おうちで過ごす時間に、ハーブの柔らかい香りを感じてみませんか? 今回は、ガーデンセラピーを学べる教室「花音」代表・堀久恵さんに、香り袋・サシェの作り方をご紹介いただきます。ドライハーブを数種類混ぜて、袋に入れるだけの簡単アイテムですが、ハーブの香りがお部屋に広がり、リラックスできますよ。
目次
サシェって?
サシェとは、フランス語で香料や乾燥ハーブを詰めた小さな香り袋のこと。外袋は、形や素材など、さまざまなバリエーションを自由に楽しむことができます。アンティークショップで見つけたこのサシェの外袋に一目ぼれして、買って来ました。
この四角タイプなら、簡単に縫えそうなので、気に入った布で作っても楽しそうですね。
また、サシェの中身は乾燥させたハーブを使うので、香りがマイルドです。よく使用される植物由来の香りのもと・精油(エッセンシャルオイル)も自然の香りですが、エキスが凝縮されたものなので、ドライハーブのほうが格段に香りが穏やか、という特徴があります。合成香料などの強すぎる香りが苦手な方、ほんのり香りを楽しみたいという方には、おすすめのアイテムです。
サシェの使い方は?
クローゼットや引き出しに
気に入った香りを使ったサシェは、クローゼットに吊るしたり、洋服やタオル類の引き出しに入れておくのもおすすめです。
ハンガーにかけて使用しています。ほんのりハーブの香りがします。レモングラスやシトロネラなどのハーブや精油を使用すると、防虫作用も。
カーテンに
カーテンフックに吊しておくと、風に乗ってハーブの優しい香りが部屋に広がります。またサシェに触れると香りが立ちますから、開閉がちょっと楽しみになります。
ドアに
ドアノブに吊しておくと、カーテン同様、開け閉めのときに香りが立ちます。
サシェの元・ドライハーブについて
サシェの香りのもとは、乾燥させたハーブ。
私はハーブティー用のハーブを使用していますが、クラフト用のハーブでもOK! ドライハーブは、ハーブ専門店で購入可能です。インターネット通販でも手に入ります。
ハーブによって香りの強弱があります。サシェにするのは、香りが強いものがおすすめです。特にローズやラベンダー、カモミールなど、お花のハーブは、比較的香りが強いものが多いです。
今回使用したのは
- ローズ
- ラベンダー
- レモングラス
の3種類です。
3種類を混ぜた理由は、混ぜたほうがそれぞれの香りの角が取れて、マイルドになるから。ラベンダーだけより、ラベンダーにレモングラス、ローズと、追加すればするほど、お互いを引き立て合ってくれます。意外に思われるかもしれませんが、まずは、2~3種類を混ぜてみるのがおすすめですよ。
また、香りを楽しむ場合は、効能はあまり考えず、好きな香りを選ぶことがポイント。例えば、ラベンダーの香りがあまり好きでないのに、「よく眠りたいから」と無理して使ったとしましょう。果たして、よく眠れるでしょうか? きっと、香りが気になってイライラもやもや、リラックスして安眠…とはなりにくいはず。いい香りだな~と感じることで、ストレスを減らすホルモン物質が出るのですから、ぜひ、好きな香りをセレクトしてみてくださいね。
簡単! 香り袋・サシェの作り方
材料(サシェ2つ分)
- ドライハーブ 180g(お好みのもの2~3種類を合わせると〇。用意するのが難しい場合は1種類でも大丈夫です)
- 不織布の袋(だしやお茶を入れるパック) 3枚
- お好みのサシェ袋 2つ
大サイズ:縦18×横14cm/小サイズ:縦14×横10cm
ドライハーブをブレンドします
用意したドライハーブをブレンドします。ハーブを計量してみると、グラム数と見た目のかさが比例しないことに気が付くと思います。例えばローズ30gとラベンダー30gでは、かなりかさが違ってきます。サシェ袋に詰めた時に、ある程度ふくらんだほうが見た目がよい場合には、ローズやレモングラスなどを使用すると、かさが増します。
今回私は、レモングラス80g・ローズ60g・ラベンダー40g(合計180g)で作りました。ただし、前述の通り、好きな香りを多めにしたほうがリラックス作用は高まりますので、ラベンダーの香りが好きな人は、ラベンダーを多め…など、お好みで作ってみてください。
不織布の袋に詰めます
3枚の不織布の袋に、各60gずつ詰めて、しっかりふたをかぶせます。
詰めたハーブをサシェ袋に入れます
大きいものには2つ、小さいものには1つ入れます。
完成です
香りに飽きてきたら、お手持ちの精油(エッセンシャルオイル)を加えるのもいいですね。
ローズやラベンダーを収穫してドライにしてみよう
私は、自分の庭で収穫したハーブをドライにしたものは、今回のサシェのようなクラフトアイテムに使用することにしています。
ラベンダーやローズ、カモミールなどの花がおすすめです。バラのシーズンには、原種に近いタイプやオールドローズ、香りの強いタイプのバラを選んで、ドライにしてみるのもいいですね。日陰でカラッとしっかり乾燥させたら、サシェなどの材料に使えますよ。
サシェを楽しむ際の注意点
ドライハーブは形が変わらないので、ずっとそのまま使えそうな気がしますが、香りがしなくなったら、取り換え時です。中身のハーブを新しいものに替えましょう。香りがないものを長くそのままにしておくと、カビや虫が発生することもありますから、気を付けてくださいね。
Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -
ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
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