アルコール消毒液が品薄で、手に入らない中、ウイルス感染を予防するために、まずやることはしっかりした手洗い! 使用するハンドソープに、植物100%でできた精油を加えることで、抗菌・抗ウィルス作用のある手作りハンドソープができますよ。今回は、抗菌・抗ウイルス作用のある精油をご紹介していきますね。

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精油の抗ウィルス・抗菌作用について

精油のなかには抗菌・抗ウイルス作用があるものがあります。精油は人の暮らしの中で古くから利用されており、長い歴史のなかで病気やケガに対して精油が何らかの効果があることが経験的に知られてきましたが、近年では科学的な実験によってその効果が客観的に証明されています。

こうした科学的な根拠のことを「エビデンス」と呼びますが、精油のなかにはウイルスに対する効果のエビデンスを持つものがいくつかあります。例えばインフルエンザウイルスに関しては、ウイルスへの精油の直接添加、また芳香暴露実験によって、ティートリー、ラベンサラ、ユーカリ・ラディアタの3種の精油にインフルエンザウイルスの増殖抑制効果があることが明らかになり、論文として発表されています。

そこで、期待が高まるのが新型コロナウイルスへの精油の効果ですが、残念ながら新型コロナウイルスに関してはまだ研究が不十分で、日本アロマセラピー学会でも「新型コロナウイルスに直接的な抗ウィルス作用を示したエヴィデンスは、当学会が知る限りではありません。したがって、現時点では、「新型コロナウイルスに精油が有効である」とするには時期早尚であるとするのが、日本アロマセラピー学会の統一見解です。」(一般社団法人日本アロマセラピー学会HPより引用)としています。

研究が進んで、ウイルスに対して私たちが家庭でできるような、精油による対策が増えれば嬉しいですね。

さて、とはいえいくつかの精油に抗菌・抗ウイルス作用があることはエビデンスが得られており、この時期は風邪やインフルエンザなども流行してきますので、精油を上手に使ってウイルス予防対策ができれば安心ですね。

精油の基本知識

精油の基本知識

そもそも精油とはどんなものかというと、精油は「エッセンシャルオイル」とも言われ、アロマテラピー(芳香療法)で使われる香りの‘もと’です。

もう少し詳しく言うと、精油は、植物(ハーブ)の花・果皮・果実・根・葉など、さまざまな部位から抽出された、香りを持った天然の揮発性物質で、アルコールや水などは一切添加されていない、純度100%のものを精油と呼びます。

精油の香り成分は、数十~数百種類の化学成分から構成され、植物それぞれが異なる成分構成で異なる特徴を持っているため、作用が変わるのが面白いところ! 前述したような抗菌・抗ウイルス作用を持つものもあれば、気持ちを落ち着ける鎮静作用を持つもの、気持ちを高める高揚作用を持つ植物もあるのです。それを組み合わせて、健康や暮らしに役立てようという自然療法の一つがアロマテラピーです。

精油を購入する時に注意していただきたいこと

精油を購入する時に注意していただきたいこと

例えばラベンダーは、1株の花を摘んで、精油になるのは、たったの1〜2mmほど。この写真の量では、1mmも取れません。そのくらい花の量が必要になるため、1本の精油は高価になりますが、精油は、植物が持つ100%成分であるからこそ、“抗菌作用”や“抗ウイルス作用”などの効果が発揮されます。

「アロマオイル」「フレグランスオイル」など、合成してつくられた香りや、「アロマ」と名のつく商品名もたくさんありますので、購入される際には、必ず100%天然精油であることをご確認くださいね。

そして、精油も新型コロナウイルスの影響で、売り切れが出てきています。先ほど記載した通り、天然の植物から採れるものなので、花の咲く時期は限られますし、すぐに量産できるものではありません。ハンドソープを作ったり、香りを活用するにも、始めは2~3本あれば充分ですから、慌てず、気に入った精油を見つけてください。

また、天然の芳香成分は揮発します。揮発したらせっかくの抗菌などの作用もなくなってしまいますから、大量に買うのではなく、少量をこまめに買い足すようにしましょう。

精油入りのウイルス対策オリジナルハンドソープ

抗ウイルス・抗菌作用のある精油をハンドソープに加えると、成分と共に、香りも楽しめるオリジナルハンドソープが簡単に手作りできちゃいます。

庭の仕事をしていると手が汚れるので、以前、洗浄力の強いハンドソープを使っていた時期がありました。ですが、手洗いした後のガサガサが気になり、ハンドクリームとセットでケアをしていたものの、段々とおっくうになってしまいまして…いろいろと試してみた結果、今は低刺激のハンドソープを気に入って使っています。

石けん素地と水だけでできていて、殺菌成分・合成香料、保存料などの添加物も一切入っていない

これは、石けん素地と水だけでできていて、殺菌成分・合成香料、保存料などの添加物も一切入っていないものです。洗浄力や殺菌力はありませんが、皮膚には多種類の「常在菌」が存在していることや、手洗い(水洗い)でしっかり洗えば、ある程度はきれいになることから、私はこれをセレクトしています。

もう1つ、このソープを気に入っている点は、無香料であること。

私は、ここに精油を加えて、オリジナルハンドソープを作っています。ウイルス対策にオススメの抗ウイルス・抗菌作用のある精油は以下の通りです。

【手に入りやすい抗ウイルス・抗菌作用のある精油はこちら】

◯ティートリー

◯ヒノキ

◯ヒバ

◯ペパーミント

◯ユーカリ(グロブルス・ラディア―タ)

◯ラベンサラ

◯ラベンダー

◯レモン

◯レモングラス

◯ローズマリー(1.8シネオール)

精油入りのウイルス対策オリジナルハンドソープ
アロマハンドソープの作り方はこちらの記事もご参照ください→https://gardenstory.jp/lifestyle/17245

この中から、気に入った香りを1~3種類選んで、作ってみましょう。

作り方は簡単。 まず、ハンドソープの量に対して、希釈濃度1%になる精油の量を計算しておきます(200mlなら40滴。100mlなら20滴です)。ハンドソープをビーカーに入れて、その中にお好みの精油を計算した量だけ垂らし、竹串などでよく混ぜます。そして、容器に移し替えて完成です。

小さい容器に入れて持ち歩けたら、消毒液がなくても安心ですね。

今回は、抗菌抗ウイルス作用のある精油を使いましたが、夏場は清涼感のあるペパーミントの香りを楽しんだりと、時期や気分によって、いろいろなバリエーションで作れますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

*紹介している濃度は大人用になります。6歳以下のお子様には使用しないでください。また、15歳未満のお子様が使う場合は、精油の量を大人の半量~1/3程度に変更してください。

植物で免疫力を上げる「ガーデンセラピー」

新型コロナウイルスに関する情報が、たくさん報道されていますが、日頃から、病気に対しての抵抗力(免疫力)をあげておくことが大切だなと感じています。これを機会に、生活習慣を見直してみませんか?

まずは、規則正しい生活をし、睡眠をしっかり取り、栄養のバランスを考えた食事をすること。その上で、アロマセラピーやハーブティー、ガーデニング、森林浴など、ストレスをケアし、免疫力を上げる自然療法「ガーデンセラピー」を生活に取り入れていきましょう!

今後も、簡単にできる楽しみ方をご紹介していきますね。

<注意点>

・自然の恵みが詰まった精油ですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあります。使用する前に、かかりつけの医師にご相談ください。

・精油は薬ではありません。健康状態が気になる方も医師にご相談ください。

・精油を用いて作ったものは、ご自身が製造者であり使用者となります。自己責任でご活用ください。

Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

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