とも言います・笑)。
ウィークエンドに向けて、お気に入りのヒマワリを探しにフラワーショップをのぞいてみませんか?! ではでは皆さま、花と素敵な週末を。
Credit
小川典子
(一社)花の国日本協議会プロモーション推進室長/
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