みなさんはガーデンセラピーという言葉はご存知ですか。高齢化が止まらない昨今では、年を重ねても健康で自立した生活が営めるように、健康寿命への意識が高まっています。そして、健康寿命を延ばす方法の一つとして注目されているのが「ガーデンセラピー」なんです。今回は、ガーデンセラピーの基礎についてみなさんにご紹介します。
6つの療法で、心も体も健康になろう!
ガーデンセラピーとは、植物を育てたり、触れ合いを通じて、ストレスなどを和らげ、心身の健康を得るものです。植物と接することで人との繋がりもでき、コミュニケーションも生まれます。ガーデンセラピーには、6つの療法が直接関係しています。間接的には動物療法(アニマルセラピー)なども含まれます。


芸術活動を通じた健康促進。写真撮影、陶芸制作、ダンス、詩歌、書道、箱庭づくりなど。

植物が放つ香りを活用して健康増進、精神的な癒やしなどをはかります。

野菜やハーブを育て、食事量やバランスなどを調節し、病気の療養や予防をはかります。

さまざまな慢性疾患、障害、脳卒中後遺症などに取り入れられています。

植物を育てる作業療法を中心に、さまざまな有効な療法が併用されます。

森の中を歩くことで、健全な体の維持と精神的な快適性の向上を目指します。
五感の満足と七浴の充足
人は5つの感覚(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を通じて、外界の状態を認識します。この感覚により行動、思考などさまざまな感情が生まれます。この「五感」を満足させることがガーデンのプランニングのキーワードとなります
さらにガーデンセラピーを考える際には、7つの「浴」を意識しましょう。「浴」とは浴びるという意味で、昔から療養所は、森の中や海の近辺につくられてきました。自然のもつ生きる力を得るために、環境づくりがいかに大切かが分かります。

ガーデンセラピーに有効な植物
ガーデンセラピーに有効な植物は非常に幅広く、ガーデニングに登場する植物すべて、ということになります。各療法によって、より有効な植物は異なりますが、ここでは食事療法と芳香療法での効果的な植物をご紹介します。
近頃、キッチンガーデンの人気が高まっています。野菜を育てて食べることは園芸療法と食事療法に繋がります。芳香療法には、香りのよいハーブ類が最適です。

Laurus nobilis
クスノキ科 ゲッケイジュ属
葉は食欲の増進や消化を助け、肝臓を強くする効果があるといわれている。勝利、栄光のシンボル樹。

Rosmarinus officinalis
シソ科 マンネンロウ属
消臭効果や抗菌作用、抗酸化作用に優れ、鎮静作用もある。飲用、ポプリ、防腐剤など多くの用途がある。

Backhousia citriodora
フトモモ科 バクホウシア属
精油には高い抗菌性があり、濃い精油は人間の肌にも害となるが、薄めれば免疫障害に効果がある。お茶としても使える。

Aloysia citrodora
ニシキギ科 ニシキギ属
飲料にレモン風味を加えるのに使われる。ハーブティーやシャーベットにも。精油は、香水、石けん、化粧品の香料になる。
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