ハーブを栽培して、食べてみませんか? 今回の主役はルッコラ。種からの栽培も簡単で、プランター栽培でも日当たりさえよければ、十分収穫でき、種まき初心者さんにもおすすめです。ここでは、ハーバルライフコーディネーターの堀久恵さんに、ルッコラの栽培方法や、ルッコラソースの作り方をご紹介いただきます。採りたての新鮮ルッコラで作る自家製ソースは買ったもので作るより、何倍もおいしく、そして感動する体験となるでしょう。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
目次
ルッコラってハーブなの? 作用は?
ハーブとは、ラテン語で草を意味する「herba(ヘルバ)」が語源となっています。これもハーブなのね! と驚くほど種類があり、定義は「生活の役に立つ、香りのある植物たち」ということだけ。部位によって名前が変わったり、国が変わるとハーブがスパイスになったりと、多種多様に使われています。

そして今回の主役、ルッコラもそんなハーブの一つで、アブラナ科の一年草です。ゴマのような風味とピリッとした苦みを持ったルッコラは、ミックスになったベビーリーフなどに含まれていることも多く、サラダや炒め物やパスタなどに使われるのが一般的ですね。β-カロテン・鉄分・ビタミンCなどを豊富に含み、栄養価が高いのが特徴です。
日本にはイタリア料理と共に広まったので、新しいハーブのような気がしますが、実は、古代エジプト時代には、クレオパトラが食べていたといわれていて、かつては、惚れ薬の作用があるとも信じられていたそうですよ。おもしろいですね。
ルッコラは種からの栽培も簡単!

ルッコラは種からの栽培も簡単。プランター栽培でも日当たりさえよければ、十分収穫できるので、種まき初心者さんにもオススメ。
種まきで大事なことは、種袋に書いてある「播いていい適期」を守ること。気温が少し違うだけなら大丈夫かと思ってしまいますが、この1、2℃といった微妙な差を敏感に察知して、種は発芽します。関東では、春と秋、2回の播き時がありますので、その時期に合わせて、チャレンジしてみましょう。
種を播いたら、不織布をかけておくと、暑さ寒さから守られることと、鳥が種を食べにくる心配も減りますのでオススメです。

不織布は100円ショップに売っています。
そして、種を播いたら、芽が出るまで毎日忘れずに水やりをしましょう。この不織布の上からジョーロで水をかけます。不織布は水を通すので、布の上からしっかりたっぷりかけましょう。
芽が出揃ったら、間引きをします。すべてを残しておきたい気持ちはよく分かりますが、隣との隙間がないと、蒸れて、すべて枯れてしまいます。間引きを兼ねて、小さいものから収穫していき、最終的には10~15cm間隔に1つを目安にして、その1つを大きく育てていきましょう。間引く際は引っこ抜くのではなく、一本一本、ハサミで株元から丁寧にカットしましょう。
ルッコラ栽培でガーデンセラピーを始めよう
植物を育てて癒されるセラピーを「園芸療法」といいます。園芸療法自体は古くからある、植物療法の一つですし、園芸療法という言葉を聞いたことがある方も多いはず。そこに、身体にいい作用を持つハーブや野菜を育てて、食べることを加えたのが、「ガーデンセラピー」という考え方。自分で育てたものを食べることで、さらなる健康増進を目指した自然療法の新しい形です。
種からルッコラを育てる過程で、芽が出た時の喜びや、大きく成長していく感動を体験し、さらにルッコラを体内に取り込むことで、栄養を摂取できます。また、「これ、私が育てたルッコラよ」なんて小さな自慢をしたりしながら会話もはずめば、笑顔あふれる食卓にもつながりますよね。
園芸は、広い庭がないとできないと思いがちですが、ルッコラは日が当たる場所なら、どこでも栽培できます。このように、植物をうまく選べば、広さは必ずしも必要ではありません。工夫をしながら、あなたのガーデンセラピーの形を見つけてくださいね。
大きくなってきたら、ルッコラのソースを作ってみよう
順調に栽培できたら、ルッコラソースを作ってみましょう。簡単に作れるルッコラのソースのレシピをご紹介します。
<材料>

◯ルッコラ 100g
◯オリーブオイル 250g
◯白ごま 20g
◯落花生 30g
◯塩 小さじ1
◯殺菌消毒済みの保存容器
<作り方>

ルッコラをミキサーで混ざりやすいサイズにカットしたら、上記の材料をすべてミキサーに入れて、スイッチを押すだけ。撹拌したら密閉容器に入れて、早めに食べてくださいね。多く作った場合には、冷凍保存も可能です。
作ったソースは、ドレッシングのように使っていただけます。

お豆腐にかけてもおいしいです。今回は、白ごま・落花生といった和の要素と合わせているので、お醤油との相性もばっちり。
また、パスタやペンネのソースとしても優秀。チーズを加えるなどのアレンジをしてもおいしい一皿になりますよ。ぜひお試しください。
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