フラワーショップ「Bear(ベア)」の熊坂英明が届ける、花の最旬ニュース。花市で出合った旬の花からセレクトした、珍しかったりおもしろかったりする花やグリーン、実ものを、独自の視点で語り、紡ぎ、ブーケやアレンジで紹介していきます。
野ブドウのつる
野ブドウは藪の中などで
よく見ると生えている植物
栽培しているというよりは
生産者の近くで生えていて
実がついていて綺麗だから
少し出荷してみようか
そんな感じで
たまに市場で見かける
都会にいると雑草や
なんでもない草花などに
郷愁や自然を感じることが多い
毎年丸坊主に切り詰められてしまう
街路樹やびっしりと整列した
花壇の花には植物としての
エネルギーを感じられないかもしれない
昨今の草花ブームはあまりにも
人為的に作られた華やかな花たちに
ちょっと疲れてきたせいでもあるのか
観葉植物なども画一的な規格ものよりも
曲がっていたり傷ついていたり
その植物の生き様を感じられるものに
価値を見出す傾向にある気がする
花は毎年進化して
咲かなかったものが咲いたり
見たことのないような形で咲いたり
知っているように見えて
違っていたりするものだ
杓子定規で花と対峙せずに
新しい付き合い方を
育んでいくものである
リンドウは仏花用ですか?
マムはお供えに使うだけのものですか?
白い花は悲しい時だけですか?
花を美しいと感じられるかどうかは
自分の心の在り方にあるような気がする
リンドウにブドウとアマランサスを添えたハンドルバスケット
秋深くなってからのリンドウは
夏のリンドウと違い
綺麗な花をぱっと咲かせる
ピンクの可愛いリンドウを
バスケットいっぱいにいれて
アマランサスとブドウを
アクセントにいれる
この不思議な色合いの実とつるが
ちょっとホッとする
スイッチの役割をする
Credit
熊坂英明
『ベア(Bear)』主宰。1997年より家業の生花店(東京・方南町)を継ぎ、短期渡欧や独学でヨーロピアンデザインを学ぶ。色、香り、形などで本質を感じる“花”をコンセプトに、多種多彩な花を品よく紡ぐスタイルが人気。黒と茶でまとめられたシックでスタイリッシュなショップには、同じ花でも季節によって産地を使い分ける、こだわりの花が並ぶ。ウエディングやディスプレイなども手掛けるほか、旬のおすすめ花を本サイトで発信中。
http://www.fs-bear.com
https://www.instagram.com/bearflower_scape
新着記事
-
ガーデン&ショップ
都立公園を新たな花の魅力で彩る「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」は秋の彩り
新しい発想を生かした花壇デザインを競うコンテスト「東京パークガーデンアワード」。第2回のコンテストは、都立神代植物公園(調布市深大寺)を舞台に一般公開がスタートしています。ここでは、5つのコンテストガ…
-
イベント・ニュース
【スペシャル・イベント】ハロウィン・ディスプレイが秋の庭を彩る「横浜イングリッシュガ…PR
今年のハロウィン(Halloween)は10月31日(木)。秋の深まりとともにカラフルなハロウィン・ディスプレイが楽しい季節です。「横浜イングリッシュガーデン」では、9月14日(土)から「ハロウィン・ディスプレイ」…
-
美容
ざくろ、マカ、橙、黄柏などの力でつるんとなめらかな肌に! 「毛穴対策コスメ」3選
植物の力を閉じ込めたコスメを、長年にわたり雑誌やウェブサイトで美容記事の編集をしてきた徳永幸子さんがご紹介する連載「ボタニカル・パワー」。今回は、肌悩みの中でも多くの人が悩む毛穴問題にフォーカス。黒…