ラベンダーのドライフラワーで、おしゃれなアレンジ・飾り方、アイデアまとめ10選
ラベンダーの季節になったら、咲きたての花でドライフラワーにしてみませんか? 楽しみ方はサシェやスワッグだけではありません。小さくアレンジしたり、壁に掛けるインテリアにしたり…。センスのよい飾り方を、花のアトリエ『グリーンローズ』の松浦奈美子さんに提案してもらいました。市販のドライフラワーでもまねられますよ!
目次
知っておきたい! ラベンダーのこと
ラベンダーのドライフラワーは、花屋さんや園芸店に出回る鉢ものや苗ものを使うと気軽に作れます。そして、その時期がポイント!
ラベンダー畑などでは花期は5~8月(いろいろな種類があり、リレーしながら開花していきます)。でも、鉢ものや苗ものの場合は、それよりももっと早くから出回るんです。
その期間とは、4月下旬~5月中旬。
鉢もののラベンダーは、母の日の贈り物としても利用されることが多いため、露地で開花する時期よりも少し早めなんです。鉢ものは株が大きく、花もたくさん。それに対し、ポット苗の場合は、株は小さめですが、手頃な価格で販売されています。鉢ものや苗もので買って、育てながら、ドライフラワー作りに挑戦してみませんか?
入手しやすいラベンダーはまず、写真↓の「イングリッシュラベンダー」。精油にも使われるほど、ラベンダーのなかではもっとも強く、芳しい香りが特徴です。ドライフラワーになってからも香りを持続させるためのポイントは、このあとで説明しますね。
下の写真↓は「フレンチラベンダー」。ウサギの耳のように、ぴょんと立った“花びら”が特徴。この花びらに見えるものは、じつは花穂を守るために葉が変異したもので、苞葉(ほうよう)と呼ばれます。苞葉は4枚。香りは微香です。
では、ラベンダーでドライフラワーを作るとき、どのタイミングで花を摘むべきでしょう?
香りのよいラベンダーで作る場合は、“花が少し咲き始めたとき”が最適! ラベンダーの香りの成分濃度がもっとも高くなるのは開花直前で、咲きはじめのころなら、香りのよいドライフラワーに仕上がるんです。摘む時間は、晴れた日の朝。ラベンダーに限ることではありませんが、とてもいきいきとした状態で、すぐに乾燥させるにしても、よりきれいなドライフラワーになります。
咲き切ると、香りの成分は空気中に放出され、香りのあるドライフラワーにはなりません。また、満開時には花もぽろぽろと落ちやすくなります…。
ラベンダーをドライフラワーにする作り方は「ラベンダーの、上手なドライフラワーの作り方と簡単アレンジ」をご覧ください。
ラベンダーを、素敵に飾りたい!
きれいに干し上がったラベンダーで、手作りしてみませんか? サシェなどの香り小物にするほかにも、飾って楽しむ方法がさまざまあります。まねやすく、部屋のおしゃれなインテリアになるアイデアを紹介しましょう。
アレンジして飾る
ラベンダーはドライになっても、神秘的な青い色を残します。そこで、赤いバラのドライフラワーと合わせて小さくアレンジ。漆黒を帯びた赤いバラに、ラベンダーの花色がいっそう冴える組み合わせです。器は手もちの小さな空き容器でもOK。
ピンクの花はスターチスです。もともともっている水分が少ないため、ドライフラワーにしやすい花。ラベンダーと一緒に器に挿したら、レースペーパーで包んでみましょう。リボンを結ぶと、かわいらしいミニアレンジのできあがり!
ガラスの器に入れて
ガラスの器を使うと、涼しげなインテリアになります。大小のガラス器を重ねたら、パール(クラフトに使う模造のパール)を外側の隙間に敷き詰めてみて。パールの間にラベンダーの茎を差し込むと、こんなふうに立たせてアレンジできます。青い花びらは、デルフィニウムのドライです。
吊るして、掛けて
厚紙を丸くカットし、お好みのラッピングペーパーを貼ったら、リボンを通す穴を開けます。あとは、ラベンダーのミニ花束をリボンで結ぶだけ。揺れる様子がかわいいスイングタイプのインテリアです。黄色い花は、染めたカスミソウのドライです。
どこにラベンダーが?なんて思ったはず。よく見て。ピンクの花の中心につけて、花芯のフリをさせています! ちょっとアネモネに似ていますね。ピンクのペーパーをカットして花びら形に。フレームに布を貼ってから、グルーで貼りつけます。
夏らしさを演出するなら、これがおすすめ! 白くさらした枝を四角く組んだところに、ワンポイントでラベンダーをあしらいました。枝には貝殻もつけてみましょう。白とブルーだけで統一することで、爽やかなイメージで飾れます。左下に飾ったエリンジウムもドライにしやすい花。
フレームがなくても、壁に飾れます。封筒にラベンダーを入れるだけで、楽しい壁飾りに! 内側に水玉模様のある封筒を選び、花の色をリフレインしてみました。ヒトデはグルーで貼りつけています。
小さく束ねて
茎を長く切って、ドライフラワーにしておけば、こんな飾り方もできます。キュッと束ねたら、茎の部分にリボンを巻いて。トレーに置いて飾ったり、コップに立てて飾ったり。小さく作れば、どこにでも、おしゃれに飾れます。
皿に絵を描くつもりで
花びらが、ぱっちり開く花をパートナーに。小さくカットしたラベンダーと交互に並べて、プレートにリースの形を描きました。途切れない輪の形に、永遠の幸せを祈るリース。幸せの青い鳥のつもりで、小鳥のオーナメントも飾ってみませんか?
器にしたのは仕切りのある薬味皿。仕切りごとに組み合わせを変えて花を置けばOK。上から眺めて絵になるように、ここでもぱっちりと開く花をパートナーにしました。もちろん、すべてドライフラワー。花色に合わせたペーパーにのせると、少量のラベンダーでもぱっと目を引くインテリアの完成です!
以上。ラベンダーはドライフラワーにすると、花が落ちやすくなります。作っているうちに、花がポロポロと落ちてしまったら、小瓶などに入れて飾ってみてくださいね。
Credit
松浦美奈子
『グリーンローズ(Green Rose』主宰。国立岐阜大学農芸化学科卒業後、外資系製薬会社に勤務中、プリザーブドフラワー、ドライフラワー、生花のアレンジを習得。退職後、世界各地で研鑽を積み、スクール開校、プリザーブドフラワージャパンアート協会設立に至る。伝統的なスタイルから新しい感覚のデザインまで、既成概念にとらわれることなく、自由な発想のアレンジを提案。ほか、スタイリングや写真技術、アクセサリー制作も指導している。
http://www.greenrose-m.com
https://www.instagram.com/green_rose_matsuura/
撮影・松浦奈美子 構成と文・鈴木清子
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