ガーデンローズが綺麗! “ピエール・ド・ロンサール” 春夏秋冬 旬の花を探しに Vol.14
フラワーショップ「Bear(ベア)」の熊坂英明が届ける、花の最旬ニュース。花市場で出合った旬の花からセレクトした、珍しかったりおもしろかったりする花やグリーン、実ものを、独自の視点で語り、紡ぎ、ブーケやアレンジで紹介していきます。
目次
大詩人の名をもつ可憐なバラ
ピエール・ド・ロンサール
ピエール・ド・ロンサールは
フランスのルネッサンス期の抒情詩人
若い時に難聴になった詩人で
バラのことを題材にしたポエムを
多く残していることから
このバラを作出したフランスの育種会社
「メイアン」が名付けたそうだ

ロゼット咲きであまり香りはなく
育てやすく、病気にも強いので
ガーデンローズの入門として人気を博し
2006年に殿堂入りしている
いろんなところで
この”ピエール・ド・ロンサール”が咲いて
SNSなどでもよく見かける
園芸品種と切花品種
バラには園芸向きの品種と
切花向きの品種があり
切花の場合は素直にまっすぐ伸びて
ステム(茎)が固いものが向いている
この”ピエール・ド・ロンサール”も
切花としての出荷はほとんどない
生花店に並ぶバラの品種と
園芸家が好むバラに差があるのは
向き不向きがあるからなのだ
しかしバラを愛する人たちは
これらの綺麗なバラたちを
切花として育てるために
膨大な時間とお金と
愛情をもって努力している
ふだん何気なく買っている他の花も
切花として育ててくれる
生産者たちがいるおかげで
私たちも店頭に並べることが
できるのである

庭の草木を摘み取ったように
今回のバラはもともとバラの生産者
ではないところからの出荷なので
花の開花具合や長さもまちまちで
キチッと揃っているものよりも
ナチュラルな印象が良かったので
大きめのバスケットに
庭に咲いているような
スモークツリーやトサミズキなどの
枝などと一緒に
摘み取ったようにざっくりと

枝やバラをあえて交錯するように配置して
花の向きや高さ、密度に
変化をつけることで
開き方の違うバラたちが
心地よいリズムを作ってくれる

自分にはバラで素敵なポエムを謳う力はない
「明日のことは考えず、今日のためにバラを集めよう」
花たちの声なき声を訊いて

Credit

熊坂英明
『ベア(Bear)』主宰。1997年より家業の生花店(東京・方南町)を継ぎ、短期渡欧や独学でヨーロピアンデザインを学ぶ。色、香り、形などで本質を感じる“花”をコンセプトに、多種多彩な花を品よく紡ぐスタイルが人気。黒と茶でまとめられたシックでスタイリッシュなショップには、同じ花でも季節によって産地を使い分ける、こだわりの花が並ぶ。ウエディングやディスプレイなども手掛けるほか、旬のおすすめ花を本サイトで発信中。
http://www.fs-bear.com
https://www.instagram.com/bearflower_scape
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