さっぱりヘルシー!「青じそビネガージュース」の作り方&しその育て方
今回は庭で育てた青じその活用法! 「しそビネガージュース」の作り方をハーバルライフコーディネーターの堀久恵さんにご紹介いただきました。赤じそを使ったジュースはよく見ますが、実は、青じそでもおいしく作れるのです。夏バテ防止作用も期待できるビネガー(お酢)を使った、さっぱりヘルシーな飲み物です。しそ栽培のコツとあわせてお読みください。
目次
和のハーブ・しその作用
しそは、ビタミン・ミネラル・α-リノレン酸を含んでいます。α-リノレン酸は、体には絶対に必要な必須脂肪酸の一つで、体内で生成できず、食品から摂るしかありません。積極的に摂りたい成分として、最近では、えごま油や亜麻仁油に多く含まれると話題ですね。α-リノレン酸は、オメガ3に分類され、血中の中性脂肪を下げる作用、血栓ができるのを防止する作用、高血圧を予防する作用があるとされています。また、解毒・抗菌・防腐作用や、発汗・消化促進作用も期待できます。風邪のひき始めや、夏バテ気味、食欲がなく胃もたれがする…そんな状態の時に、飲んだり食べたりしてみるのがおすすめですよ。
もともとハーブとは、香りがあって生活に役立つ植物の総称として、ヨーロッパで付けられた名前です。そのために、なんとなく「海外の植物」というイメージがありませんか? ですが、日本でも昔から植物を薬草として用いたり、食事に加えて香りや風味を楽しんだり、いろいろと活用してきた歴史があります。今回ご紹介するしそのほかにも、よもぎ・ゆず・わさび・山椒・しょうがなど、和のハーブもいっぱいあるんですよ。
初心者さん向け! しその栽培はとても簡単
しその栽培はとても簡単! しかも、5~11月の長い期間、青い葉から穂じそまで余すところなく活用できるし、一つの株から大量に収穫可能。ぜひ栽培にチャレンジしてみてください。しそは、シソ科に属し、寒さに弱いため、霜が降りる頃には枯れる一年草とされていますが、我が家はこぼれ種で毎年出てきます。園芸が得意な方は種から、初心者さんは苗の購入がオススメです。
草丈は80cm程度まで大きくなりますので、地面に直接植える際には、場所をしっかり確保してから、植え付けてくださいね。
栽培のコツは2つ。まずは、水切れさせないこと。しそは湿った土を好み、水が不足すると葉が固くなり、おいしく食べられませんので、水切れさせないように管理しましょう。
2つめは、花芽を付けさせないこと。花が咲くと、種を育てることに栄養を注がれ、香りや味が落ちます。剪定を兼ねて収穫し、花芽は見つけたら取り除きましょう。8月以降についた花穂はそのままにしておくと、2ヵ月ほどで穂じそができます。穂じそもおいしく食べられますし、みそに漬けておく保存方法もありますよ。→「話題のオメガ3が豊富! 和のハーブ、シソの実のみそ漬けを作ろう」
青じそビネガージュースの作り方
それでは、青じそを使ったビネガージュースの作り方をご紹介します。
<材料>
※仕上がり量1,300cc程度
- 青じそ(葉) 80枚
- 水 1,200cc
- きび砂糖 250g
- りんご酢 100cc
- レモン汁 大さじ2
- 煮沸消毒した保存容器
<作り方>
1. 青じそをよく洗い、葉のみにします
2. 鍋に水と青じそを入れ、水から煮立てます。沸騰したら、弱火で10分煮ましょう
3. 液をザルで濾したら、りんご酢・レモン汁・きび砂糖を加えて、よく混ぜたら完成です
このレシピは、濃縮タイプです。水やお湯、炭酸水などで3倍程度に薄めて飲んでください。かき氷のシロップにもオススメです。
ビンに入れて、リボンをかけてラッピングしたら、プレゼントにも喜ばれそう!
植物で癒やされる暮らし方「ガーデンセラピー」
ガーデンセラピーという言葉をご存じですか? 日々の暮らしの中で、植物と触れ合うことを通じて、心身の健康を維持・向上させようというものです。
植物を通じて体験できる、5つの療法(園芸・食事・芳香・森林・芸術)を適宜組み合わせたものをガーデンセラピーと呼びます。今回のケースでは、しそを育てよう(園芸療法)、食べよう(食事療法)、可愛らしくラッピングしてみよう(芸術療法)という3つの療法を組み合わせることで、あなただけのガーデンセラピーが出来上がっていくイメージです。
以前から、園芸療法や芳香療法など、単一の療法はありますが、このように組み合わせて取り入れることで、相乗効果を得ることができますよ。
自分で育てたものを、飲んだり食べたりするって、すごく贅沢で特別な時間だなぁと、私は日々感じて癒やされています。さらに、周りの人におすそ分けしたりすることで、笑顔が繋がっていく…そんなガーデンセラピーを一緒に楽しんでみませんか?
Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -
ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
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